共にWi-Fi6、IPv6/IPoE対応、背面にWAN1ポート(1Gbps対応)とLAN4ポート(1Gbps対応)の製品となります。
製品の概要
ここでは、以下の3機種を取り上げています。・TP-Link:Archer AX4800
TP-Link:Archer AX4800
公称値:無線LAN速度(5GHz)4324Mbps 同(2.4GHz) 574Mbps
・バッファロー(BUFFALO):WSR-5400AX6S-MB
バッファロー(BUFFALO):WSR-5400AX6S-MB
公称値:無線LAN速度(5GHz)4803Mbps 同(2.4GHz)573Mbps
・NEC Aterm:WX3600HP
NEC Aterm:WX3600HP
公称値:無線LAN速度(5GHz)2402Mbps 同(2.4GHz)1147Mbps
速度測定環境
測定環境は以下通りです。・1Gbitのインターネット回線をWANポートに接続。10GbpsのWAN回線での測定も考えたが、インターネットの実速度を考えると現状1Gbpsでも十分であるし、1Gbpsの回線のほうが多く利用されている
・iPhone12 mini(2x2 MIMO対応Wi‑Fi 6 802.11ax=Wi-Fi 6)を子機として利用
・iPhoneアプリのSPEED CHECKで5回測定。最上位と最下位のデータを除外した3回の数値をグラフで表示
測定の様子(Speedcheck利用)
同一室内での速度
まずは、同一室内でどの程度の速度がでるのか測定してみました。【結果】 【考察】
・ワイヤースピードが900Mbps程度なので無線で7割強の速度がでるのは、さずがWi-Fi 6といえる。体感的にも必要十分な速度
・5GHz帯/2.4GH帯共に、フラグシップモデルと同等の速度がでている。同一室内で利用するのであれば、1万円程度の無線LANルータで十分である。
・5GHz帯の場合、WSR-5400AX6Sが他機種を上回る。とはいっても他機種も速いので体感は変わらない。
・2.4GHz帯では、ほぼ同じだが、Archer AX4800が他機種より若干速い。
隣の部屋での速度
壁を隔てた隣室での速度を計測してみました。隣室では、部屋の中央にiPhoneを置いたので、測定位置は、壁から6mほど離れた場所になります。【結果】 【考察】
・5GHz帯の場合、同一室内で値の低かったWX3600HPが他機種より高速になっている。WX3600HPは、近隣であれば距離による速度の低下率が低いようだ。
・2.4GHz帯の場合は、グラフの目盛りが5Mbps刻みになっているので差があるように見えるが、ほぼ同等。
離れた位置での速度
次は、隣の隣の部屋での測定を実施してみました。無線ルータからは、お風呂/階段室/クローゼットという障害物があります。測定環境としては結構厳しいものがあります。【結果】 【考察】
・5GHz帯でWSR-5400AX6Sは、他機種より遅くなっている。Archer AX4800とWX3600HPは、ほぼ同等。
・2.4GHz帯でも、若干WSR-5400AX6Sが他機種より遅くなっている。WSR-5400AX6Sは、2.4GHzで他機種より2本少ないアンテナになっているためか。
・高速なのはArcher AX4800。アンテナの数(ストリーム数)が多いので距離に強くなっている。
測定限界での速度
距離が離れ、なおかつ障害物が多数ある環境で測定してみました。一応数字がでるようにしましたが、SSIDが表示されないケースが多く、少し近くによって接続し、測定位置に戻るという方法を取りました。測定中に回線が切れてしまうことはありませんでしたが、非常に低い値(除外してある)がでることもありました。【結果】 【考察】
・5GHz帯では、前の測定で値の低かったWSR-5400AX6Sが2位に浮上。Archer AX4800は依然として安定している。
・2.4GHz帯では、WX3600HPがトップになっている。差は、10~15Mbpsだが他機種のほぼ2倍の速度となる。
実売価格はどうなのか
いくら性能が良くても気になるのが実際の販売価格です。以下に実勢価格を挙げますので参考にしてください。・TP-Link:Archer AX4800
総括
速度測定の結果には、ある程度の差はありますが、体感的に違いが分かるほどではないので、どの機種を購入してもよいと思います。決め手は、実売価格と筐体の大きさだといえそうです。自分の設置場所に合う機種を選択してください。ほかの性能にはあまり違いはありません。また、少し前までは5GHz帯で距離による速度の低下が目立ち、2.4GHz帯で利用しなければならない場面も結構ありました。しかし、どの製品も改良され、高速な5GHz帯でも距離による速度の低下が少なく、安定度が改善されています。このことから、ますますWi-Fi 6による通信が主流になっていくと思われます。
【おすすめ記事】
・無線LANルータ、どうせ買うなら高機能が良い? BuffaloとTP-Linkのフラグシップモデルを比較してみた
・スマホがWi-Fiに繋がらない・接続できないときのチェック項目8
・Wi-Fiの電波はアルミホイルで強くなる? 電波強度を上げるには
・マンションのWi-Fiが繋がらないときの原因&現実的な対処法
・家のWi-Fiがつながりにくい時の現実的な対策はコレだ! 無線LANルーター3機種で徹底検証してみた