フランス人の日焼け事情とは? バカンスが大好き!
フランス人はバカンス重視の人がほとんど
人々がバカンスに出発する7月半ば頃から街は静かになり、8月にはレストランや商店が閉まり、交通機関はガラガラ、街を歩いているのはツーリストばかり。この時期は経済活動が大幅に滞りますが、それでも経営者も従業員も政治家も皆んなバカンスをとるのがフランスという国です。
フランスで法律に定められている最低限の有給休暇の日数は、週5日労働している人で5週間。休暇を取りづらい雰囲気はなく、当然の権利として2週間以上のまとまった休暇を取ることができるため、人々はこぞってバカンスへ出かけます。
太陽と海を求めるフランス人
地中海沿岸に滞在してゆっくり過ごすことが、フランス人が理想とするバカンスです。
バカンスでの楽しみは日光浴
フランス人は太陽が大好き!女性は皆んなビキニで日光浴を楽しみます。
フランス人が日焼け好きな3つの理由
日焼け肌にはステータスの意味も
小麦色に日焼けした肌は、「バカンスに行く余裕がある」という経済的な豊かさを意味します。実際に裕福層は南仏やイタリアなど海辺に別荘を持っている人が多く、高級住宅街ではよく焼けた肌を高価な服に包んだマダムやムッシューを見かけます。
ただし格安航空会社の登場や有給休暇制度が確立して、誰もがバカンスへ行けるようになった今日では、ステータスの意味は薄まりつつあります。
■美しくセクシーなモテ肌
フランス人は、日焼けしていない白い肌を不健康に、日焼けしたブロンズ肌を身体的にも精神的にも健康的で美しいと感じます。ブロンズ肌はセクシーさの象徴で、男女共に白い肌よりブロンズ肌のほうが人気があります。
■ビタミンD不足を補う
日照時間の少ないフランスでは、紫外線に当たることにより体内で作られるビタミンDの欠乏が問題視されています。ビタミンDが不足すると、骨がもろくなった り、精神的に落ち込んだりするなどの不調をもたらすため、サプリメントで補ったり、日光浴をすることがが推奨されています。
紫外線によるダメージは大丈夫?
日焼け止めを塗る人が増えてきましたが、やっぱりブロンズ肌が人気です。
美白信仰が高い日本人からすると、日焼けしてシミやシワにならないのか心配になりますが、フランス人はどう感じているのでしょうか?
近年フランスでも日焼けによる皮膚ガンやシミへのリスクが懸念され、サンスクリーン剤(日焼け止め)を使用したり、海辺ではパラソルで直射日光を避ける人が増えてきました。
しかしながら、それでも夏になると太陽の下で肌をこんがり焼きたいという気持ちが抑えられないというのが、彼らの本音のようです。サンオイルを塗って日焼けに専念する人もまだまだ多く、日焼け止めを塗りはするものの、海辺ではパラソルもささずに日光浴を楽しむ人が大半です。
バカンス前から、すでに日焼け準備
ビタミンの作用で、小麦色の肌になるという、飲む錠剤タイプのサンレスタンニング剤。
ゴマージュは余分な角質を取り除くことで、ムラなく均等に肌を焼くための、日焼け前の準備ケアとして行います。
また日焼けサロンは全身ムラなく焼けると人気があり、バカンス前に日焼けサロンですでに肌を焼いておくという人も。このように、バカンス前からすでにブロンズ肌になっている人も珍しくありません。
アンチ美白!? シミやシワはバカンスを楽しんだ証
美容に関心が高いフランス女性ですが、こと日焼けによるシミやシワに関しては案外無頓着です。多少のシミやシワができても、ブロンズ肌のほうが魅力的だと考えているため、肌へのダメージよりも日焼けを優先します。ここ数年は大手化粧品メーカがシミ対策を謳った商品を発売するようになってきましたが、日本の美白化粧品ほど浸透しているわけではありません。常に紫外線に気をつけて化粧品で予防・軽減するよりも、バカンスはしっかり楽しんで、日焼けによってできてしまったシミは医療機関で治療するという考えの人が多く、液体窒素冷凍凝固術やレーザーによる治療が行われています。
いかがでしたか?日焼けに対する考え方やブロンズ肌に対する美意識が、日本人と随分と違う点が興味深いですね!
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