家族や友人と調理すること、食事をすることを楽しむ
対面操作が可能なマルチワイドIHテーブルタイプ。温かい料理を囲んで食事を楽しむことも可能。 [ラウンドアクセス ガラステーブルプラン イメージ] パナソニック エコソリューションズ
ダイニングキッチンとは、ひとつのスペースに調理する場と食事をする場が設けられた空間のこと。最近の傾向としては、調理スペースに食事のスペースを近づけたり一体化するなどして、作りながら楽しむ、食べながら作る、片付ける、という作業をスムーズに行うことができるプランが増えてきているようです。
対面キッチンやアイランドとしてコミュニケーションを
調理をしながらコミュニケーションをとったり、家族や友人が協力しやすいキッチンとするには、シンクなどをダイニング側に向けてレイアウトする対面キッチンが適しているでしょう。新築やリフォームの際にも多く取り入れられるスタイルです。ダイニング側に吊戸棚をなくしたオープンなプランであれば、よりつながりが生まれます。対面となるタイプの中でも、多人数で作業しやすいのがアイランドキッチン。プランニングにもよりますが、複数の動線を確保できるので、ダイニングとキッチンとの移動がしやすく、家族だけでなくお客様も動きやすいでしょう。
対面キッチンにダイニングテーブルをつなげるように配置。会話も弾み、お手伝いもしやすい。[アレスタ オープン対面キッチン 対面キッチンユニット サポートカウンタータイプ アイランド型 奥行103cm 間口255cm] LIXIL
カウンターやワークトップと一体化したダイニングテーブルも
一般的なダイニングキッチンというと、壁側にシステムキッチンを設置し、近くにダイニングテーブルがレイアウトされる空間ですが、最近では、キッチンのフロアキャビネットにカウンターを設けたり、テーブルをつなげるように配したプランも多くみられます。対面キッチンのカウンターは、朝食などを簡単に済ませるためのスペースとして、以前からみられたものです。しかし、奥行きのないコンパクトなサイズのプランなどでは、上手に使いこなせないケースも。最近みられるカウンターの提案は、日常的なダイニングテーブルとしても利用可能なタイプ。たとえば、キッチンのキャビネットと同様の素材のカウンターを配したり、ワークトップ(天板)とつなげたプランなども。システムキッチンのオプションとして同素材のテーブルを用意している商品もみられます。
キッチンとダイニングテーブルを一体化。料理を作る人も食べる人も一緒に楽しむことができる。[リシェル PLAT] LIXIL
多人数でも使いやすいシンクや加熱機器
カウンターやダイニングテーブルのプランの工夫だけでなく、多人数でも使いやすいビルトイン機器の提案もみられるようになりました。たとえば、ダイニングテーブルにもなるキッチンカウンターに、IHクッキングヒーターが組み込まれ、鍋料理を囲むことができたり、煮込み料理などの保温を可能にした商品も。テーブルの両方からIHクッキングヒーターを操作できるタイプもあり、囲炉裏を囲むようなゆったりとした時間を過ごすことができるものです。また、片付けもみんなで楽しみながらできるように、シンクをコーナーに設けたり、水栓金具の位置を工夫したキッチンもみられます。複数人での作業がスムーズになるスタイルと言えるでしょう。
幅はコンパクトながら奥行を広げるたシンクは、3方向どこからでも使いやすい形状に。ダイニング側から水を汲んだり手を洗ったりすることも。 [ラウンドアクセスシンク イメージ] パナソニック エコソリューションズ
インテリアとして美しいデザインのキッチン
キッチンとダイニングの機能が一体化することで、デザイン性にもより配慮されたタイプが多くみられるようになりました。ダイニングに続くリビングとのコーディネート、くつろぎの場からの見え方などを意識した家具のようなキッチンが増えてきています。メーカーの商品にも、キャビネットやユニットのデザイン、扉材のバリエーション、換気扇や水栓金具など、空間に馴染むタイプから空間のポイントとなるようなスタイルまで、豊富なバリエーションが揃っています。インテリアに馴染みやすい人工大理石のワークトップの色や柄、IHクッキングヒーターだけでなくガスコンロもすっきりとしたデザインのタイプなど、好みのコーディネートを楽しむことが可能でしょう。
やさしい色合いでまとめた家具のようなキッチン。[ザ・クラッソ] TOTO
空間全体のつくり、リビングとのつながりなどに配慮を
リビングダイニングキッチンがひとつの空間の場合、心地よく過ごすためには、インテリアだけでなく、空気環境、特に臭いにも配慮が必要です。最近のキッチンの換気扇は、性能は高まってきていますが、間取りや調理内容に合わせて選択することが大切でしょう。また、プランニングにもよりますが、対面式やアイランドキッチンの場合、換気扇は空間の中でも存在感があるものなので、デザイン性など充分に配慮を。その他、加熱機器の前には、油はねなどに対応できるガラスタイプのガードなどを取り入れることで、使い勝手と開放感を両立することもできるでしょう。
換気扇からカウンターまで全面ガラスで遮ることで、油や煙などの飛散を少なくする。[ほっとくリーンフード専用 ロングクックスクリーン] パナソニック エコソリューションズ
ショールームやモデルハウスの空間づくりも参考に
キッチンやダイニングのプランを検討する際には、住まい全体の間取りに配慮することが基本です。リビングとのつながり、用いる機器や扉材の組み合わせ方など、ショールームの空間展示やモデルハウスなどのスペースづくりを参考にしてもいいでしょう。最新機器やおすすめのプランなど、実際に操作したり、空間に身をおいて、日々の暮らしをイメージしながら動いてみること。家族構成やライフスタイル、将来の変化なども考慮して、わが家に適したダイニングキッチンをプランニングするようにしましょう。大きめのダイニングテーブルを配して、効率よく動くことができるキッチン。リビング側からの見え方にも配慮したデザインに。[ザ・クラッソ] TOTO
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