バッファローが発売するネットワークレコーダー「nasne(ナスネ)」。ここでは、nasneの購入を検討している人に向けて、nasneおよび専用アプリ「torne (トルネ)」を実際に使って分かった使用感やメリット/デメリットなどを紹介します。
 

nasne(ナスネ)とは

nasneとは、PlayStation 4/5、スマートフォン、PC(パソコン)などの機器にネットワーク経由でTV(テレビ)を映す機器です。一般のブルーレイレコーダーと同様に予約録画やキーワード検索などの機能もあります。
 

 これがnasne(ナスネ)の本体

nasneがブルーレイレコーダーと決定的に違うのは、HDMI端子がないことです。ケーブルで視聴機器と直接接続することはできません。
nasneの裏面には、HDMI端子がない。動画のやり取りは、すべてLANコネクタで行う。

nasneの裏面には、HDMI端子がない。動画のやり取りは、すべてLANコネクタで行う

その代わりにLANコネクタがあり、有線ネットワークで映像を出力します。画質は、従来のSD画質ではなく、HD画質(720p)です。720pというのは、ハイビジョンおよびHDTV(高精細テレビ)の規格です。
 

nasneのメリット

nasneを実際に使ってみて、まず気づくメリットは以下のとおりです。

・PCやスマホがTVになる
自分が普段使っているPCやスマホに、特段のハードウェアを取り付けなくてもTV番組が映ります。「長椅子に寝ながら、iPhoneでTVを見る」「書斎のPCをTV代わりに使える」といった利点があります。
 
torune mobileのトップ画面TV。アイコンで視聴ができる。


           torne mobileのトップ画面。TVアイコンをタップするとテレビが視聴できる

筆者は、torneを使う前は、TVチューナーをPCモニターに繋いで見ていました。PCは仕事で頻繁に利用するので、torneにしてから切り替えの手間がずいぶん減って便利になりました。

・屋外でTVを視聴できる
電車の中でもiPhoneなどでTVを視聴できます。録画予約もできますので、「電車の中で番組表を見ながら、録画する番組を選ぶ」こともできます。要するに、ネットワークさえ繋がっていれば離れた場所でも屋外でもどこでもTVを視聴/録画できるということです。
番組表

torne mobileの番組表

通常、屋外での通信は、専用のサーバーを指定するなど設定が少々複雑なのですが、nasneの場合、Wi-Fiの設定をすれば、そのまま屋外でも利用できる点がいいと思います。

・PlayStation 5やPlayStation 4がTVになる
PlayStation 5やPlayStation 4でTV番組を視聴したり、予約録画したりもできます。「ゲームの途中で、ちょっとニュースを見てみる」「ゲームの途中だけどお気に入りの番組が始まったので、ちょっと休憩して見よう」ということができます。
PS5のtorne

PS5のtorne。著作権の関係でTV画面を説明に使えないのが辛い

特にPlayStation5 は、非常に高速なCPU/GPUを使っていますので、市販のブルーレイレコーダーやTVチューナーよりも、手元のDualSense ワイヤレスコントローラーを使った簡単な操作で、番組検索や録画の設定がサクサク行えます。まさにゲーム感覚です。

・ブルーレイレコーダーよりサクサク動く
スマホでのTV視聴(屋外/屋内)や予約録画は、ネットワークに対応したブルーレイレコーダーでもできます。しかし、サクサク度はnasneに軍配が上がります。

実際に、パナソニックのブルーレイレコーダー対応アプリ「Panasonic Media Access」と比較してみましたが、番組表の表示やスクロールおよび動画や音声の立ち上がりなど、nasneのほうが明らかに速く感じました。
torneとPanasonic Media Access

iPhone上のアプリ。「torne」と「Panasonic Media Access」のアイコン

・どこにでも置きやすい本体
ブールーレイレコーダーのようにBD/DVDドライブがないので、写真のようにとても小型です。そのため、ゴチャゴチャしがちなディスプレイ周りがすっきりとなります。
手前がnasne、ウエットティシュを挟んで向こう側がPS5。

手前がnasne、ウェットティッシュを挟んで向こう側がPS5

狭いスペースにも簡単に設置できる小さい筐体ですが、2TのHDDが内蔵されていますので、録画容量に心配はありません。また、どうしても録画の書き出しが必要なときは、有料アプリを購入すれば可能になります。

・ケーブルによる画質の劣化がない
HDMIケーブルの場合、ケーブルの品質で画質が悪くなったり、チラついたり、ひどい場合は全然映らなかったりすることもあります。特に、HDMIケーブルが長くなるとそうした不具合が出やすくなります。

その点、ネットワークにはエラー訂正機能がありますので、常に最良の画質で映像を楽しむことができます。ケーブルが長くなっても、家庭内やオフィス内であれば、まず問題ありません。
 

 PS 4/5を利用する場合は、どうしても最終の接続はHDMIケーブル経由になる。HDMIケーブルは極力短くしたい。

 

nasneのデメリット、少し使いにくいところ

このように便利なnasneですが、使いにくいと思う点もあります。

・接続する機器にインストールするtorneに別料金メニューあり
実際に、PlayStation 5、iPhone 12、PCを接続して利用してみました。それぞれの機器にインストールするアプリ/プログラムはインストールできますが、TVを視聴するには以下のようなアプリ内課金(税込み:初回のみ)が必要です。 本体価格に含まれていないのは、開発が別会社だからのようです。

◯視聴するための料金一覧
・PlayStation 5:500円 
・iPhone 12:610円(1分無料体験あり)
・PC(パソコン):3300円(14日無料体験版あり)
torne mobileの課金一覧

torne mobileの課金一覧。視聴は610円。書き出しは、860円かかる。あとはデザインのオプション

また、HDD内のデータをメディアに書き出すにも、別料金(初回のみ)が必要となってきます。

・PCのリモコンがない
PlayStation4/5やスマホやタブレットで利用する場合は気になりませんが、PCで利用する場合は、チャンネル切替などをマウスで操作する必要があります。「TVのように手元のリモコンで手軽に操作」というわけにはいきません。

・4K/8Kに対応していない
nasneは、地デジやBS/CSには対応していますが、4Kや8Kには対応していません。8Kに対応していないチューナーは多々ありますが、低価格でも4Kに対応しているチューナーはよく見かけます。nasneの解像度は、720p(ハイビジョン)なので、致し方ないとはいえます。
4Kへ切り替える選択肢がない。

チャンネル切替で4Kへ切り替える選択肢がない。8Kももちろんない
 

・標準でWi-Fiに対応していない
nasneを無線LANで利用するには、別にイーサネットコンバータが必要です。本体に無線LAN接続の機能はありません。これは、たぶん「大容量の動画を扱うには有線が必須」との判断からだと思います。また、イーサネットコンバータを利用する場合は十分に速い環境が必須です。
Wi-Fi接続のイメージ図。マニュアルより引用。

Wi-Fi接続のイメージ図。マニュアルより引用

 

インストールで気づいたこと

以上いろいろ利点や使いづらい点を述べてきましたが、参考までに実際のインストールで戸惑ったところを紹介しましょう。

・ファームウェアのアップデート方法
利用を開始してまず実行したいのは、ファームウエアのアップデートです。筆者の場合も新しいバージョンがありました。アプリ「torne mobile」での操作方法は以下の通りです。

トップ画面の歯車アイコン→nasne 設定→表示されるnasne名→nasne HOME→nasne(ナスネ)システムソフトウェアアップデート

システムソフトウェアアップデート

システムソフトウェアアップデートは結構奥深いところにある
 

・ほかの情報端末で同じアカウントを使う方法
たとえば、iPhoneでtorne mobileの視聴料金を支払った場合、同じApple IDで利用しているiPadならtorne mobileを無料で視聴できます。つまり、torne mobileの課金は一度だけということです。torne mobileでの操作方法は以下の通りです。

トップ画面の買い物カートのアイコン→購入情報の復旧

課金

一番下の「購入情報の復旧」ボタンを押すと、「視聴再生機能」が「購入済」になる



以上、torneの使い勝手やメリット/デメリットを紹介しました。購入を検討している人は、参考にしてみてください。
 
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