無線LANルータを購入する場合、どうせ買うならフラグシップモデルとお考えの方もいるでしょう。今回はBuffaloとTP-Linkのフラグシップモデルを比較しながら、どの程度の性能がでるのか、機種によりどのような違いがあるのかをレビューしたいと思います。
 

フラグシップモデル選択の理由

ここでは、以下の2機種を取り上げています。

・TP-Link:Archer AX11000
 
11000

背面のLANポートが8ポート(1000Mbps)ある。WANは、2.5Gbitに対応

・バッファロー(BUFFALO):WXR-6000AX12S
 
6000

アンテナの角度や向きを自由に変更できるのが特徴。WANは、10Gbit。LANポートも1ポートは10Gbitに対応

選択の理由は、アンテナの数と大きさです。他社にもフラグシップモデルは多数ありますが、アンテナ内蔵であったり、小さめのアンテナだったりします。パフォーマンスを最高に出すには、筐体は大きくなりますが、アンテナの数と形状が経験上重要と考えます。

なお、TP-LinkのArcher AX11000は、2019年10月31日発売モデルなのですが、同社の最新機種と比較しても最高性能の機種になります。また、ASUS社にもアンテナの大きい機種がありますが、今回お借りすることができなかったので、ほかの機会に取り上げてみたいと思います。
 

同一室内での速度

まずは、同一室内でどの程度の速度がでるのか測定してみました。測定環境は以下です。

・1Gbitのインターネット回線をWANポートに接続
・iPhone12 mini(2x2 MIMO対応Wi‑Fi 6 802.11ax)を子機として利用
・5回測定して、最上位と最下位のデータを除外した3回の数値をグラフで表示


 
測定の様子。測定アプリは「SPEED CHECK」を利用

                                           測定の様子。測定アプリは「SPEED CHECK」を利用


・アンテナは、すべて垂直に立てた状態で測定。Archer AX11000は、アンテナが垂直固定なので同条件にした
アンテナの条件を揃える。

アンテナの条件を揃える

【結果】
同一室内での結果 5GHz

同一室内での結果 5GHz

同一室内での結果 2.4GHz

同一室内での結果 2.4GHz

【考察】
・5GHz帯の場合、グラフ縦軸の数値の取り方の関係で6000AXの方が速いように見えるが10Mbps程度の差なのでほぼ同じ速度といえる
・ワイヤースピードが900Mbps程度なので無線で7割強の速度がでるのは、さずがWi-Fi6といえる。体感的にも必要十分な速度
・2.4GHz帯では、逆にAX11000のほうが若干速い
・10GbpsのWAN回線での測定も考えたが、インターネットの実速度を考えると現状1Gbpsでも十分であるし、1Gbpsの回線のほうが多く利用されている
 

隣りの部屋での速度

壁を隔てた隣室での速度を計測してみました。隣室では、部屋の中央にiPhoneを置いたので、測定位置は、壁から6mほどは離れた場所になります。

【結果】
隣室 (5GHz)

隣室での速度 5GHz

隣室での速度 2.4GHz

隣室での速度 2.4GHz

【考察】
・5GHz帯の場合、6000AXのほうが100Mbpsほど高速になっている
・2.4GHz帯の場合は、逆転してAX11000の方が若干高速。同一室内の場合でも同じ傾向が見られたので、AX11000は、2.4GHz帯(障害物や距離に強い)に強みがあるのか?
 

離れた位置での速度 

次は、隣の隣の部屋での測定を実施してみました。無線ルータからは、お風呂/階段室/クローゼットという障害物があります。測定環境としては結構厳しいものがあります。
離れた位置での速度 (5GHz)

離れた位置での速度 5GHz

 
離れた位置での速度 (2.4GHz)

離れた位置での速度 2.4GHz

【結果】
・いずれの周波数帯でもAX11000が少し高速
・5GHz帯の隣室での調査では、6000AXが優位であったが、今回は逆にAX11000が優位になった。AX11000は、5GHz帯での距離に強いと思われる
・2.4GHz帯でのAX11000の優位性は変わっていない。やはり2.4GHz帯に強いようだ
・若干の速度差はあるが、体感的には殆ど変わらないレベル。共に優秀な無線LANルータといえる。普及機種では、このような数字は出ない
 

測定限界での速度

距離が離れ、なおかつ障害物が多数ある環境で測定してみました。

【結果】
測定限界での速度(5GHz)

測定限界での速度 5GHz

測定限界での速度(2.4GHz)

測定限界での速度 2.4GHz

【考察】
・一応数字は出してみたが、測定中に接続が切断される、接続時にSSIDが表示されない、なぜかパスワードを聞いてくる、5GHzでの調査中、突然2.4GHzに切り替わってしまう、などの症状が出て、いずれの機種も実用にはならなった(なので調査は2回のみ)
・どちらかの機種が安定して利用できる訳ではないので、機種による差異はないといえる
・普及機種では、全く利用できない環境でも、一応数字だけは出ている。緊急避難的には利用可
 

アンテナの角度と速度の関係

今回の調査でBUFFALO WXR-6000AX12Sのアンテナ角度を変化させると結果が変わってくるかどうかも調査してみました。

同一室内でBUFFALOのマニュアルにある推奨角度に変更して測定してみたところ、10~15Mbpsほど高速になりました。しかし、劇的に変わるわけではありません。
前方向への電波を強くする設定。

前方向への電波を強くするBUFFALO推奨のアンテナ設定

また、TP-Link Archer AX11000はアンテナが固定なので上下方向への電波が弱くなるのか調べてみましたが、左右方向と比べてあまり変化はありませんでした。

細かい数字は挙げませんが、アンテナ角度が調査結果に大きく影響する傾向は少ないと思われます。ただ、多少は変わってくるのでBUFFALO WXR-6000AX12Sを所有のほうは、いろいろ試してみるとよいでしょう。
 

実売価格はどうなのか

いくら性能が良くても気になるのが実際の販売価格です。以下に実勢価格を挙げますので参考にしてください。

・TP-Link:Archer AX11000
3万7500円

・バッファロー(BUFFALO):WXR-6000AX12S
3万7897円

・ASUS:ROG Rapture GT-AX11000
5万1020円

※いずれも2021年7月時点の価格

       
【おすすめ記事】
Wi-Fiの電波はアルミホイルで強くなる? 電波強度を上げるには
家のWi-Fiがつながりにくい時の現実的な対策はコレだ! 無線LANルーター3機種で徹底検証してみた
スマホがWi-Fiに繋がらない・接続できないときのチェック項目8
パソコンがWi-Fiに繋がらない・接続できないときのチェック項目11【Windows】
マンションのWi-Fiが繋がらないときの原因&現実的な対処法

 

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。