ラストエンペラーや西太后の時代から愛される
北京の老舗(老字号)レストラン
鴻賓楼飯庄の滑炒魚蝦。超一流の料理人による技の結晶 (C)聚徳華天
いにしえの宮殿のような倣膳飯庄の店内 (C)倣膳飯庄
老舗は、「老字号(ラオズハオ)」という国からの称号をもらっています。北京の老舗レストラン厳選5店をご紹介する前に、「老字号」についてみてみましょう。
中国の老舗の称号「老字号(ラオズハオ)」とは?
老舗の称号「中華老字号」。結婚式や長寿の宴など祝い事で利用する人が多い
本物の老舗だけが持っている国から発行される「老字号」のしるし
2015年12月現在、老字号認定されている店やブランドは全国で約1129軒。うち上海が180軒で全国トップ、北京は2位で117軒、3位4位は近差で江蘇省96軒、浙江省91軒と続きます。そして、北京117軒のうちレストランは30軒あります。
■北京の中華老字号レストラン
全聚徳で1950年頃使われていた金庫。老舗ではこうした歴史遺産が展示されていることがしばしば
どこも甲乙つけがたい名店揃いなのですが、今回は宮廷料理や北京ダッグ、羊料理など、地元人はもちろん、外国人にも人気の著名店をピックアップしました。どこも老舗ならではの貫録あるレストランです。
お待たせしました。北京の老舗レストラン厳選5店のご案内です。
1.清朝最後の宮廷料理人達が設立した名店「倣膳飯庄」
伝統的な宮廷料理・鴛鴦戯水蝦。芸術的な美しさにうっとり (C)倣膳飯庄
宮廷デセール。西太后ら宮殿の妃が愛したスイーツの数々(C)倣膳飯庄
倣膳飯庄の起こりは、ラストエンペラー溥儀が紫禁城(現・故宮博物院)から退去させられた1924年の翌年1925年。清朝宮廷の台所・御膳房で腕をふるっていた料理人達が、御膳料理を次の世にも伝えていこうと、王宮庭園である北海公園内にオープンさせました。まさに、清朝皇族だけのものだった宮廷料理を堪能できる名店です。
清朝にタイムスリップしたかのような優美な店内 (C)倣膳飯庄
メニューはおよそ50~200元、宮廷スイーツが30~50元ですので、ランチでアルコールなしで控えめに注文しても一人平均200元強はかかります。ですので、思い切って冷菜からデザートまでおよそ十数品がセットになった宮廷料理コースがおすすめです。コースのお値段は298元(約6000円)/人(3人以上から受付)~、単品で頼むよりも内容も価格もずっとお得です。
清朝の官吏のようなスタッフ。映画のワンシーンのような風景 (C)倣膳飯庄
倣膳飯庄
住所:西城区景山西街北海公園東門内
TEL:010-6404-2573、6401-1889
営業時間:11:00~14:00、17:00~20:00
予算:約400元/人
附近の見所:北海公園、故宮博物院、天安門、后海