香水・フレグランス

【名作香水】世界一高い香水「1000(ミル)」(2ページ目)

一度は試してみたい、世界の名作香水をシリーズで紹介していきます。今回はジャン パトゥの「1000(ミル)」をピックアップ。

地引 由美

執筆者:地引 由美

香水・フレグランスガイド


ブランド: ジャン パトゥ

ジャン パトゥ パリ本店 / パリ8区

ジャン パトゥ パリ本店 / パリ8区

1887年、パリ生まれのジャン・パトゥは、22歳の時に婦人服の世界にデビューしました。1914年、パリ8区のサン フロランタン通り7番地に、高級婦人服を創るクチュールメゾンとしての念願の自分のブランド、『ジャン パトゥ』をオープンします。

自分のブランドの評価を高める為には、ファッションと同じように香水も重要視していた彼は、1925年に、最初の香水、『アムール アムール』、『ク セ ジュ』、『アデュー サジェス』を発表し、次いで1930年に名香『ジョイ』を発表しました。優れたセンスと先見の明があった彼は、フランスのみならずアメリカでも大成功を収めます。また、複数のデザイナーに実際のデザインを任せるなどして、ディレクターとしても優れていた彼は、残念ながら早世してしまいます。しかし、現在でも『ジャン パトゥ』は創業の地で香水店として営業しています。


パフューマー: ジャン・ケルレオ

1932年生まれのジャン・ケルレオは、1965年にフランス調香師賞を受賞した後、ジャン パトゥに請われ、1967年、アンリ・アルメラスの後を継いでメゾンパフューマーとなりました。

ジャン・パトゥの義兄、レイモン・バルバはジャン・ケルレオに、ジョイのような《常軌を逸した》予算に制限の無い、贅沢な新しい香水の創作を依頼しました。ケルレオは全てを任されて、どのような遠慮もすることなく自分の創作に没頭できました。

彼はノルマンディ地方の生まれで、学者のように思慮深く、あまりにも完璧主義者だった為に、自らが望む結果にたどり着くまでに試作の回数は1,000回を超え、なんと3年の期間を要しました。そのようにして1000(ミル)は1972年に発表されたのです。

ジャン・ケルレオ氏は偉大なパフューマーであり、フランス調香師協会の名誉総裁であり、ヴェルサイユの香水研究機関、オスモテークの創設者です。



■1000(ミル)/ ジャン パトゥに関するお問い合わせ
ブルーベル・ジャパン 香水・化粧品事業本部
TEL:03-5413-1070
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※個人の体質、また、誤った方法による実践に起因して肌荒れや不調を引き起こす場合があります。実践の際には、必ず自身の体質及び健康状態を十分に考慮し、正しい方法で行ってください。また、全ての方への有効性を保証するものではありません。

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