フランスの世界遺産登録数はトップクラス!全一覧と有名&おすすめな11カ所
世界でもトップクラスの世界遺産登録数を誇る、フランス。2018年8月現在、フランス(海外県を含む)には全部で42の世界遺産があります。そのうちコルシカ島、ニューカレドニア、レユニオン島にある自然遺産以外は全て文化遺産。遺跡やキリスト教関連の建築物が多いのが特徴です。フランスでの世界遺産は、ローマ時代からの古代遺跡の世界遺産が南仏を中心に南半分の地域に集中した一方で、大聖堂や修道院などのキリスト教関係の世界遺産は北半分の地域に多く集まっている傾向も。
そんな40あまりある中から「ゼッタイ行きたい」または「ツウ好み」としてそれぞれ5つずつ、そして新世界遺産1つを加えた計11箇所を厳選してフランスの世界遺産をご紹介していきます。
フランスの世界遺産一覧【2018年版】
- モン-サン-ミシェルとその湾 /文化遺産 / 1979 /
- シャルトル大聖堂 /文化遺産 / 1979 /
- ヴェルサイユの宮殿と庭園 /文化遺産 / 1979 /
- ヴェズレーの教会と丘 /文化遺産 / 1979 /
- ヴェゼール渓谷の先史時代史跡群と洞窟壁画群 /文化遺産 / 1979/
- フォンテーヌブローの宮殿と庭園 /文化遺産 / 1981 /
- アミアン大聖堂 /文化遺産 / 1981 /
- オランジュのローマ劇場とその周辺及び“凱旋門” /文化遺産 / 1981
- アルル、ローマ遺跡とロマネスク様式建造物群 /文化遺産 / 1981 /
- フォントネーのシトー会修道院 /文化遺産 / 1981 /
- 天日製塩施設、サラン-レ-バン大製塩所からアルケ‐スナン王立製塩所まで /文化遺産 / 1982、2009 /
- ナンシーのスタニスラス広場、カリエール広場及びアリアンス広場 /文化遺産 / 1983 /
- サン-サヴァン・シュール・ガルタンプの修道院教会 /文化遺産 / 1983 /
- ポルト湾:ピアナのカランケ、ジロラッタ湾、スカンドラ保護区 /自然遺産 / 1983 /
- ポン・デュ・ガール(ローマの水道橋) /文化遺産 / 1985 /
- ストラスブールのグラン・ディル /文化遺産 / 1988 /
- パリのセーヌ河岸 /文化遺産 / 1991 /
- ランスのノートル-ダム大聖堂、サン-レミ旧大修道院及びト宮殿 /文化遺産 / 1991 /
- ブールジュ大聖堂 /文化遺産 / 1992 /
- アヴィニョン歴史地区:法王庁宮殿、司教関連建造物群及びアヴィニョン橋 /文化遺産 / 1995 /
- ミディ運河 /文化遺産 / 1996 /
- 歴史的城塞都市カルカッソンヌ /文化遺産 / 1997 /
- ピレネー山脈-ペルデュ山 /複合遺産 / 1997、1999 /
- フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路 /文化遺産 /1998 /
- リヨン歴史地区 /文化遺産 / 1998 /
- サン・テミリオン地域 /文化遺産 / 1999 /
- ベルギーとフランスの鐘楼群 /文化遺産 / 1999、2005 /
- シュリー-シュル-ロワールとシャロンヌ間のロワール渓谷 /文化遺産 /2000 /
- 中世市場都市プロヴァン /文化遺産 / 2001 /
- ル・アーヴル、オーギュスト・ペレによる再建都市 /文化遺産 / 2005
- ボルドー、リューヌ港 /文化遺産 / 2007 /
- ニューカレドニアのラグーン:リーフの多様性とその生態系 /自然遺産 /2008
- ヴォーバンの要塞群 /文化遺産 / 2008 /
- アルビ司教都市 /文化遺産 / 2010 /
- レユニオン島の火山峰、圏谷と岩壁群 /自然遺産 / 2010 /
- アルプス山系の先史時代杭上住居跡群 /文化遺産 / 2011 /
- コースとセヴェンヌの地中海性農牧地の文化的景観 /文化遺産 / 2011
- ノール=パ・デュ・カレー地方の炭田地帯 /文化遺産 / 2012 /
- アルデッシュ ショーヴェ・ポンダルク洞窟壁画 /文化遺産 / 2014 /
- シャンパーニュの丘陵、メゾンとカーヴ /文化遺産 / 2015 /
- ブルゴーニュのブドウ畑のクリマ /文化遺産 / 2015 /
- ル・コルビュジエの建築作品‐近代建築運動への顕著な貢献 /文化遺産 /2016 /
ゼッタイ行きたいフランスの世界遺産1 パリのセーヌ川河畔
<DATA>
■アラブ世界研究所(Institut du Monde Arabe)
住所:1, rue des Fossés Saint-Bernard (Place Mohammed V) 75005 Paris
開館時間:火~金曜 10:00~18:00、土・日曜、祝日:10:00~19:00
休館日:月曜
■セーヌ川クルーズ、バトー・ムーシュ(Bateaux Mouches)
住所:Port de la Conference 75008 Paris
ゼッタイ行きたいフランスの世界遺産2 ベルサイユ宮殿
フランスの栄華の象徴べルサイユ宮殿 |
べルサイユ宮殿といえばその豪華な建物をまず一番に想像しますが、広い広い敷地内にある庭園とグラン・トリアノン、プチ・トリアノンという二つの離宮も忘れてはならない見所です。特にプチ・トリアノンの庭は、宮殿の生活に飽きたマリー・アントワネットが田舎の生活に憧れ、のどかな田園風景を再現したという可愛らしくもどこかほっとする佇まいとなっています。
<アクセス>
パリのサン・ミッシェル駅から高速郊外鉄道RER・C線べルサイユ・リヴ・ゴーシュ行きに乗り約45分、終点下車。駅から宮殿入口までは徒歩15分程度。パリからの日帰りが可能。
詳しくはこちら>>>ベルサイユ宮殿の見学!入場料&予約方法や行き方
ゼッタイ行きたいフランスの世界遺産3 モンサンミッシェル
人気観光地モンサンミッシェル © UNESCO / Aïtzegah, V |
<アクセス>
パリのモンパルナス駅からTGVに乗り約2時間半、レンヌ下車。レンヌからバスに乗り約1時間半。朝早くにパリを出発すれば日帰りも可能。
詳しくはこちら>>>モンサンミッシェルの観光!見所や歴史、行き方
ゼッタイ行きたいフランスの世界遺産4 アヴィニョン
かつてはカトリックの法王庁があったアヴィニョン© MDLF/Jean Malburet |
法王庁宮殿を訪問の際は無料で日本語のカセットガイドを借りることができます。このガイドがとても詳しく、全部聞いていたら2~3時間はあっというまに過ぎてしまうので、興味のある部分だけをチョイスし効率よく聞きながら訪問することをおすすめします。 宮殿内の美しい回廊やとてつもなく広い礼拝堂を見学すると、当時の法王がどれだけ力を持っていたかが想像できます。法王庁を出て北側にある高い階段を上って行くと、ロシェ・デ・ドンという名の公園となっており、アヴィニョンの旧市街を見下ろすことができる絶景ポイントに出会えます。
そしてアヴィニョンは、フランスワインの中でも飲みやすいことから人気の高いコット・デュ・ローヌという銘柄のワインが集まる中心都市でもあります。春夏ならキリリと冷えた白かロゼ、秋冬ならジビエなどの肉料理と一緒に赤を是非味わっていただきたいと思います。
<アクセス>
パリのリヨン駅からTGVに乗り約5時間、アヴィニョン下車。アヴィニョンには駅が2つあり、アヴィニョン・サントル駅は中心街の目の前、アヴィニョン・TGV駅からの場合はシャトルバスに乗り約15分、終点のサントル駅で下車。
詳しくはこちら>>>アヴィニョン/フランス
ゼッタイ行きたいフランスの世界遺産5 ストラスブール
ストラスブールの名所、プティット・フランス |
ドイツが近いこともあり、食や建築にもドイツの影響が強く見られ、パリとは全く違った地方色を感じることができるストラスブール。肉類とジャガイモ、キャベツの酢漬けを白ワインで煮込んだアルザス名物シュークルートや塩気のある柔らかいプレッツェル・パン、アルザスワインやビールなどグルメも楽しめる町です。
<アクセス>
パリの東駅からTGVで約3時間、ストラスブール下車。駅から中心街までは徒歩10分程度。
詳しくはこちら>>>ストラスブールの観光 ドイツ国境の地アルザス
ツウ好みのフランスの世界遺産1 プロヴァン
中世に繁栄した都市がそのまま残るプロヴァン |
プロヴァンはバラの産地としても有名で、旧市街にあるお土産屋さんではバラを使ったジャムやバラはちみつなどのバラ製品が豊富に揃っているので、お土産にもおすすめです。
<アクセス>
パリの東駅からP線に乗り約1時間、プロヴァン下車。駅から新市街まで徒歩5分、旧市街まで徒歩15分程度。パリから日帰りが可能。
詳しくはこちら>>>パリから中世の町プロヴァンへ・旧市街編・新市街編
ツウ好みのフランスの世界遺産2
サンテミリオン&ボルドーのリューヌ港
ボルドーワインを代表する名産地サンテミリオン© UNESCO |
世界遺産以外の見所として、ガロンヌ川にかかる美しいピエール橋や町中に突如として現れる時計台などがありますが、地方都市としてはかなり都会なボルドー。議会広場近くに集まる小さなビストロでボルドーワインを楽しむのがオツです。
<アクセス>
ボルドーまではパリのモンパルナス駅からTGVで約3時間。駅から中心街まで徒歩15分程度。サンテミリオンへはボルドーからバスで約1時間。
こちらの記事も参考に>>>スイーツ&ビストロ!ワインの都ボルドーへ
ツウ好みのフランスの世界遺産3 ポン・デュ・ガール
ローマ時代の水道橋ポン・デュ・ガール © UNESCO / Fruneau, Yvon |
時間が許せば、基点となるニームも立ち寄っておきたいところ。古代闘技場やギリシア風の神殿など、やはりローマ時代の遺跡が残っていると同時に、モダンアートのギャラリーや最先端のブティックも多く新旧文化が混在し、数日いても飽きない町です。
<アクセス>
パリのリヨン駅からTGVで約3時間、ニーム下車。ニームからバスで約45分。バス停から徒歩10程度。
ツウ好みのフランスの世界遺産4 シャルトルのノートルダム大聖堂
ステンドグラスや正面玄関の彫刻など見所が多いシャルトルのノートルダム大聖堂 |
シャルトルの町はそれほど広くないので、観光の要であるノートルダム大聖堂を中心に歴史的地区を散策するには半日あれば十分。町を南北に流れるウール川沿いの道や周辺に点在する教会を訪れた後は、大聖堂の北側の広場に集まるカフェでお茶や食事を楽しむのもステキです。
<アクセス>
パリのモンパルナス駅から急行で約1時間、シャルトル下車。駅から大聖堂まで徒歩5分程度。パリからの日帰りが可能。
詳しくはこちら>>>シャルトル
ツウ好みのフランスの世界遺産5
アルルのローマ遺跡とロマネスク建造物
闘牛場の頂上から見下ろした街並は絶景 |
ローマ遺跡としては、ローマ時代の円形闘技場と古代劇場が隣合わせになっていて最大の見所となっています。紀元1世紀に建てられ、現在も年に数回闘牛が行われているという円型闘技場の客席の一番高い所まで上ると、アルルの古い街並が見下ろせるパノラマポイントになっています。一方古代劇場は石で作られた客席が新しくて拍子抜けしますが、わずかに残る石柱は紀元前1世紀のもの。歴史の偉大さを感じます。 そしてロマネスク様式の世界遺産としては、サン・トロフィーム教会があります。賑やかな広場に面しているにも関わらず、回廊に入れば一転してひっそりと厳かな空間に。回廊の柱に施された彫刻の完成度は高く、キリスト教にまつわるモチーフや珍しい形の動物などが描かれています。
<アクセス>
パリのリヨン駅からTGVで約4時間、アルル下車。駅から旧市街まで徒歩10分程度、闘牛場や古代劇場までは徒歩15分程度。
詳しくはこちら>>>アルル/フランス
ツウ好みのフランスの世界遺産6 ル・コルビュジエの建築作品
2018年現在で最も新しいフランスの世界遺産が、2016年に登録されたル・コルビュジェの建築作品です。ル・コルビュジェといえば、20世紀にフランスで活躍したスイス人建築家。その建築作品はフランスを中心に世界中で残されていますが、実は日本にもあります。上野の国立西洋美術館です。モダンで洗練された建築スタイルは、後の多くの建築家に影響を与えたと言われています。 フランスでは、パリのラ・ロッシュージャンヌレ邸、パリ郊外ポントワーズのサヴォワ邸、マルセイユのユニテ・ダビタシオン(集合住宅)などが有名です。建築やデザイン、アートが好きな人には特におススメしたい世界遺産です。こちらの記事も参考に>>>ル・コルビュジエの名建築「サヴォア邸」の見学方法
【参考サイト】
- 日本ユネスコ協会連盟・フランスの世界遺産リスト
- ユネスコ世界遺産サイト(英語)……各世界遺産の説明、フォトギャラリーなど