キレイなウイスキー知多をさまざまに楽しもう
料理と知多ハイボール
ソーダ水で割る「知多ハイボール」はすっきりとした甘さの爽快感ですでに人気だが、今回ご紹介するのは「知多」の酒質が生きた夏にふさわしいフレッシュフルーツを使ったものだ。しかもオン・ザ・ロックで味わう。飲みながら食べる、食べながら飲むスタイルである。
その前に「ウイスキー知多」についておさらいしておこう。シングルグレーンウイスキーである「知多」は、一般的に知られているブレンデッド素材としてのグレーンウイスキーとは一線を画す。
知多蒸溜所では大別してクリーン、ミディアム、ヘビーの3タイプのグレーンウイスキーをつくりわけている。このシングルグレーンウイスキーである「知多」はこうしたタイプの異なる原酒をさらにさまざまな樽種に詰めて熟成させ、ブレンドしたものである。
メインはバニラ様の甘さを特長としているバーボン樽熟成原酒。その他、スパニッシュオーク樽やワイン樽での熟成原酒なども重要な構成原酒となっており、これらはフルーティーさや濃厚な複雑味を抱いている。
かつての記事『ウイスキー知多のうま味、魅力を評価しよう・その1』とさらには『その2』で、軽やかで甘い香り、なめらかで心地よい余韻が印象的で、涼風のような冴えた透明感で魅了する“キレイなウイスキー”とわたしは表現した。この香味特性は、まず料理、とくに和食の味わいを引き立たせる優れた食中酒として存在感を発揮する。食中にハイボール(知多1 : ソーダ水3.5が目安)で飲めば納得することだろう。
そしてカクテルのベースとしても活躍する。ミックスする材料の香味を生かすかのように寄り添い、伸びやかでシルキーな舌触りをもたらす。
今回紹介する“夏香る知多フルーティー・ロック”はその香味特性が輝くカクテルである。もちろんハイボールでもいける。最初にその一つを紹介しておこう。
【夏香る知多フルーティー・ハイボール】
知多ピーチハイボール
ウイスキー知多 30ml
白桃(カット) 60g
ソーダ水 適量
タンブラーにカットした白桃(1/3個程度)を入れ、ペストル(スリコギ棒のようなもの)がなければカレースプーンで適度に潰す。「知多」を注ぎ、氷を詰め、ソーダ水で満たす。マドラーを添える。
●「知多」の透明感のある味わいが、白桃のジューシーな甘さを引き立て、ハイボールにすることですっきりとした飲み心地となる。
白桃の量はお好みで調整していただきたい。
マドラーで白桃をすくい、食べながら飲む楽しみがある。
では、次ページ。フルーティー・ハイボールよりもウイスキー感、アルコール感がもっと欲しい、という方もいらっしゃるだろう。そこでオン・ザ・ロックで楽しむ、“夏香る知多フルーティー・ロック”を紹介したい。白桃、メロン、スイカ、パイナップル、プルーン(すもも)の5品である。(次ページへつづく)