ヒップアップ筋トレで効果が出ない人は美尻・お尻痩せの知識を学ぼう
ヒップアップするためには様々な筋トレの方法がありますが、「試したけど結局ダメだった」「いくら筋トレをしてもお尻に効かない」……という人がいます。その一方でちゃんとお尻に効いている人もいます。両者には一体どんな違いがあるのでしょうか? 今回は、ヒップアップできない人の共通点と飛躍的に効果が上がるワンポイントアドバイスをご紹介します。<目次>
- ヒップアップ筋トレの基本「ヒップヒンジ」をやってみよう
- あなたのお尻筋肉はどんな状態? 自分の現状を把握しよう!
- ヒップアップ筋トレで効果が出ない原因とは
- ヒップアップのためには股関節を使える正しいフォームを意識しよう
- お尻筋肉に効く「ルーマニアンデッドリフト」の効果的なやり方
- 「ルーマニアンデッドリフト」のポイントを動画でチェック
- お尻の側部に強い刺激を加える「スプリットランジ」の効果的なやり方
- 「スプリットランジ」のポイントを動画でチェック
- 無理せずお尻を鍛える「ヒップリフト」の効果的なやり方
- 「ヒップリフト」のポイントを動画でチェック
- お尻全体と体幹の後面を刺激「片足ヒップリフト」の効果的なやり方
- 「片足ヒップリフト」のポイントを動画でチェック
- ヒップと内ももを鍛える「ワイドスタンススクワット」の効果的なやり方
- 「ワイドスタンススクワット」のポイントを動画でチェック
- ヒップアップのためのストレッチ!準備運動やケアに
- 股関節の可動域を広げお尻をほぐす「お尻ストレッチ」の効果的なやり方
- 「お尻ストレッチ」のポイントを動画でチェック
- 「もも裏ストレッチ」の効果的なやり方
- 「内ももストレッチ」の効果的なやり方
- 「内ももストレッチ」のポイントを動画でチェック
- 「前ももストレッチ」の効果的なやり方
- 「前ももストレッチ」のポイントを動画でチェック
- ヒップアップ筋トレで効果が欲しい人は正しい知識を覚えよう
ヒップアップ筋トレの基本「ヒップヒンジ」をやってみよう
まずは基本の動作であるヒップヒンジを行ってみましょう!ヒップヒンジとは、主にお尻を鍛える場合に使われる動きで、ヒップアップしたい方には必須項目といっても過言ではない動作です。
■基本の「ヒップヒンジ」の正しいやり方
脚を肩幅にひらき、背筋を真っ直ぐに伸ばします。次の画像のように両手を前に伸ばしながら上体を前に倒し、お尻を突き出します。お尻や裏ももにストレッチを感じたら正しくできている証拠です!
これで、なぜか前ももの筋肉に効いてしまう(負荷がかかってしまう)という人は、間違った動作をしている可能性があります。実は、その間違った動作こそヒップアップ筋トレで効果が出ない人の根本的な原因なのです。
あなたのお尻筋肉はどんな状態? 自分の現状を把握しよう!
根本的な原因の前に、まずは筋肉の“今(いま)”を知るところから始めてみましょう! お尻の筋肉が現在どのような状態にあるのかを知らないと、どのようなアプローチが必要なのかも判断できないからです。まずおさえておきたいのは、筋肉には3つの状態しかないということ。
状態1:筋肉を使えている
状態2:筋肉を使えていない
状態3:筋肉を使いすぎている
筋肉を正しく使えていれば、ヒップアップの筋トレをすることで、ハリのあるヒップラインを実現できます。(=状態1)
しかし、お尻の筋肉を正しく使えていない場合、筋トレをしているにも関わらず、お尻は脂肪でプヨプヨになります。(=状態2)
そして、上記のようにお尻の筋肉を使えていない状態にも関わらず、筋トレを継続してしまうと、本来お尻の筋肉が担うべき役割を、前ももの筋肉が補うようになります。その結果、前ももの筋肉を使い過ぎてしまい、筋肉が張ってきたり、筋肉太りを引き起こしたりします。(=前ももが状態3、お尻は状態2)
まずは、ただ筋トレをすればいいのではなく、「自分が鍛えたい部位が状態1になっているか」を知ることが重要です。また、適切なアプローチができているのかも意識する必要があります。
ヒップアップ筋トレで効果が出ない原因とは
「ヒップアップの筋トレをしてもお尻に効かない」という人は、お尻の筋肉は状態2の状態……つまり、ヒップアップの筋トレをしているつもりですが筋肉が使えておらず鍛えられていないということ。そして、お尻の筋肉を使えていないことで、前ももの筋肉がその動きをフォローするため使い過ぎてしまい、状態3になっている……つまり、前ももばかり筋肉が張り、筋肉太りを引き起こしているということ。それを回避して、お尻を鍛えて引き締めたい場合、どうすればいいのでしょうか? ここで重要な理論が、筋肉自体だけでなく、お尻の筋肉が付いている股関節を動かす必要がある、ということです。しかし、お尻に効かない人は前ももが付いているひざから動いてしまい、結果として前ももばかりに効いてしまうという事態に陥ります。
そのため、ヒップアップの筋トレをしていても、前ももの張りを訴える方が多いのです。これがヒップアップの筋トレで効果が出ない人の共通点なのです。つまり、「ヒップアップの筋トレをしてもお尻に効かない」という人は、状態2~3に陥っている場合が考えられます。これは、二の腕を引き締めたい場合なども同様のことがいえます。
つまり、「各筋肉は必ず1つ以上の関節をまたいで付いていて、どの関節を使うかで働く筋肉が変わってくる」ということが大事なのです。
ヒップアップのためには股関節を使える正しいフォームを意識しよう
さらにいうと、ヒップヒンジの際に、次の画像のように上半身を起こしたまま、ひざから動いてしまうことが多いようです。これにより股関節から動くということができなくなり、前ももばかりを鍛える結果になってしまうのです。 お尻を鍛えるためには股関節を使って運動する必要があり、股関節を使うには、上半身を前に倒したお辞儀姿勢になることが大切なのです。では次に、お辞儀姿勢で行う美尻トレーニングをご紹介します。
お尻筋肉に効く「ルーマニアンデッドリフト」の効果的なやり方
正しいフォームが分かったら、美尻をつくるルーマニアンデッドリフトの種目にチャレンジしてみましょう!1. 片足を台のうえに載せ、片足立ちの姿勢になります。
2. ヒップヒンジの動きで上体を倒していきましょう。
3. 3秒でしゃがみ、2秒で立ち上がるのが目安。
4. お尻に強い収縮感(効いている感覚)があればGood!
5. 片足10回×2~3セットが目安。
※週2~3日程度無理なく行いましょう! 腰や膝に違和感を覚えたら、やり方が間違っている場合があるので、基本の「ヒップヒンジ」から習得してみましょう!
「ルーマニアンデッドリフト」のポイントを動画でチェック
【ポイント】
まずは数日続けるだけでお尻の筋肉を意識できるようになり、体に変化があります。ヒップアップ効果が目に見えて出てくるのはトレーニング開始後 約2カ月です。諸説ありますが、筋肉の細胞が2カ月で生まれ変わると言われているからです。まずは、継続してみましょう!
お尻の側部に強い刺激を加える「スプリットランジ」の効果的なやり方
片脚に体重をのせて重心を下げていくことで、股関節をストレッチしながらお尻の筋肉を鍛えます。特にお尻の側部に強い刺激を加えることができる種目です。鍛える部分に手を添え、お尻の筋肉がちゃんと働いているか確認しながら実践してみましょう。1.背筋を伸ばして立ち、鍛えたい方のお尻(写真では右側)に手を添える。 2. 体重をのせた軸足をゆっくりと曲げながら、もう片方の脚を大きく後ろに踏み出す。股関節から上体を深く倒し、軸足と対角の手でつま先をタッチし、ゆっくりともとの体勢に。この動作を10~15回繰り返す。
「スプリットランジ」のポイントを動画でチェック
【ポイント】
・10~15回実施が目安。
・上体を倒す際、背中を丸めないように注意する。
無理せずお尻を鍛える「ヒップリフト」の効果的なやり方
お尻の筋肉を使って上体を持ち上げます。無理せずお尻を鍛えることができる種目です。1.仰向け姿勢になり、すねが床と垂直になるようにひざを立てて両手を天井方向に。手のひらは外側に向ける。 2.足の裏で床を押し、お尻の力でゆっくりと上体を押し上げる。肩からひざのラインが一直線になったら、ゆっくりと床に着地する。
「ヒップリフト」のポイントを動画でチェック
【ポイント】
・一連の動作を15回~20回繰り返す。
・勢いや反動をつけずに、2秒かけて持ち上げ、2秒かけて戻すイメージで動作する。
お尻全体と体幹の後面を刺激「片足ヒップリフト」の効果的なやり方
片足を浮かせたまま「ヒップリフト」を行います。お尻全体の筋肉を鍛えながら、体幹の後面部分を広く刺激できます。1. 仰向けになって軽く足を開き、すねが床と垂直になるように両ひざを立てる。 2. 片脚を浮かせ、90度に曲げる。 3. 足の裏で床を押し、お尻で上半身を押し上げるように引き上げ、胸からひざまで一直線になったら3秒間キープ。 4. ゆっくりとお尻を下げ、背中に床をつける(STEP2に戻る)。
「片足ヒップリフト」のポイントを動画でチェック
【ポイント】
・10回~15回実施が目安。
・お腹とお尻に力を入れ、背中をまっすぐに保つ。
ヒップと内ももを鍛える「ワイドスタンススクワット」の効果的なやり方
足を開いてスクワットをすることで、ヒップと内ももを効率よく鍛えることができます。同時に、硬くなりがちな股関節のストレッチ効果も期待できます。1. 両脚を肩幅より大きく開き、つま先は外側に向ける。両手を胸の前に添え、背中をまっすぐに伸ばす。 2. 背筋を伸ばしたまま、ひざをつま先の方向に曲げながら、ゆっくりと重心を沈めていく。内ももに負荷を感じたら、ゆっくりと元の姿勢に戻る。
「ワイドスタンススクワット」のポイントを動画でチェック
【ポイント】
・10回~15回実施が目安。
・ひざを曲げたとき、ひざがつま先より前に出ないように注意する。
―――ヒップアップのためのエクササイズを紹介しました。続いては、ヒップアップのためのストレッチを紹介します。
ヒップアップのためのストレッチ!準備運動やケアに
お尻を鍛えるためには、「股関節から動く」ということが大切だと述べました。股関節が硬くなっていると、ヒップの筋肉がうまく機能せず、前ももに負担がかかってしまいます。キュッと引きあがったヒップになるためには、ストレッチを通じて、筋トレの効果を最大限に引き出せる体の土台づくりをしていきましょう。股関節の可動域を広げお尻をほぐす「お尻ストレッチ」の効果的なやり方
股関節の可動域を広げ、凝り固まったお尻まわりをストレッチします。臀部の筋肉を始め、股関節周辺の筋肉を上手に使えるようになります。1. 左右別々にお尻をストレッチしていく。ストレッチする側の脚(写真では左脚)をカラダの前で直角に曲げる。 2. 反対の脚を後方に伸ばし、曲げた足のすねに添って両ひじを床につける。 3. 息を吐きながら、曲げた足と反対側の腕を前方に伸ばし、3秒間キープ。腕を元のポジションに戻し、再び腕を伸ばしてキープ。腕を伸ばす動作を5~6回繰り返すことで、ストレッチ感が得られる。
「お尻ストレッチ」のポイントを動画でチェック
「もも裏ストレッチ」の効果的なやり方
もも裏の筋肉の柔軟性をアップさせます。1. クラウチングスタートのような姿勢になる。前のひざの角度は直角に曲げ、手は床に添える。 2. お尻を上げて、後方の足を伸ばし、ゆっくりとかかとを床につける。3つ数えたらかかとを上げ、再び床につける動作を数回繰り返す(ご自身がストレッチされたと感じる回数でOK)。痛みを感じる場合は、膝を曲げてもよい。
「内ももストレッチ」の効果的なやり方
股関節周りの筋肉のなかで特に硬くなりますい部位。太ももの内側を気持ちよくストレッチします。1. よつんばい姿勢になり、つま先を床につける。 2. ストレッチする側の脚を股関節の真横に伸ばし、足の裏を床につける 3. 両手を手のひら1つ分前に出し、背中をまっすぐ伸ばす 4. 両手で床を押しながら、お尻をゆっくりと後方にスライドさせ、内ももが伸びたらゆっくりと元の位置に戻す。お尻が沈まないように注意する。前後に動かす動作を10回繰り返す
「内ももストレッチ」のポイントを動画でチェック
「前ももストレッチ」の効果的なやり方
負担のかかりやすい太ももの前側をストレッチで優しくほぐし、筋肉のハリを和らげていきます。その日の疲れは翌日に持ち越さないように心がけたいですね。1. 横向きに寝た姿勢からスタート。下側の手は耳の下に 2. 天井側の脚を前に出し、90度に曲げる。床側の脚を対角の手で持ち、ストレッチ。
ゆっくりと深い呼吸を続け、前ももの伸びを感じながら、30秒間キープ。
「前ももストレッチ」のポイントを動画でチェック
ヒップアップ筋トレで効果が欲しい人は正しい知識を覚えよう
カラダの使い方ひとつで、鍛えられる筋肉は変わってきます。大切なことは、正しい知識をつけておくこと。もし間違った知識のままトレーニングをしてしまうと、ヒップアップどころか反対に前ももが太くなってしまう可能性もあります。以上、ヒップアップ筋トレで効果が出ない人の共通点でした。
これまでたくさんの努力をしたけど成果がでなかったのは、もしかすると単にやり方が間違っているだけかもしれません。そんな事態を防ぐためにも、正しい知識を学ぶところから始めてみましょう!
撮影/泉 三郎
取材・文/北川和子
モデル/稲本美和子
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