我が子に“スタンガン”の極悪非道
警視庁渋谷署は、今月、生後3ヶ月の長女の背中を強く叩くなどして約3週間のケガを負わせたとして「傷害容疑」で逮捕していた愛媛県在住の自称カイロプラクティク治療師(45歳)を逮捕していましたが、「治療行為だった」と容疑者が供述していたため、いったん処分保留で釈放していました。
しかし、昨年、当時住んでいた東京都渋谷区の自宅兼治療院のマンション室内で、2003年2月26日と3月6日の2回にわたってこの長女の腹部や両大腿部に“スタンガン”を数回押し当てるなどして1ヶ月の重傷を負わせた疑いで、「乳幼児にスタンガンを使用すれば心停止する可能性が高かった」として「殺人未遂」の容疑で、今月24日に再逮捕しました。
使用したスタンガン~高圧電流銃 は「妻の母親が役員となっている会社が倒産し、債権者が取り立てに来たため、持っていた」と入手の理由を供述しています。このスタンガンの電流は42,000ボルトだったとのことですが、生後わずか3ヶ月の赤ちゃんにこんな電流を流せばどんなことになるか…。どんな気持ちでスタンガンを押しつけたのか、まったく理解不能です。「過去に自分の体を傷つける病気をしたので、その感覚でやってしまった」との供述は、乳幼児にした行為を正当化することもできなければ、理由にもなりません。
“スタンガン”はノン・リーサル
スタンガンは本来、危害を加えようとする襲撃者に対して、それ以上の行為をとどまらせるよう一時的に行動不能にするために使用する、殺傷能力も後遺症もない「防犯グッズ」です。しかしながら、「防犯」「護身」に使用されるよりも、こうした「虐待」や、悪事の際、襲撃に使用されることが多いのが実情のようです。護身用に携帯している場合でも、襲撃者のほうがこうしたグッズに詳しいことが多いので、逆に取り上げられてしまいそれで攻撃されたら大変です。もし所有するなら、使用法、効果などしっかりと把握して、確実に正しく使えるようにしておきましょう。ストラップを手首に回して、落としたり奪われたりしないようにするといいでしょう。
ちなみに、“スタンガン”は、「ノンリーサル」〔non-lethal weapon〕ノン・リーサルウェポン⇒非致死性(ひちしせい)武器・人間に致命傷を与えずに、その戦闘能力を奪う武器。ノン-リーサル武器。つまり、殺傷能力のない武器です。
(「リーサル」・le・thal a. 致命[致死]的な.〔lethal weapon〕リーサルウェポン・殺傷能力のある武器。)
stun スタン vt. (-nn-) (殴って)気絶させる; (騒音で)耳を聞こえなくする; あ然とさせる, 肝をつぶさせる; 喜ばせる.
stun gas スタンガス(暴動鎮圧用の)催涙[錯乱]ガス.
stun grenade スタングレネード(暴動・犯罪者鎮圧用の)スタン手榴弾 ((大きな音響や光線で一時的に対象の行動能力を奪う)).
stun gun スタンガン ((高電圧銃)).
stun・nern. スタナー 気絶させる人[もの,打撃]; 〔話〕 すばらしい人[女性,もの].
stun・ning スタニング a. 気絶させる; 肝をつぶさせる; 〔話〕 すてきな, 美しい.
stun・ning・ly スタニングリィad.
【三省堂「EXCEED 英和辞典」より】
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