高級マンション/高級マンショントレンド

2017年、都心市場は「永住型マンション」に注目

好不況を問わず、安定したマイホーム需要を獲得するのは「好立地」の「永住向き」物件である。永住型マンションとは、専有面積が十分な「広さ」を有し、住みやすい「間取り」プランであること。最新動向をお伝えしよう。

坂根 康裕

執筆者:坂根 康裕

高級マンションガイド

不況に強い商品企画

「ブランズ ザ ハウス一番町」モデルルーム(マスターベッドルーム)

「ブランズ ザ ハウス一番町」モデルルーム(マスターベッドルーム)

不動産経済研究所の発表によれば、2016年首都圏新築マンション供給戸数は3万5772戸。年初予想4万5000戸のみならず、上半期経過後の下方修正3万7000戸をも下回る結果となった。バブル時1992年の2万6248戸に次ぐ低水準である。

売れ行きを示す初月契約率は平均68.8%。好不調ライン70%を下回った。発売戸数が少なかったにもかかわらず、である。理由は「販売価格が上がったから」と言われているが、正確には「しばらく待てば相場が下がるのでは」と様子を見ているからではないか。たしかに調整局面が見られるエリアや物件が出るかもしれない。が、希少性の高い立地で優れた商品企画のマンションは下がらないとみる。2016年契約絶対数があまりに少なかったことから、需要のたまりが想定される。今後価格の差はより鮮明に表れるのではないだろうか。

過去記事(2016年4月15日公開)「超高級マンションはますます活況」で取り上げた「ブランズ ザ ハウス一番町」(売主:東急不動産、分譲時平均坪単価約770万円)がこのほど竣工。ペントハウスを内覧した。天井高3.1mの空間はやはり快適さが違う。モデルルームは同じ天井高で専有面積175.20m2を再現していた(画像参照)。ここまで縦横ともにゆとりある空間は珍しいといえるだろう。マンションの場合、「広さ」は間違いなく質のひとつ。デフレ時のキーワードは「永住型」だった。万が一、資産が目減りしても利用価値の高さで補えるという価値観である。

「プラウド銀座東」の見どころ

モデルルームタイプの標準プラン

モデルルームタイプの標準プラン

かねてより注目していたプロジェクトが「プラウド銀座東」(売主:野村不動産)。理由は他でもない「広さ」と「間取り」。総戸数32戸のうち、専有面積100m2超が8戸。上層4フロア二戸一で天井高は約2.7m(リビングダイニング)確保されている。南面4室、間口約11.77mの同80m2超タイプが8戸。その他、同76m2超タイプ8戸は100m2超タイプとともに、しっかりとPP(プライベートパブリック)分離がきいた間取りである(画像参照)。

資産性に傾倒すれば「売却しやすいグロス(総額)」、「汎用性の高そうな間取り」を選択しがち。ただ、それでは自分の暮らしにあったマイホームとはならないかもしれない。野村不動産は大手の中でも「オーダーメイド対応」を地道に継続してきたデベロッパーである。ゆとりある空間を自分のライフスタイルに合った間取り、内装にできる。永住志向の人にとっては相性の良い「躯体とシステム」ではないだろうか。

「プラウド銀座東」の現地は、都心でありながら喧騒とは無縁の環境。間近に聖路加病院がある。隅田川に程近く、今後街並みが大きく変わるであろう日本橋、八重洲、築地、晴海などに近接するロケーションだ。環状2号線が首都高とつながり、銀座界隈や晴海通りの交通事情が緩和されるとしたら、利用価値はもう一段高まりそうな予感もする。通風採光に優れた住空間で都心の利便を享受する、そんな暮らしがおくれそうだ。

「プラウド銀座東」モデルルーム

「プラウド銀座東」モデルルーム


【関連サイト】
高級マンション(フェイスブックページ)

<資料提供>
東急不動産(モデルルーム画像1点)、野村不動産(間取り図面)


※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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