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「無線LAN」と「Wi-Fi」の違いは? 「Bluetooth」や「5G」の意味も合わせてわかりやすく解説

「無線LAN」と「Wi-Fi」の違いをわかりやすく解説します。「Bluetooth」や「5G」の意味や違いも見ていきましょう。

岡田 庄司

執筆者:岡田 庄司

LAN・無線LANガイド

「無線LAN」や「Wi-Fi」という用語はよく使われるのですが、何か違いはあるのでしょうか? また、同じように「Bluetooth」や「5G」という用語もよく使われます。この辺りについても、分かりやすく解説しましょう。

<目次>
無線LANとは
無線LANとWi-Fiの違いは
「Wi-Fi」と「Bluetooth」「5G」との違い
 

無線LANとは

無線LAN

無線LANのイメージ(出典:いらすとや)

まず、無線LANについて解説しましょう。ネットワークの黎明期には、有線でネットワークを組むのが主流でした。年代までは、はっきりは覚えていませんが、筆者の書斎にも以前は、有線LANのルータを置いてメインで使っていました。「どのようにすると、熱暴走なく安定して有線LANルータを使うことができるか?」といった記事を書いていた覚えがあります。
有線LAN

有線LANで使う集線装置(HUB)フリー素材フォトACより引用。

有線LANを使っていると、やはりケーブルが邪魔になります。また、部屋を隔ててネットワークを組もうとすると、壁やドアにLANケーブルを通す必要がでてきます。工事が必要となり、場合によっては業者に依頼することにもなります。

そこで、電波を使ってネットワークを組める無線LANがだんだんと主流になってきました。無線LANであれば、邪魔なLANケーブルは必要ありません。ワンルームマンションでもLANケーブルが床にあると、足を引っかけたり、ケーブルが切れてしまったりします(体験談です)。無線なら自由に移動できます。部屋を隔てても、さらに1階と2階の間でも簡単にネットワークを組むことができます。
無線LAN

無線LANのイメージ フリー素材「デザインAC」より引用。

以上から、無線LANとは有線LANに対し「電波を使ったネットワーク」というイメージで使うといいのではないでしょうか。
 

無線LANとWi-Fiの違いは

結論からいうと、Wi-Fiとは、無線でネットワークを組む際の統一規格のことです。電波を使ってネットワークを組む際に、各メーカーが独自の規格を利用していくと、ネットワーク自体が閉塞的になり、発展が望めません。

さらに、スマートフォン、タブレット、デスクトップの子機といった多種のデバイスがどの機種でも円滑に接続できるようにしないと、ネットワークの意味がなくなってきます。そこで設けられたのがWi-Fiという統一規格です。

ここから少し詳しく説明します。Wi-Fiは「Wireless Fidelity」の略で、直訳すると「無線の忠実度」となります。忠実に、無線LANデバイス同士の接続を保証するという意味です。また、「fidelity」という単語は、「約束や義務などの厳守」という意味もありますから、「Wireless Fidelity」は、「無線の約束を厳守する」という意味合いにもなります。

また、皆さんは、以下のようなロゴを空港や駅でご覧になったことがあるでしょう。これは、「Wi-Fiに対応した機器であれば、ここのネットワークに接続できますよ。」という互換性を表しています。
Wi-Fiマーク

                       統一規格のWi-Fiマーク

Wi-Fiには、その規格に種類があります。米国電気電子学会(IEEE)の802.11をベースに技術開発が進み、「Wi-Fi 5」と表現される「IEEE802.11ac」から、現在では、より高速な規格であり「Wi-Fi 6」と表現される「IEEE802.11ax」が主流となりつつあります。

iPhoneもiPhone Xは、Wi-Fi 5までの対応でしたが、iPhone 11や第2世代iPhone SE、12、13は、Wi-Fi 6にも対応しています。今後は、Wi-Fi 7(IEEE802.11be)の開発が進むと思われます。
iPhone イラスト フリー素材「いらすとや」より引用

スマートフォン(出典:いらすとや)

Wi-Fiという用語は無線LANと同じように利用されることが多々ありますが、無線LANは、LAN(Local Area Network:限られたエリア内でのネットワーク)に無線で接続する技術を指す言葉で、Wi-Fiは、電波を使ったネットワークの統一規格を示すものです。従って、厳密にはWi-Fiと無線LANとは違う用語となります。
 

「Wi-Fi」と「Bluetooth」「5G」との違い

Wi-Fiと同じように電波を使う規格として、Bluetoothや5Gがあります。これらは、Wi-Fiとは異なる規格です。

Bluetoothは近距離無線通信の規格であり、身近なものであれば無線キーボード、無線マウス、ワイヤレススピーカー、イヤホンに利用されています。通信速度は最大でも24Mbps。Wi-Fi 5は最大通信速度が6.9Gbps、Wi-Fi 6に至っては9.6Gbpsですから、大幅に違います。

消費電力が少ないため、電池で長時間作動できるのが大きなメリットです。無線キーボードや無線マウスなら24Mbpsで十分で、電池で数カ月間利用できるので大変普及しています。

通信距離もWi-Fiと大きく異なり、Bluetoothは10mほどが限度です。キーボードやマウス、スピーカーであれば、10mも届けば十分でしょう。Wi-Fiは環境や規格によって変わりますが、その数倍程度は電波が届きます。
ブルートゥースのロゴ

Bluetoothのロゴ 無線キーボードやマウスでよく見かける

5Gとは、携帯キャリアが提供する移動通信用のネットワークです。Wi-Fiは限られたエリアや屋内で利用するネットワークなので、基本的に利用エリアが異なります。ただ現状、5Gは対応エリアが大都市周辺に限られるため、以前の4GやLTEも併用することで広範囲のアクセスを可能にしています。

5Gや4G/LTEは、電波を送受信する基地局が全国各地に設置されていて、電波の届く範囲が広範囲に渡ります。場合によっては、地下や山奥、海上でもスマートフォンをインターネットに接続できます。また、高速で移動する新幹線の中でも途切れることなく利用ができます。
基地局

携帯電話 基地局(Broad WiMAXより引用)



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