また、たんぱく質(特に動物性たんぱく質)の摂りすぎは、動脈硬化や大腸がんを増やすとも言われている。それは、たんぱく質の分解過程でできるアミンという物質が体内で他の物質と結びつくことにより発ガン性の物質に変わるためによる。加えて、現在増加傾向にあるアレルギー疾患に関しても、その原因はある種のたんぱく質であり、恒常的にたんぱく質を過剰摂取している現状が、その増加を助長しているという説もある。

以上たんぱく質不足の害と、過剰の害についてお話したが、それではいったいどのくらいが(ダイエッターにとっての)たんぱく質の適正量なのだろうか?その一つの目安は、厚生省(現厚生労働省)の公衆衛生審議会が報告した日本人のたんぱく質所要量に求めることができる。詳しくは以前書いた「記事:たんぱく質」をご参考いただきたいが、現在のところ公衆衛生審議会が報告した日本人のたんぱく質所要量(一日に必要な量)は、成人女性55g男性70gとなっている。そしてこの量を越えるか越えない程度がダイエッターのためのたんぱく質適正量であるといえる。ただ、ここで「所要量を超えなかったらマズイのではないか?」と思われた方のために一つ付け加えさせていただくと、この日本人のたんぱく質の所要量は、ほぼ全ての日本人にとって十分な量を示しており、すなわち、平均的な日本人には十分過ぎる量が示されていることをお知らせしたい。ちなみに、日本以外の諸外国のたんぱく質所要量を示すと「米国:成人女性46~50g男性58~63g」「豪州:成人女性45g男性55g」「カナダ:成人女性50~55g男性59~64g」「ドイツ:成人女性48g男性55~60g」と(適正に対する考え方の違いもあり)国民の体型は日本人よりも大きいにも関わらず、たんぱく質所要量は日本人のそれに比べて少ない量が示されている。

また、現実問題として、たんぱく質は植物や魚、卵など、ほとんど全ての食品に多かれ少なかれ含まれているので、肉を除いた食生活をしたとしても、豆類や魚介類、卵などを日常的に摂取していれば足りなくなることは考えにくい。

最後に「肉を食べないことによって、体にかかるストレスを減らす」とはどういう意味か?についてであるが、いささか古い話から始めたいと思う。

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