野口氏によると、初の宇宙飛行に際して船長が言った次の言葉―「集団をまとめるには、幸福を均等分配することより、不満を均等分配することが大事」が印象に残っているとのことでした。

また、誰にでもリーダーシップの資質はあり、訓練で開発することはできます。例えば、新人を戦力化するためには、小さな経験を重ね、失敗から得た教訓を伝え、分野を広げ、場数をこなし修練していくことが重要です。あとはその人の能力と努力次第です。

世界に通じるリーダーシップの発揮には

傾聴力・結束力・協働力が日本人のリーダーシップスタイルです

傾聴力・結束力・協働力が日本人のリーダーシップスタイルです

多国籍のメンバーとの仕事や国際会議の場を通じて、世界に通じるリーダーシップの発揮には、1.傾聴力2.結束力3.協働力――の三つが有効であると感じます。

コミュニケーションにおいて、グローバルビジネスの世界では、「事前に入念な根回しで意思決定の段階で異論がでないようにする」ことをよしとするのではなく、「考え方の違いを突き詰めることを重視し、常に対案を提示することが礼儀だ」と考えている人も沢山います。

その意味で野口さんのいう傾聴力は大事です。さまざまな背景の人たちを説得しうまく纏めていくためには、気配りや和の精神を重んじながら、大胆に会議を運営していかなければならないのです。あまり過剰に空気を読む必要はありません。

次に、結束力について、軋轢やいさかいを乗り越え、腹を割って話すことで結束力が高まることも多いもの。時には飲み会など打ち解けて話せる場面を設定することも有効です。また、リーダーがメンバーを統率するためには旗印が必要です。メンバーが共感・納得するビジョンを示し、きちんと伝え続けることです。

そして、目的に向かってチームのベクトルをあわせ、メンバーのモチベーションを上げていくこと、またそのために個よりもチームを優先し、徹底して自分を無にするような協働力が重要となることでしょう。利他の精神、組織への貢献意欲をきちんと持つことが協働力に繋がっていくことでしょう。


※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。