一人暮らし

自炊で節約!続けるコツと定番メニュー12選

自炊をすれば節約になるのは本当なのでしょうか。自炊のメリットやデメリットを検証しつつ、できるだけ無理なく自炊を続けるコツや、一人暮らしにおすすめの自炊定番メニューをご紹介します。

河野 真希

執筆者:河野 真希

一人暮らし・簡単一汁三菜レシピガイド

自炊は結局、節約になるの?

一人暮らしの自炊は本当に節約になるのでしょうか。検証してみます

一人暮らしの自炊は本当に節約になるのでしょうか。検証してみます

一人暮らしの食費平均は、総務省統計局の「家計調査(2020年度版)」よると、約4万円(詳しくは「一人暮らしの食費は平均いくら?節約術は?」)。ただし、この数字は、さまざまな食生活を送る人が含まれた上での平均です。

自炊派・外食派それぞれの食費をシミュレーションしてみると、ほぼ毎食自炊をした場合の1週間の買い物は、3000~4000円程度で、ほぼ毎日外食をした場合の1週間の食費は1万円~1万5000円程度になると考えられます(詳しくは「一人暮らしの食費を節約!自炊と外食でお得なのは?」)。1カ月で考えると、自炊派は2万円以内、外食派は6万円前後かかる、ということになります。

このシミュレーションを見ると、自炊の方が安いように思えるかもしれません。ただし、自炊で節約につながるのは、継続的に料理ができる場合です。毎日同じ時間に帰れないことが多かったり、そもそも家にいる時間が短くて、料理どころか寝るだけで終わってしまうという人も少なくないでしょう。そういう人が自炊をしようとしても、せっかく作った料理や買ってきた食材を余らせてしまって、食材費と外食費がダブルでかかって、むしろ無駄が増えてしまいます。
安いファストフードだけ食べ続ければ、たしかに食費は節約できるかもしれませんが……

安いファストフードだけ食べ続ければ、たしかに食費は節約できるかもしれませんが……

また外食でも、ファストフードやスーパーの見切り品ばかりを食べ続けるような生活なら、自炊よりもお金がかからない場合もあるかもしれません。でもその場合、カロリーや塩分が多すぎたり、野菜が少なかったりといった栄養の偏りが気になります。外食で栄養バランスも考えた食事を摂ろうとすると、どうしても食費は高くなります。

栄養バランスを考えた食事を少しでも安く食べたいというのであれば、自炊をするのがベター。外食ではお金が高くつくだけでなく、あらかじめ提示されたメニューの中から食事を選ばなくてはなりません。そのため、お店選びや注文まで自分でしっかり意識しておかないと、栄養バランスは整えにくいです。

「お金はないけど、毎日料理する時間がない私はどうしたらいいの?」「健康的な食事を食べたいけれど、そこまで食事にお金はかけられない……」と悩んでしまうかもしれません。そんな人は無理せず、ゆるく自炊を始めてみましょう。
 

自炊をゆるく続けるコツとは?

■「○○だけ」でOK!
自炊をゆるく続けるコツ:トマトを切るだけでも立派な自炊! まずはできることから始めましょう

トマトを切るだけでも立派な自炊! まずはできることから始めましょう

忙しかったり、料理をする習慣のない人が一気に何品も揃えるのは無理な話です。まずはできることを1つだけ。例えば、1品だけ、朝ご飯だけ、味噌汁だけ、ご飯炊くだけ、焼くだけ、切るだけなど。コンビニ弁当を買ってきたけれど、野菜不足がちょっと気になるから「トマトを切るだけ」というのもOK。できることをできるときにやってみて、そこから少しずつステップアップしていきましょう。

■割高でも小さい方が◎
野菜や肉などの食材は、大きいものを買った方がオトクです。一方、小さくカットされたものは割高な上に日持ちもしないことがあります。継続的に自炊をする人なら大きいものを買うのが当然おすすめ。でも、たまにしか料理ができないなら、「割高だなぁ」と思っても、小さい方を選んで完全に使い切る方が節約になります。カット野菜などは切る手間も省けて、一石二鳥です。

■ときには白米ご飯+Somethingの献立を
自炊をゆるく続けるコツ:ご飯とお味噌汁という献立は、炭水化物に偏ることや、食べ過ぎを防ぐことができます

ご飯とお味噌汁という献立は、炭水化物に偏ることや、食べ過ぎを防ぐことができます

一人ご飯は自炊でも外食でも、ラーメンやスパゲティ、カレー、牛丼など、麺類・丼物が多くなりがちです。安くて、簡単に作れて、お腹も満たされますが、そればかりが続くと炭水化物が中心になりがち。ときには白いご飯とおかずといった献立も食べるように心がけましょう。ご飯に味噌汁やスープというのも、もちろんアリ。

料理をする余裕がないときは、ご飯だけ炊いて、おかずはお惣菜でもOK。できれば意識して野菜の多いお惣菜を選ぶようにしましょう。

■フライパン1つから始めよう
料理初心者さんにとって便利な調理器具はフライパンです。茹でる・煮る・焼く・炒める・蒸す・揚げるなど、フライパン1つで、さまざまな調理が可能。あれこれ調理器具を揃えるよりも、まずはフライパン1つでできる料理から始めてみましょう。

参考:フライパンひとつで 簡単おかずレシピ

■ミールキットで料理を覚える
最近ミールキットが人気です。カットされた食材と必要な調味料、レシピがまとめられていて、短時間で2~3品作れます。家族向けで2人分以上のサービスが多いのですが、セブンイレブンでは主菜と副菜が20分以内で作れる食材キットが1日分1食550円(税込)で発売されています(現在のところ、北海道・関東限定。今後全国展開予定)。宅配だけでなく、注文しておけば店舗での受け取りができるのも一人暮らしに便利。

料理初心者さんにとって食材や調味料を揃えるのが大変だったり、食材の切り方に戸惑ってしまったりすることがあるかもしれませんが、そういった不安がないのも◎。それでいて自分でレシピを見ながら調理するので、自然と料理の基本が押さえられていきます。食材から買ってくる自炊よりは高くつきますが、外食よりはリーズナブル。ゼロから自炊に挑戦する人におすすめです。

参考:セブンイレブン 食材キット
 

自炊初心者にもおすすめ! 自炊定番メニュー12選

初めて料理をする人でも失敗しにくく、簡単に作れる12の自炊定番メニューを選びました。

■野菜炒め
一人暮らしの自炊

一人暮らしの野菜不足解消に!

一人暮らしで不足しがちな野菜が一気にたっぷり食べられる野菜炒め。お肉も入れて、ご飯も添えれば、これだけで栄養バランスばっちりの献立が完成です。

参考:コツあり!味付け多彩な野菜炒めの人気レシピ+簡単アレンジ10選

■サラダ
一人暮らしの自炊

サラダは自炊の方が絶対オトク

コンビニなどでも買えますが、サラダこそ自分で作っても簡単な上に圧倒的にオトク。同じ値段でたっぷり食べることができます。ハムやベーコン、卵などを添えると、栄養価アップ。

参考:自炊がはかどる! 「作りおきOK」なサラダレシピ10選
参考:栄養不足な現代人の救世主! 『パワーサラダ』ってなんだ?

■シチュー・カレー
一人暮らしの自炊

作り置き&冷凍保存がおすすめ

シチューやカレーなどの大鍋料理は、一人分だけ作るというのが難しいのですが、その分たっぷり作って冷凍しておくというのもおすすめ。忙しいときに温め直せば、すぐ自炊ご飯が完成です。

参考:カレー!カレー!カレー!個性豊かな飽きないカレーレシピ10選
参考:普通のシチューじゃ物足りないあなたに贈る!一味違ったシチュー8品

■鍋料理
一人暮らしの自炊

一人鍋は栄養バランス的にもおすすめ

寒い季節におすすめなのが鍋料理。肉や魚、豆腐、野菜など好きなものを一緒に煮込むだけで、それぞれの旨みで美味しさが倍増します。冷蔵庫に余った食材の整理にもぴったり。

参考:マンネリしない 人気鍋レシピ10

■パスタ
一人暮らしの自炊

パスタは手軽で安く美味しいけれど、できれば野菜をプラスして

スパゲッティなどのパスタは、一人暮らしの強い味方。茹でて、市販のソースをかけるでもできるので、手軽です。ただ、野菜不足になりやすいので、自分で野菜をプラスするなどの工夫をしてみましょう。

参考:15分で速攻できる!簡単パスタレシピ10選
参考:おうちで絶品!シェフ級リッチな簡単スパゲッティのレシピ18選

■スープ
一人暮らしの自炊

野菜もたっぷり食べられて、作り置きもできて◎

具だくさんの汁物があれば、おかずなしでも満たされます。また、たっぷり作っておいて、温め直せば、何食か分になるのも便利。味を変えたり、パスタにかけたり、リゾットにしたりと、アレンジも効きます。

参考:アレンジ自在なシンプル野菜スープ
参考:簡単5分!「もう1品」でもすぐ作れるおいしいスープレシピ10選

■炒飯
一人暮らしの自炊

残り野菜などをご飯と一緒に炒めてしまえば、美味しさも栄養もアップ

「とりあえずご飯と卵は冷蔵庫にあった」なんてときにも炒飯なら簡単。冷蔵庫に残っている肉や野菜があれば、少量でも一緒に炒め合わせるだけで、より美味しい炒飯が仕上がります。

参考:ささっと作れる!炒飯(チャーハン)のおすすめレシピ10選

■うどん
一人暮らしの自炊

うどんだけでも満足してしまいがちだけれど、できれば他の食材を加えてみて

お財布に優しくて、調理が簡単なのが嬉しいうどん。これさえあればお腹が満たされてしまうのですが、できればひと手間加えて、野菜などもプラスしたいところです。

参考:うどんレシピ

■味噌汁
一人暮らしの自炊

豚汁はおかずにもなる味噌汁

ご飯に味噌汁が添えてあるとホッとするもの。お椀に味噌と顆粒出汁の素、ワカメや豆腐などを入れてお湯を注ぐだけでも即席味噌汁は作れます。具だくさんの味噌汁なら、おかずにもなります。

参考:今日はどれを作る?おいしい味噌汁の日替わりレシピ【30days】

■焼き魚
一人暮らしの自炊

焼き魚は思った以上に手間いらず

難しそうな魚料理ですが、干物や切り身を買ってきて焼くだけなら簡単。魚焼きグリルがなくても、フライパンや電子レンジでも調理できます。

参考:一人暮らしでも、ちゃんと魚を食べるコツ
参考:簡単!ひとりごはん♡フライパン1つでお手軽魚料理レシピ10選

■親子丼
一人暮らしの自炊

フライパン1つでちゃちゃっと作れる丼物

簡単でリーズナブルに作れる親子丼。フライパン1つ、短時間でできあがるので、忙しいときにもどうにかやる気になる料理だと思います。鶏を豚に変えた他人丼もおすすめ。

参考:大人も子どもも大好き!基本の親子丼+アレンジ親子丼の作り方8選

■肉じゃが
一人暮らしの自炊

味がしっかり染みこんだ煮物はホッと和らぐ味

料理上手な人が作るイメージがあるかもしれませんが、食材の数も多くなく、味つけはめんつゆに任せると簡単。ご飯によく合う1品です。

参考:定番の肉じゃがと新定番肉じゃがの作り方11選
 

よくある質問

Q. 一人暮らしの男性におすすめの料理を教えてください

A. 肉野菜炒め、鍋料理など、たんぱく質と野菜が一緒に食べられる料理がおすすめです。また、野菜不足が気になるときは、具だくさんのスープや味噌汁などの汁物を作り置きしておくと、栄養価と同時に満足感もアップします。

Q. 一人暮らしの大学生の食費平均はいくらですか?

A. 全国大学生協連『第56回学生生活実態調査』によると、2020年の下宿生(一人暮らし)の一カ月の食費平均は2万4570円となっています。一カ月を30日、一日3食として計算すると、一食あたりの平均は273円となります。

Q. 一人暮らしで自炊をするとコスパが悪いのですが、食費を抑えるコツはありますか?

A. 一度の調理で一人分より多めに作り、作り置きや冷凍保存をして何度かに分けて食べると、食費の節約につながります。なお、コスパのみを重視して自炊をすると、栄養バランスが偏りやすくなるので、注意しましょう。

Q. 一人暮らしで自炊しないで、健康な食事を取るコツはありますか?

A. 外食中心の食生活は、炭水化物やカロリー、塩分が多くなりがちです。丼物や麺類ファストフードなどは価格が手頃なため、食べる機会が増えがちですが、健康を意識するなら、ご飯に汁物、おかずといった定食を選ぶのがおすすめです。
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