リーダーシップ/リーダーシップの基本知識

世界に通じるリーダーシップの極意とは

過日、宇宙飛行士の野口聡一氏が「チームの力を引き出すためのリーダーシップ」について講演されました。グローバルでリーダーシップを発揮するためには、日本人初の船長に抜擢された若田光一さんのような「傾聴力」や「結束力」や「協働力」を活かすことが求められることでしょう。

藤田 聰

執筆者:藤田 聰

キャリアプラン・リーダーシップガイド

チームの力を引き出すためのリーダーシップ

宇宙でのミッションもチームワークを引き出すリーダーシップが重要です

宇宙でのミッションもチームワークを引き出すリーダーシップが重要です

過日、宇宙飛行士の野口聡一氏が「チームの力を引き出すためのリーダーシップ」についての講演を聴きました。これを題材に、リーダーシップを考えてみたいと思います。

ご存知の通り、日本は国際宇宙ステーション(ISS)計画の参画を通して、宇宙空間に人間が長期滞在・活動する技術とノウハウを取得、国際的に非常に高い評価を得ています。

若田光一宇宙飛行士は専門的な技能はもとより、その仕事の進め方、コミュニケーションの仕方等が評価され、日本人初のISS船長(コマンダー)を務めるに至りました。

ISSは日本、米国、ロシア、欧州、カナダの5極を中心に運用されていますが、日本がこれまで獲得した立場・信頼を、将来の月や火星などでの有人宇宙探査に継承し、いかにリーダーシップを発揮できるかが今後は問われることでしょう。

チームで仕事を進める能力

宇宙飛行士に求められる資質は、技術的・専門的能力や体力や健康という側面以外では、「チームで仕事を進める能力」が挙げられます。これはビジネスで求められるものと大きな相違はありません。

仕事を進める能力は、IQ(頭の知能指数=専門力や仕事力)とEQ(心の知能指数=人間力)に分けられ、年齢が上がるにつれリーダーシップの発揮、すなわちチームのメンバーに何ができるかの比重が高まり、その人が持つ魅力や人柄などの人間力が重視されます。

気質や性格はなかなか変えられませんが、人間力につながる態度や行動は訓練で変えることができます。

チームを束ねる人間力では、
1.対人性(さまざまな背景を持つ人達に溶け込み、場の空気や相手の気持ちを読み、要点を伝える会話力)
2.行動性(仕事の段取りを立て、意思決定をし、忍耐強く柔軟な対応力)
3.態度(冷静さ、ポジティブ、謙虚)

が重要な要素です。
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