築年数が浅いほうが、価格下落率は高い
図表3は2008年に実際に売り出された中古マンションの流通価格が、それら中古マンションの新築時の価格を100として見た場合、どれだけ上がっているか、下がっているかを指標化した表です。表の一番下の価格インデックスというのが、それにあたります。(資料:株式会社 東京カンテイより)
一方、築20年・1990年は33.1で前後に比べても極端に、低い指数になっています。これは、バブル期の新築マンション価格は異常ともいえる加熱感が生じていたため、当時の適正価格からかい離した異常な高値で価格設定されていた分が調整されて、2008年の市場に適合した中古価格に値ごなしされた結果といえるでしょう。
築10年・2000年が84.0、築15年・2005年が56.1、築23年・1987年が58.8という推移からみて、バブル期の築20年・1990年を除くと、価格水準がぐっと50台まで下がりきっている築15年以降が割安感ありといえるでしょう。
これまで見てきたデータから、築年数が浅いほうが、価格下落率は高く、古くなるほど低くなっていくことがわかります。特に築16年以降は、価格は低い水準まで下がりきり、築30年を超えてもその下落率は緩やかになります。ちなみに、築0年~築15年までの下落率は40パーセント、築16年~築31年超までの下落率は約12パーセントです。
次のページでは、中古マンションの価格のメカニズムについてお話しします。