ランニングで腹筋は割れるのか……!?
ダイエットや身体作りに有効なランニング。では、走れば腹筋は割れるのか...!?
この記事では、ランニングと腹筋との関係、そして腹筋が割れるシックスパックの仕組みについて解説します。
腹筋が割れる仕組みとは
そもそも、「腹筋を割る」というのはどういうことなのでしょうか。もしかしたら筋肉が鍛えられることで、少しずつ腹部の筋肉が割れていくと思われている方がいるかもしれません。しかし実のところ、誰もがすでに腹筋は割れています。腹筋は腹直筋や腹横筋、腹斜筋といった種類に分かれ、このうち“シックスパック”と呼ばれるのは腹直筋のこと。そして腹直筋は、すでに6つに割れた状態で存在しています。そのため、鍛えることによって腹筋が6つになるということではありません。
では、なぜ「腹筋を割る」「腹筋が割れる」というのか。これは、あくまで視覚的な話に過ぎません。腹直筋は6つに割れているものの、皮膚との間に脂肪(皮下脂肪)があると隠れて見えなくなります。つまり筋肉の凹凸が脂肪に覆い隠されて分からなくなり、割れて見えないわけです。
しかし、トレーニング等によって脂肪を減らすことで、少しずつ腹筋の凹凸が皮膚のうえから見えるようになってきます。そして結果的に、腹筋の6つの割れがくっきりする。これが、“シックスパック”と呼ばれる状態です。
ランニングだけで腹筋は割れるのか
ランニングを続けると脂肪燃焼が起こり、皮下脂肪は減っていきます。すると、次第に腹部の凹凸が見えるようになってくるでしょう。ランニングによって脂肪が極限まで落ちれば、そもそも割れていた腹直筋を隠すものはなくなり、腹部が割れて見えるようになるはずです。つまり結論として、ランニングで腹筋を割ることは可能と言えるでしょう。なお、割れて見える程度は、脂肪量(皮下脂肪の厚さ)によって変わってきます。しかし、そもそも腹部の筋肉が少なければ、脂肪が減ってもさほど腹筋が盛り上がって見えません。力強く分厚いシックスパックを獲得するなら、ランニングだけでは不十分です。筋力トレーニング等によって、腹筋を強化することも求められます。筋力トレーニングによって厚い腹筋を作り、ランニングによってこれを隠す脂肪を減らしていく。多くの方が憧れるようなシックスパックを目指すなら、この組み合わせを心掛けてください。
ランニングで腹筋を割る際の注意点
前述の通り、ランニングによって脂肪を減らせば、自然と腹筋は割れて見えてきます。しかし筋量が少なければ、かえって貧相に見えてしまうかもしれません。そのため、厚く発達して割れた腹筋を求めるなら、筋力トレーニングも同時に行うようにしましょう。一つの目安に、体脂肪率が挙げられます。体脂肪率が15%を下回ってくると、少しずつ腹筋の割れが見え始めるはずです。くっきりしたシックスパックは、体脂肪率10%程度がラインとなるでしょう。
ただし体脂肪率は、落とし過ぎると体温調節の機能が弱まったり、免疫力の低下を招いたりしかねません。特に急激な体脂肪率の減少は、健康面の配慮から避けた方が無難です。ご自身の体調をしっかり把握しつつ、ある程度の時間をかけて少しずつ脂肪を減らしていくようにしてください。
また、ランニングや筋トレを行うなら、食事などの栄養補給にも配慮が必要です。せっかく運動しても、カロリー型では効果が得られません。摂取カロリーに対し、消費カロリーが上回るよう調整しましょう。ただし、やはり急なカロリー制限は体調不良などの原因になり得ますので、やり過ぎは禁物です。
そして、運動後はタンパク質を多めに摂取。ランニングでは水分や電解質も奪われますので、不足しないように注意してください。食事は少なく制限するのではなく、バランスよく質を高めることが重要です。
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