世界遺産/アジアの世界遺産

パルミラの遺跡/シリア(4ページ目)

世界でもっとも夕陽が美しいと言われる中東の遺跡パルミラ。砂漠を行く商人たちはシルクロードに咲くバラ色の街を愛し、一時のやすらぎをこの地に得た。今回は廃墟となってますます輝くシリアの世界遺産「パルミラの遺跡」を紹介する。

長谷川 大

執筆者:長谷川 大

世界遺産ガイド

パルミラへの道

墓の谷にある塔墓群。塔墓は3~4階建てで地下室もあり、大きいものは百数十の石棺を収めている ©牧哲雄

墓の谷にある塔墓群。塔墓は3~4階建てで地下室もあり、大きいものは百数十の石棺を収めている ©牧哲雄

■エアー&ツアー情報
ローマ時代の円形劇場 ©牧哲雄

ローマ時代の円形劇場 ©牧哲雄

シリアの玄関口は首都ダマスカス。日本から直行便はないので、ドバイやモスクワなど西アジアやヨーロッパの諸都市を経由する。格安航空券で10万円前後から。ダマスカスからパルミラまで約200kmで、バスは数種類あるが、だいたい3~5時間ほど。ツアーは7日間25万円前後から。

 
■周辺の世界遺産
ローマ劇場。この前に円形劇場が広がっている ©牧哲雄

ローマ劇場。この前に円形劇場が広がっている ©牧哲雄

シリアには「古都ダマスカス」「古代都市ボスラ」「パルミラの遺跡」「古都アレッポ」「クラック・デ・シュバリエとカラット・サラディン」「シリア北部の古代村落群」という6つの世界遺産があり、いずれもそれほど遠くないので、時間があればすべてを回ることも難しくない。

オススメしたいのはレバノンやヨルダンと合わせたもので、特に中東三大遺跡といわれるシリアのパルミラ、レバノンのバールベック、ヨルダンのペトラ(3件すべて世界遺産)を回る旅。これに死海を加えれば、中東を存分に楽しむことができるだろう。

 

パルミラのベストシーズン

ベル神殿の至聖所。この神殿は、大地の神ベル、太陽の神ヤルヒボール、月の神アグリボールの3神を祀っている ©牧哲雄

ベル神殿の至聖所。この神殿は、大地の神ベル、太陽の神ヤルヒボール、月の神アグリボールの3神を祀っている ©牧哲雄

雨はほとんど気にする必要がない。夏は非常に暑く、地表面は50度に達する一方で、冬の夜の最低気温は氷点下になることもある。ということで、ベストシーズンは春(3~5月)と秋(10月~12月)。

世界遺産基本データ&リンク

斜陽を受けて赤く浮かび上がるベル神殿周辺の夕景。手前の柱がドーリア式、奥がコリント式 ©牧哲雄

斜陽を受けて赤く浮かび上がるベル神殿周辺の夕景。手前の柱がドーリア式、奥がコリント式 ©牧哲雄

暮れゆくテトラピュロン ©牧哲雄

暮れゆくテトラピュロン ©牧哲雄

【世界遺産基本データ】
登録名称:パルミラの遺跡
Site of Palmyra
国名:シリア・アラブ共和国
登録年と登録基準:1980年、文化遺産(i)(ii)(iv)

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