「冷えは万病のもと」って本当? 春こそ注意したい「うっかり冷え」対策
冷えを甘く見ちゃいけません! つらい肩コリや腰痛だけでなく、肌荒れの原因にもなりかねません。ゆっくりお風呂で体を温め、首周りをほぐすのが改善策です!
【INDEX】
「冷えは万病のもと」って本当? 春こそ注意したい「うっかり冷え」対策
A.首ほぐしヨガで、肩コリやスマホ首を解消
B.手首ほぐしヨガで、腕のダルさ解消と二の腕引き締め
C.足首、足の甲ほぐしで、ムクミ脚を緩和
お風呂で温めながら体をほぐしていきましょう
暖かい日と寒い日が交互にやってくる春のはじめ。体が冷えると気分が滅入る、イライラする……というプチうつ状態を感じることはありませんか?
一般的に「冷え」は、手足からお腹へと広がります。これは、体温が下がり血液の流れが悪くなると内臓や頭(脳)へと優先的に血液を循環させるので、早々に巡りが滞りやすい手足は真っ先に冷えてしまうということ。つらい手足の冷えを、ここで食い止めるのが重要です。
ヨガの世界では冷え対策のために、毒出しポーズ(パヴァナムクタ・アーサナ)をとり、首・手首・足首などの関節をほぐすことで毒素を流し、気の流れをよくすることが大切とされています。
※パヴァナムクタ=パヴァナ「風・毒素」をムクタ「解き放つ」という意味。首や手足の関節から身体の毒素や不純物と解き放つヨガポーズ(アーサナ)のこと。
実際、肩コリなどの不調も首周りの冷えと関連して起こりやすいもの。寒いと血流が悪くなり、筋肉疲労の回復が遅くなるためです。これを放っておくと、筋肉の強張りが酷くなり、腰痛や背中の痛み、頭痛にもつながっていきます。同様に「首」と名のつく「手首・足首」も、冷えやすいので注意が必要です。
この3つの首をお風呂で芯から温めながら、ヨガを組み合わせることで冷えやコリを解消していきましょう。
A.首ほぐしヨガで、肩コリやスマホ首を解消
寒さや冷えだけでなく、PCやスマホなどによる猫座姿勢でも起こりやすい、首や肩のコリ、疲れを解消するヨガポーズです。鎖骨周辺のストレッチ効果もあるので、首や顔のむくみ、頭痛などにお悩みの方にもおすすめです。■効果:首・肩のコリ改善、目の疲れ・冷え対策、猫背解消、バストアップ、呼吸器系の働きを改善。
■実践期間:お風呂に入ったときはもちろん、デスクワークなどで疲れを感じたときに行うと、すぐに心地よさを感じられます。
■注意する点:ひどい頭痛、高血圧・低血圧の人、首を痛めている人は無理のない範囲で行いましょう。
■やり方:
1.両手を腰に回し、手を組む 湯船に浸かった状態で、両手を腰のあたりで手のひらを合わせて指を絡めます。肘を軽く曲げ、肘を背骨に引き寄せるようにして胸を開きます。
2.両腕を伸ばし、目線を上にむけて胸を開く
両腕を伸ばしたら、大きく息を吸いながら、目線を上に向けてデコルテから喉を伸ばします。首に痛みを感じる人は、目線を下げて負荷を調整してください。
3. あごを喉のくぼみに近づけて首の後ろを伸ばす 息を吐きながら、目線を下げてあごを喉のくぼみに近づけましょう。そのまま10呼吸ほど繰り返し、頭の付け根や首の後ろをじっくりほぐします。
4.組んだ手を左腰に添えて右胸を開く 顔を正面に戻しながら、組んでいる手を左腰に添えます。一度大きく息を吸いながら、背骨を伸ばし、息を吐きながら頭を左側にゆっくり倒し、右鎖骨から首筋をゆっくりストレッチ。10呼吸ほどキープします。反対側も同様に繰り返しましょう。
B.手首ほぐしヨガで、腕のダルさ解消と二の腕引き締め
この動作は、PC作業やお料理などで手首や腕を酷使する人におすすめ。指先を上下するだけのシンプルな動きですが、実は二の腕引き締め効果も期待できます。手首に溜まりやすい毒素を流し、潤いのある艶やかな二の腕に仕上げてください。■効果:手首の疲れ改善、軽度の腱鞘炎の痛み緩和、腕の疲れ緩和、肩コリ・冷え改善、二の腕の引き締め。
■実践期間:腕の疲れを感じた時に実践すれば、効果を感じられます。
■やり方:
1. 両手を肩の高さに伸ばし、指先を揃え下に向ける 両手を肩の高さに伸ばし、指先を揃え下に向けます。この時、肩を下げ首を長くキープして姿勢を整えましょう。
2.指先を上に向ける そのまま指先を上にむけます。リズミカルに30秒間上下の動きを繰り返します。
3.指を大きく開き、指先を下にむける 次に指を大きく開き、筋肉を刺激します。指先を下に向け、肩の力は抜いてリラックス。
4.大きく開いた指先を上に向ける そのまま指先を上に向けます。リズミカルに30秒間上下の動きを繰り返します。指を開くことでかなり腕に刺激を感じるようになります。辛い場合は、10回ほどでもOKなので、ひとつひとつの動作を丁寧にゆっくり実践しましょう。
C.足首、足の甲ほぐしで、むくみ脚を緩和
このヨガポーズでは足首、足の甲、すねをほぐします。足首は心臓から遠く、老廃物が溜まりやすい部位。足首が疲れていると、足首の動きを悪くしてしまい、膝や股関節などにも影響を与えます。ゆっくり体重をかけながら動作することで、むくみや冷え、疲れを改善していきましょう。■効果:下半身の疲れやだるさを緩和、冷え・むくみ解消。
■実践期間:疲れを感じた時に実践すれば、効果が感じられます。
■やり方:
1.正座姿勢になり、両手は後ろにつける 正座姿勢になり、両手を後ろにつけます。足の甲等が痛い場合は、タオルなどを敷いて調整してください。かかとの上にお尻を付けて、体重の重みで膝、すね、足の甲、足首をほぐします。
2.右膝をゆっくり持ち上げる さらに右膝を持ち上げ、足の甲からすねまでを深く伸ばします。
3.左膝をゆっくり持ち上げる 反対側も同様に、ゆっくり膝で足踏みするように6回位を目安に動作を繰り返しましょう。
4.両膝を持ち上げる さらに両膝を持ち上げ、体重をつま先や足の甲に乗せるイメージで、じっくり毒出ししましょう。そのまま10呼吸ほどキープしたら膝を下ろします。
お風呂であたためながら体をほぐしていきましょう
お風呂の中で実践する際には、下記に注意してください。・決して無理をせず、伸ばして気持ちのいい範囲で、じっくりと動作しましょう。
・伸ばした際に鋭い痛みを感じる方向はキープ時間を短めにしましょう。
・伸ばしている部位に意識を向けるように、自分の体に集中しましょう。
・水分補給はこまめに摂りましょう。
・すべらないように注意しましょう。
手足で始まった冷えをそのままにしておくと、お腹や内臓まで冷えてしまい、さらなる不調を引き起こしかねません。例えば……?
- 消化器の冷え:便秘や下痢、肌荒れ、腰痛、肩コリなどの不調
- 生殖器の冷え:冷え性、婦人病、肥満、神経痛などの不調
- 肺の冷え:頭痛、風邪の症状、鼻炎やせきなど呼吸器官の不調