マーケティング

コロナ禍で売れたのは? 2020年上半期ヒット商品TOP10をマーケの専門家が番付!(4ページ目)

世界中で新型コロナウイルスが猛威を振るっている2020年。上半期に売れた商品は何だったのでしょうか? 経営コンサルティング企業の代表で多くの企業のマーケティング事例を見てきた安部徹也が独自の視点でヒット番付を行います。果たして1位に輝いたのは?

安部 徹也

執筆者:安部 徹也

マーケティング戦略を学ぶガイド

第1位:マスク

第1位:マスク

第1位:マスク
 

2020年上半期に最も売れたとインパクトを残した商品といえばマスクをおいて他にないでしょう。新型コロナウイルスの感染が急速に拡大するとマスク需要が急拡大。入手困難となり、それまで50枚入り数百円で購入できていた使い捨てマスクが数千円という高値で販売される異常事態となりました。

このマスクが市場に極端に不足する状況から異業種が続々マスク生産に参入。例えば家電メーカーのシャープは三重県の多気工場でマスクの生産を行うと発表しました。4月からの販売を抽選制にしたところ、価格は1箱50枚入りで税抜き2980円+送料660円と高めの設定にもかかわらず、販売予定数量3万箱に対して470万人以上が応募するという予想を上回る加熱振りでした。その後もスポーツ用品のMizunoやユニクロもマスクの販売を開始すると入手困難となるほどの人気となりました。今では機能性だけでなくファッション性も兼ね備えたマスクも市場に出回るなど、マスクマーケットは拡大を続け定着してきた感があります。
 

【総括】2020年上半期のヒット番付を振り返って

2020年上半期のヒット商品を振り返ってきましたが、冒頭でもお伝えしたように上半期は新型コロナウイルスに振り回された感のあるランキングとなりました。新型コロナウイルス感染症の拡大で世の中に大きな変化が起こり、爆発的に売れた商品もありましたが、逆に口紅などの化粧品や航空チケットやパック旅行など大きく売れなくなった商品も現れました。このような社会の大きな変化の下では、企業にとって業績を維持、成長させるためには環境の変化を敏感に感じ、プロダクト戦略をしっかりと練らなければ、最悪“コロナ倒産”の憂き目にあう状況に追い込まれることも十分に考えられます。

2020年の下半期も企業にとっては“ウィズコロナ”、“アフターコロナ”を見据えて経営の難しい舵取りが続くと予想されます。
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