中国茶/おすすめの緑茶、黄茶、白茶

お道具要らず!簡単おいしい中国緑茶を楽しもう

特別なお道具がなくても、ご家庭にあるもので初めてでも簡単に淹れられる中国緑茶。さっぱりした甘みと香ばしさ、多種多様な形や大きさの美しい茶葉には、日本茶とは違った魅力がいっぱい。インスタントティーより簡単な淹れ方で、極上の中国緑茶を楽しんでみましょう。

久永 佳子

執筆者:久永 佳子

お茶・中国茶ガイド

中国緑茶のおいしい季節

グラスで楽しむ中国緑茶

中国緑茶は耐熱ガラスのグラスで蓋をしないで淹れるのがおいしい飲み方

中国茶の中で、生産量・消費量ともにいちばん多いのは緑茶です。日本で八十八夜の頃に摘んだお茶が上等のものとされるように、中国では清明節の頃に摘まれたお茶が上等とされています。清明は、二十四節気のひとつで4月5日頃にあたり、日本では桜が開花し春らしさが満ちてくる頃。

清明節より前に摘まれた春の新茶は、明前茶(めいぜんちゃ)と呼ばれ、特に珍重されています。それから2週間ほど経つと穀雨。桜も散って何だか雨の日が続いているように感じる頃がだいたい穀雨で、どんどん新緑が鮮やかになっていく時期。穀雨までに摘まれたお茶は、雨前茶(うぜんちゃ)と呼ばれています。

それぞれ、お茶の名前の前に、明前・雨前などの文字がついています。明前西湖龍井(さいころんじん)、雨前洞庭碧螺春(へきらしゅん)といった茶名ならば、日本でいう八十八夜のように、良い時期に摘まれたお茶なのだと分かるのです。

お道具要らずで楽しめる中国緑茶

安吉白茶

白毫とよばれる白い産毛の残る若芽のみを摘んだ明前安吉白茶

中国茶というと、専用のお道具をそろえないと楽しむことができないと思われがちですが、中国緑茶は、グラスとお湯だけあればどなたでもおいしくいただくことができます。耐熱性のグラスやマグカップをひとつ用意して、底面が隠れるくらいの茶葉を入れ、少し冷ましたお湯を注いだら、あとはじっくりと待つだけ。

しだいにふっくらと開いていく美しい茶葉を眺めながら、立ちのぼる香りを楽しみます。茶葉が下に沈んできたら飲みごろ。そのままそっと飲むと、茶葉が口の中に入ることもなく、おいしくいただけます。

急須も茶漉しも砂時計も要らず、分量や時間もはからなくてもいいので、インスタントティーよりも簡単です。ひとつだけ注意したいのは、お湯の温度。高温のお湯で淹れると渋みが出てしまうので、低めの温度でゆっくりと時間をかけて抽出しましょう。それだけで、初めての方でも極上の中国緑茶を味わうことができるので、ぜひお試しを。

茶葉の入ったグラスにお湯を注ぎ足しながら、何煎もたっぷりといただくことができます。葉の美しさを観賞する楽しみもまた、中国緑茶の魅力のひとつです。

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