スマホやタブレットの利用が低年齢化して、主に中高生の問題であった子どものSNSトラブルも小学生から見られるようになりました。こういった情報機器は生活を便利にする反面、影の部分もあることも事実です。SNSトラブルを防ぐためには、スマホやタブレットの関わり方について親子でルールを作ることが大切です。
 

SNSから得るもの、失うもの

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SNSを含めた情報機器の進歩は人々の生活を変化させた

近年の科学技術の進歩は目を見張るものがあります。現在のスマホは、10年程前のパソコンと同じような性能となっています。また、30年くらい前に出版されたドラえもんでは、スマホに似た道具が未来の道具として、ドラえもんのポケットから出てきていました。

スマホを含めた情報機器によって、人々の暮らしは劇的に便利になりました。分からないことがあれば、すぐに調べることができます。手元に分厚い百科事典が何十冊、何百冊もあるのと同じような状態です。以前であれば、特定の人しか得ることができなかった情報や恩恵を多くの人が得ることができるようになりました。

また、コミュニケーションが簡単に取れるようになりました。例えば、携帯電話が無かった頃、待ち合わせの際は、駅の「伝言板」などを利用していました。一度、家から外に出ると連絡を取ることができないことが普通でした。それが今では「いつでも」「どこでも」繋がることができるような世の中になりました。

大きなメリットがある情報機器の進歩なのですが、残念ながら影の部分もあることも事実です。そういった機器が犯罪に活用されたり、戦闘ロボットのようなものも具体化されています。また多くの人の身近なところでは、SNSトラブルがあります。
 

なぜSNSでトラブルが陰湿になるのか?

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SNSでのトラブルは陰湿になりやすい

他の人への悪口などは今に始まったことではありません。昭和の時代には、近所の人が井戸端会議で誰かの悪口を言ったり、学校においては友達だけで回す交換日記の中にはメンバーでない人の悪口が書かれたりしていたはずです。

そういったものと現代のSNSでの悪口やいじめは、いくつかの点で違いがあります。まず拡散の範囲が違います。井戸端会議や交換日記は範囲がその場だけですが、SNSの場合、ネットを使って瞬時に広範囲に広がる可能性があります。

また、見えにくいということも特徴です。交換日記もその点は同じですが、それ以上に現代のネット上の書き込みは見えにくいものです。様々な設定によって親や教師から見えない形で悪口やいじめが進んでいきます。

さらに匿名性も問題を大きくする要因の一つです。SNSなどでは自分の名前や立場を明かさないまま書き込めるものもあり、無責任な書き込みにつながります。自分のストレス発散の目的で誰かを標的にすることなども起こっています。
 

子どものSNSトラブルに親はどのように対処する?

私は長く小学校の現場にいました。SNSなどのトラブルは15年位前は中学生での問題でした。それが小学校の高学年になり、次第に中学年でも話題になるようになりました。子どもが自分のスマホを持ったり、パソコンやタブレットなどでネットに接続したりできるようになる年齢が下がってきていることが関係しています。

SNSのトラブルは親がしっかりと自分の考えを持ち、子どもと関わっていくことが大切になります。なぜならSNSのトラブルは、学校(教員)が対応しにくいタイプの問題だからです。小学校や中学校では、スマホの持ち込みを禁止しているケースが多いです。そうなると、学校で教員が子どもに何かを指導しようとしても、目の前に証拠がないので指導が非常にやりにくくなります。
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SNSでのトラブルを防ぐため、親は積極的に関わりたい

子どもとスマホなどの関係において最も大事なことは、初めて持つ際の約束です。家庭の状況や子どもの年齢によっても違うのですが、スマホなどを初めて持つ際は親と子どもできちんとルールについて話し合いをすることが大切です。

「21時以降はリンビングに置く」「SNSはやらない」「悪口は書かない」「不適切なものは見ない」などが一般的なものです。フィルターをかけるのはもちろんですが、子どもはどんどんそういったものを乗り越えていってしまいます。ルールを作ったら、それを明文化し、皆が見える所に貼っておくことなどがおすすめです。「契約書」という形にしている家庭もあります。

ルールが守れなかった際の対応(罰則)も決めておくことが良いでしょう。「ルールを破ったら1週間スマホ禁止」「しばらくの間、1日1時間限定」などのものです。この対応を決める際は親ではなく、子どもに決めさせます。そうすることで後でルールを破った時に「あなたが決めたことなのだから、守りなさい」と言うことができるようになります。
 

子どものスマホの中を見ることは慎重にしたい

先ほど書いたルールにおいて、場合によっては親がスマホの中を見るというものが家庭で決められるケースがあります。この扱いはとても難しいものです。私は、子どもにプレッシャーをかける意味で約束しても良いかと思いますが、日常的に子どものスマホを見るようなことはしない方が良いと思っています。

これは子どもの年齢や状況にも関係します。中学生くらいになると、親に知られたくないことが増えてくるでしょう。勝手に見るということが親子の信頼関係を傷つける場合もあります。「どうせ親は自分のことを信じてくれていない」と子どもから思われてしまうと、生活上の様々な部分で支障が出てきます。親と子どもの根本の部分での信頼関係はとても大切です。


スマホやタブレットは現代社会を生きていく上で必須の道具であり、好き嫌いに関係なく関わることになるものです。また情報機器との関わりはどんどん低年齢化してきています。日々進化する環境に親は関心を持ち続け、子どもとの関わり方が適切なものとなるように意識することが大切です。

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