911はミディアムスポーツのスタンダード
ご予算1000万円超のクラスになってくると、本格的なスポーツ性能はもとより、一定のラグジュアリーさや、GTカーとしての優秀さも求められてくる。このクラスのスタンダードが、2+2でありながら世界で最も人気のあるスポーツカー、ポルシェ911シリーズであることは論を待たない。60年代以降、このマーケットを世界的に耕してきたのは911シリーズであり、アメリカ人の魂スポーツであるシボレーコルベットと並んで、半世紀以上に渡って名前を変えずに進化してきたモデルだ。だから、ポルシェ911シリーズを選べば間違いない、というアドバイスは、間違いもなく無難である。多くの方々は、それで満足されると思う。かくいう筆者だって、最後に乗りたいクルマの1台だ。
けれども、911のおかげで今やこの分野には魅力的なスポーツカーがひしめいている。それらのうちから1つや2つ摘んでから911に乗るのも一興ではないか! その方が、911のありがたみが、よりリアルに分かるだろう。
往年の名車ジャガーEタイプの流れを汲む、2シーターオープン&クーペのFタイプ。340psのV6と495psのV8という2つのスーパーチャージドエンジンを搭載。MY16モデルから4WDと6MTモデルも追加、価格は859万~1481万円
アメリカンスポーツの雄、シボレーコルベット。7世代目となる現行モデルはフレームやパワートレインなどを一新、世界最高レベルのFRスポーツに仕立てられた。クーペとコンバーチブルをラインナップ、価格は918.2万~1165万円。ハイパフォーマンスモデルのZ06(写真)ももうすぐ日本登場
AMG社による完全自社開発の2シータースポーツがメルセデス-AMG GT。462psの専用4L V8ツインターボを搭載、レーダーセーフティパッケージなど安全装備も充実した。価格は1580万~1840万円