個性派揃いの輸入車コンパクト

メルセデス・ベンツ Aクラス

スポーティな仕立てのFFハッチバック、メルセデス・ベンツAクラス。ブランド初の対話型インフォテインメントシステムなど、最新技術を多数採用する

このクラスもクロスオーバーSUV人気がすさまじく、“背の低い”フツウのハッチバックモデルの影はどんどん薄まってきた。
 
なかでもCセグメントは、そもそも近年になって“高級化と大型化”が進んでおり、結果的に中途ハンパなセグメントになってしまったような気がする。それに、なんだかんだ言って、このクラスの王者はVWゴルフなわけで、ゴルフがモデル末期を迎えた昨今、Cセグ市場が盛り上がってこないのもある意味当然なのかもしれない。
アルファロメオ ミト

アルフォロメオ初のBセグメントモデル、プレミアムスポーティを謳うミト。国内販売は2009年から

Bセグメント以下も、“安くて旨い”Kカーが幅を利かせる日本市場では厳しい戦いを強いられている。このクラスの王者であるVWポロが18年にフルモデルチェンジしたというのにこの体たらくだから、昔のようにちょっと洒落た小さな高級車、ファッショナブルなコンパクトカーに乗りたいなどという欲求自体がめっきり減ってしまったのかもしれない。実用実利優先、となれば国産Kカーにははるかに及ばないのは火を見るより明らかだ。
 
だからといって、輸入車がダメというわけじゃない。むしろ、以前に比べてもいちだんと個性派が揃っている。
ルノー メガーヌ

4世代目となるルノー メガーヌ。日本にはスポーティなグレードのみをラインナップ。ちなみにステーションワゴンモデルも用意されている

 

Bセグ以下は“定番”がオススメ

■フォルクスワーゲン
VW ポロ

MQBモジュールを採用し、3ナンバーサイズとなったVWポロ。従来よりワイド&ローなスタイルとなっている。上級モデル並みの安全技術を備え、価格は209.8万~344.8万円

多くの人にオススメできるのは、やっぱりポロ。フルモデルチェンジで、若干だけど若作り。走りのスポーティさを強調するあまり、乗り心地が損なわれた面もあるけれど、依然、完成度は高く、やっぱりこのクラスのスタンダードだと納得させられる。

■MINI 
MINI

コンセプトやエッセンスをクラシックミニから引き継ぎつつ、現代のニーズに対応した現代のMINI。3ドア(238万~450万円)に加え、コンバーチブル(373万~523万円)や5ドア(271万~407万円)もラインナップする

MINIもいい。MINIは逆に世代を重ねるたびに大きくなり、乗り味もフツウになってきた。それでもキビキビと走るスポーティさは健在で、豊富なオプションから選んで好みの1台を造るシアワセも際立っている。もっとも、高価格になりがちは要注意。

■フィアット
フィアット500

2008年に登場した、往年の名車の“復刻”モデルがフィアット500。価格は199.8万~267万円。写真は2018年11月に登場した300台限定のルッソ

アバルト595

フィアット500をベースに、復活した名門チューナーのアバルトが送り出したスポーティハッチ、アバルト595。ソフトトップをもつ595Cもラインナップする。価格は299.2万~388.8万円

トゥインゴやフォーフォーなど個性派も揃うなか、ある意味もはや個性派の定番となったフィアット&アバルト500も捨て難い。今さら、という感もあるけれど、ポップな色と組み合わせたフィアット500や、レーシーなサウンドを響かせて走るアバルト595の魅力は健在だ。
 

Cセグ以上は目新しさが重要

■メルセデス・ベンツ
メルセデス・ベンツ Aクラス

2018年10月にフルモデルチェンジを果たしたメルセデス・ベンツAクラス。オプションながらSクラス同等の運転支援システムも備えた。価格は322万~362万円

Cセグメントの最新モデルといえば、メルセデス・ベンツのAクラスだ。新型ゴルフが登場するまでの間、まずはAクラスを軸にしてこのセグメントの状況は推移していくと思う。
 
で、Aクラス。苦節ン年、メルセデスがようやくFFをモノにしたようだ。従来型にはどこかしら“こんなんベンツちゃうがな”という不満があった。特に乗り味にベンツらしさのカケラもなかった。ところがどうだ、新型はけっこう“ベンツしている”。これならA(もしくはB、もしくはその他FF派生モデル)からCへのユーザーステップアップも望めそう。いつかはSクラスという夢を、Aクラスのユーザーも抱けるというものだ。 

■フォルクスワーゲン
VW ゴルフ

Cセグメントのベンチマークとなる、VWの基幹モデルがゴルフ。スポーティモデルのGTIやRなどもラインナップ、価格は253.9万~565.9万円

ルノー メガーヌ

ルノー メガーヌ。4輪操舵システムを装着、ルノー・スポールが手がけたGT系のみを国内で販売する。ハイパフォーマンスバージョンのルノー・スポールも用意され、価格は269万~440万円

対向できるのは、正直、熟成したゴルフか、ゴルフ同等の乗り味を有するメガーヌもしくは308だけれども、目新しさが重要なこのセグメントでは、熟されただけじゃ正直辛い。
 
今買わなければならない、というなら、黙ってAクラスから選んだ方がいいだろう。
 

じっくり探すなら、人気モデルのモデルチェンジ待ち

いや、そんなに慌てて買い替えなくてもいいんだ、なんていう方は、ぜひ、ボルボとVW、そしてBMWの3ブランドが出す新型Cセグモデルを待ってみて欲しい。いずれも来年もしくは再来年早々に上陸するはず。新型のV40とゴルフ、そして1&2シリーズだ。
 
V40に関してはだいたいの想像がつく。XC40の背の低い版だから。で、XC40がなかなかのもので、COTYを授賞したくらいだから、当然、そのスタンダード版にも期待が集まるというもの。
 
想像がつくという意味では、1シリーズと2シリーズの次期型もX2あたりを低くしたデザインになるのではないか。BMWもMベンツと同様にFFをモノにしつつあるから、楽しみな一台である。
 
そして、ゴルフだ。VWの最新路線から想像するに、より豪華になることは決定的。サイズも少し大きくなるはずで、そういう意味では“中途ハンパ”さがいっそう強まるという言い方もできるが、これが世界的潮流だから致し方無いところ。なんといっても人類は上にも横にも肥大中。ならばそれに合わせて、となるのは必然というわけだ。
 
新型ゴルフ(8)、おそらく、走りのみならず燃費対策も万全に登場するはずだ。
 

オススメはオールマイティか最後のチャンスか

■MINI
MINI JCW

MINIのハイパフォーマンスバージョンがJCW(ジョン・クーパー・ワークス)。内外装だけでなく、エンジンパフォマンスや足回りなどをスポーティに仕立てて入る。MINI3ドアの価格は432万円

今、ボクが個人的にCセグメントを買うとしたら、何を狙うか。マジメな線で言うと、MINI  JCW。乗って楽しい、買って楽しい、趣味的であり実用的でもある。何かとオールマイティな1台。オプション込みの車両価格がかなり高くなるのが難だけれど。

■BMW
BMW 1シリーズ

プレミアムコンパクトで唯一のFRを採用するBMW 1シリーズ。M140i(国内販売はエディションシャドー 652万円)はM社によるスポーティなチューンが施されたモデルだ

もうこの先新車では買えないFRのCセグ、BMW 1シリーズも熟成極まって素晴らしい。乗るなら118dか、いっそ気張ってM140。次期型1シリーズはほぼFF化で決定した。このセグメントを後輪駆動で楽しむ最後のチャンスだ。

■アルファロメオ
アルファロメオ ミト

アルファロメオの3ドアハッチ、ミト。環境に配慮したダウンサイジングターボの1.4Lマルチエアを搭載、価格は329.4万円

買えない!という意味では、すでにディーラーでの発注販売が終了したアルファロメオミトもそう。アルファロメオはCセグのジュリエッタ以上に特化するらしく、ミト後継の次世代モデルはないらしい。探せばきっとどこかのディーラーに在庫があるはず。欲しいなら、急いだ方がいい。
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