海外のビデ……毎日のお風呂が少数派のフランス人の使い方とは?
海外の浴室によく設置されているビデ
では、「体を毎日洗わなくて汚くないの?」と、日本人なら当然感じる疑問。その解決法は、ずばり「ビデ」にあるのです。
ビデというと、ヨーロッパのホテルのバスルームでよく見かける、便器の横にある、洗面台のようなものを思い浮かべる人も多いのでは?
日本ではあまりなじみのないものですが、フランスや海外では多くの家庭のバスルームに「ビデ」が設置されています。
<目次>
ビデの使い方や役割を知っていますか?
ビデという名称は知っていても、実際のところは使い方がよく分からないという方も多いのではないでしょうか?ビデの大きな役割としてあげられるのが以下の2つ。
・排便後や排尿後の局部洗う
・女性の生理時の局部を洗う
つまり、必要に応じて、局部やデリケートゾーンを洗浄するために使うものです。日本だと、女性が生理時に使うもの、というイメージが強いですが、フランスでは男性も女性も使うもの。
例えば、フランス人は、朝起きたときや、お出かけ前にシャワーを浴びるので、夜はビデで局部を軽く洗ってから就寝、というふうに使用する人が多いです。
18世紀のフランスで誕生したビデ
ビデの歴史は古く、18世紀初頭にフランスで誕生しました。当初は、タライを付けた木製の細長い椅子のようなもので、これにまたがって局部を洗っていたので、子馬を意味するフランス語の「ビデ(bidet)」と名付けられました。
お風呂に入る習慣がなかったので、体臭対策として、香水と共に受け入れられたのでしょう。
ビデに座る向きは前? 後ろ?
ビデには、水をためて手で洗浄するタイプと、上向きの水栓が付いていて、そこから水が吹き出るタイプがあり、どちらのタイプも座って使用します。そこで、まず疑問になるのが、座る向きはどっちが正しいか、ということ。壁に向かってビデにまたがるように座るのが正解です。つまり便器に座るのとは反対の姿勢になります。ただし、ズボンを履いたままだと座りにくいので、壁を背にして座る人もいます。
フランスでも、壁に向かって座る派、壁に背を向けて座る派と、それぞれ好みで分かれているのです。
ビデの機能! 正しい使い方
上向きの水栓が付いているタイプ
1. 壁に向かって、或いは壁を背にして、ビデに座ります。
2. 水栓から水(または湯)を出し、ビデに水(または湯)をためます。また上向きの水栓が付いているタイプは局部に直接水(または湯)が当たるように、身体の位置を合わせます。
3. 専用ソープを泡立てて、手で局部を優しく洗います。
4. タオルなどで、水気を拭き取ります。
5. 水を流し、ビデの内部もをきれいに洗います。
ビデには専用ソープを使いましょう
フランスの薬局では、ボディー用のソープと共に、デリケートゾーン用のソープも多種類売られており、ビデを使用するときは、弱酸性のデリケートゾーン専門の洗浄剤を使います。また、普段のお風呂やシャワーでも、デリケートゾーンや粘膜の洗浄には、必ず専用ソープを使います。パリジェンヌのビデ活用術
ビデはベットインのエチケット
パリジェンヌは、デートの前にシャワーを浴びて、お洒落をして出かけるので、デートの後、パートナーとベットインとなったとき、その前後に再びシャワーを浴びることはあまりありません。
ビデで、さっと性器やその周辺を洗っておしまいです。ビデだと必要な部分だけすぐに洗えるので、ムードを壊さずに、スピーディーにベットに戻ることができます。
その他、ビデの使い方は? デリケートゾーンだけじゃない!
ベビーバス代わり使用することも?
他には、「ランジェリーを洗う」「ペットを洗う」、中には「赤ちゃんを洗う」いう回答まで。
ビデは決して汚いものではなく、手軽に何かを洗うのに便利な道具として使われているようです。
気をつけて! 海外でのビデ使用時3つの注意点
海外のホテルなどのビデは多くの人が使用しているので、あまり自己流で使わないのが無難です。以下の3つの点に注意しましょう。- ビデの近くに掛けられているタオルは、ビデ使用後に使うタオルなので、間違って顔や手を拭かないようにしましょう。
- ビデは洗面台ではないので、ビデの水で歯を磨いたり、顔を洗ったりしないようにしましょう。
- ビデは排尿用便器ではないので、用を足すときは必ず便器で用を足しましょう。
ビデの使い方、いかがでしたか? 慣れると便利に感じるビデ。海外でビデを見かけたら、是非試してみてくださいね。