四川/四川料理

伝説の回鍋肉も紹介!日本と四川の回鍋肉の違いとは(2ページ目)

回鍋肉の「回」には戻すという意味があります。茹でた肉を「鍋」に戻し、「肉」を炒める。このような料理の作業手順から、回鍋肉という名前が付けられたと言われています。そして、四川中で愛されている回鍋肉は、今や日本でも定番の中華料理として食べられるようになりました。

中川 正道

執筆者:中川 正道

四川ガイド


家庭で作る伝統的な回鍋肉の作り方

実際にどのように回鍋肉を作るのか、作り方を解説します。

【材料】 豚肉(そともも肉のかたまり) 500g、ニンニクの葉 (一束)
※そともも肉がない場合は豚バラ肉を使用してください。
【下茹での時に使うもの】 花椒、ネギ、しょうが
【調味料】 ピー県豆瓣醤(大匙2)、豆鼓(小匙1)、甜麺醤(少々)

1.煮る
鍋にたっぷりの水を入れ、豚肉に火を通します。豚肉を煮る際は花椒、ネギ、しょうがを入れましょう。
2.蒸す
八割ぐらい火が通ったら、密封できる容器に入れ、20分間ぐらい放置し、余熱で蒸します。
3.切る
全体に火が通った豚肉を3mmぐらいの厚さに切ります。
4.豚肉を炒める
フライパンに油をしき、切った豚肉の両面に火を通します。豚肉に焦げ目がつき、曲がってくるまで炒めましょう。
5.調味料を炒め、ニンニクの葉を炒める
フライパンにある豚肉の油で【調味料】を炒めます。油の色が赤く色づいてきたら、豚肉と一緒に調味料をからめます。そして、ニンニクの葉を入れ、さっと炒めて完成です。

その他、いろいろな回鍋肉

日本ではキャベツ入りの回鍋肉をよく見かけますが、本場四川ではどうでしょうか?

四川語でキャベツを「連白(リェンバイ)」というのですが、連白回鍋肉はメニューにほとんどありません。メニューにはありませんが、店によって作ってくれることあるので、四川に行った際はぜひ、裏メニューとして「可以做連白回鍋肉??」と聞き、試してみてください。

メニューに回鍋肉と書いてあれば、ニンニクの葉の回鍋肉です。その他にはピーマンを炒めた「青椒回鍋肉」、ニンニクの葉の回鍋肉をパンにはさんでたべる「鍋魁回鍋肉」、ジャガイモを炒めた「土豆回鍋肉」など店によっていろいろな回鍋肉が楽しめます。

そして、1品料理のみならず、茹でた面に回鍋肉をのせる回鍋肉面や回鍋肉炒飯などアレンジ料理もたくさん存在します。

回鍋肉マニアに捧げる伝説の連山回鍋肉

連山回鍋肉

20センチはある連山回鍋肉

成都からバスで一時間ほど北にある広漢市連山鎮には連山回鍋肉という名物料理もあります。20センチはある大きな豚肉を使用するのが、連山回鍋肉の特徴。

連山回鍋肉は中国を代表する料理「中国名菜」として認められていて、発祥の地は「代木儿(ダイムーアール)」というレストラン。こちらのレストラン、以前は成都に支店があったようですが、今は広漢市連山鎮にのみあります(本店)。ちょっと遠いですが、伝説の回鍋肉を食べに行く好奇心がある方はぜひ、試しに行ってみてください。料金は豚肉4枚で48元(小)、6枚で68元(中)、8枚で88元(大)です。

<DATA>
■代木儿(ダイムーアール)
代木儿

広漢市連山鎮にあるレストラン「代木儿」

住所:四川省徳陽市広漢市旌金公路
行き方:成都市の昭覚寺バスターミナルから広漢へ約一時間。広漢に到着後、広漢東バスターミナルへ三輪車、またはバスで移動。広漢東バスターミナルから「連山鎮」行きのバスにのり、約15分。その後、看板にそって500mほど歩きます。

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