エレベーターピッチを何のために作るのか?

15~30秒で思いを伝えるエレベーターピッチ。今回は、具体的に何をどのように構成するのか、エレベーターピッチの準備法について解説します。何を伝えたいかが決まったら、紙とペンを用意し、自分の伝えたいことを紙に書き出しましょう。構成のコツを覚えたら、頭の中でスッキリ組み立てることも可能になります。あなただけの15秒の世界をどうぞお楽しみ下さい。

(参考:15秒でも伝わる話し方!エレベーターピッチ基本講座
 
エレベーターピッチを作るコツとは

エレベーターピッチは簡単に実践できる

エレベーターピッチは話すその瞬間だけではなく、それを作り上げる過程で大きなメリットがあります。

例えば、

・考えをはっきりさせられる
・ピンポイントで言いたいことや方向性が定まる
・簡潔明瞭に話せるようになる
・きっと仕事がデキる乗客だとCAに勝手に思われる
・合コンでとにかくモテまくる
・上司に報告しても後まわしにされたり忘れられたりしない
・長い講演やプレゼン、スピーチでもできる
・余計な話を省ける
・インタビューや会議での発言が上手くなる
・聴き上手になる
・効果の高い、会話の質疑応答形式が使えるようになる
・信頼を高める事ができる
・言い忘れが減る
・打ち合わせが早く終わる

心当たりのシーンが浮かびましたか。
次は、具体的な準備についてみてまいりましょう。
 

エレベーターピッチの準備と作り方

15~30秒で伝えたいことをまとめましょう、といっても一体何から手を付ければ良いのかわからない方は多いはず。
ここでは、簡単な作り方をお知らせします。

コツは、たった2つです。

STEP1 GTCメモを作る
・STEP2 ピッチビルダーテンプレートを完成させる

この2つの作り方をご学び、エレベーターピッチ原稿を完成させましょう。作り方のコツが掴めるまでは、メモ用紙やペン(消せるタイプがおススメ)を使いながら考えを整理しましょう。
 

エレベーターピッチを作るコツ……GTCメモの書き方

それでは、GTCメモの作り方について解説します。

人と会話をしていると、ついつい脱線したり、言いたいことを忘れてしまったり、
緊張してしまったりで、会話の目的を見失うことがたびたびあります。
そのようなことのないように、メモを事前に作ることが成功の近道です。

私はこのメモを、「お話しの地図」と呼んでいます。

・G goal   (自分の目的)
・T target (相手が得たいもの)
・C connect(2つをつなぐアプローチ)


■Goal (自分の目的)
Gの「自分の目的」は簡単です。「~を売りたい」「~を知ってほしい」など、自分の望み、目的です。会話には必ず意図があります。「ただ暇だから何となく~」という人は別として、ご自分の話しの目的(ゴール)を明確にしておきましょう。例えば、不動産営業のAさんであれば、「不動産を売って、営業成績を上げたい」「お客様のニーズにこたえたい」がG(自分の目的)となります。

■Target(相手が得たいもの)
T(相手の得たいもの)はしっかりと分析しておかなくてはなりません。なぜなら、相手にとってGは他人事だからです。相手を動かすためには、自分事として捉えてもらえるような仕掛けが必要になります。ここがGTCの要(かなめ)です。

例えば、不動産を買いたいと思っている人には、
  • 居住用に不動産を探している人なのか、
  • 投資用に探している人なのか、
  • 節税対策に探している人なのか、
  • 相続対策を考えている人なのか、 など
相手が得たいもの(T)により、2つをつなぐアプローチ(C)が変わってきますので、しっかりと見定めることが肝心です。

■Connect(GとCをつなぐアプローチ)
Tが投資用に探している人の望みであれば、「空室対策」や「駅近で需要が高い」「賃貸相場が上昇している」「利回りの良さ」など、投資メリットを感じてもらえるようなフレーズをCに書き込みます。

以上がGTCメモです。
 

エレベーターピッチ 15秒版フォーマット

15秒エレベーターピッチイメージ

15秒エレベーターピッチイメージ

それでは、基本の型にあてはめながら、15秒と30秒のエレベーターピッチを作ってみましょう。前のページの不動産営業のAさんを例にして考えてみます。まずは、15秒バージョンから。

基本型: フック ― ポイント3つ ― クロージング

■STEP1 ポイントをたくさんあげましょう。
「眺望好し」「駅近く」「近隣の賃貸相場が上昇」「投資利回りが良い」「先月修繕完了しました」「部屋の間取りが自由に変えられる」「緑が多く環境よし」など。

■STEP2 ポイントを絞り込みましょう。
STEP1のポイントの中から、GTCのC(アプローチ)に近いポイントを3つ探します。ここでは、「空室にならない」「近隣の賃貸相場が上昇」「投資利回りが良い」をピックアップし、ポイント3つにします。

■STEP3 クロージングを考えましょう。
考え方のヒントは、相手の方が「早くしなきゃ!」「決めなきゃ!」と行動することを促すフレーズを入れます。

例:「この物件は、問い合わせが多いので、明日午前中までにご連絡下さい」

■STEP4 話のツカミを考えましょう。
フックはもっとも難しいので、最後に作ります。(これコツです。)
「すぐに借り手が決まる希少物件、ご覧になりますか?」

ここは質問型で、相手の反応を見ながらのフックにしてみましょう。
 

エレベーターピッチ 30秒版フォーマット

30秒エレベーターピッチイメージ

30秒エレベーターピッチイメージ

次に30秒バージョンです。

基本形: フック ― ポイント3つ ― ポイントそれぞれの説明 ―クロージング

■STEP1 ポイントをたくさんあげましょう。
「眺望好し」「駅近く」「近隣の賃貸相場が上昇」「投資利回りが良い」「先月修繕完了しました」
「部屋の間取りが変えられる」など。

■STEP2 ポイントを絞り込みましょう。
STEP1のポイントの中から、GTCのT(相手の望むもの)にもっとも近いポイントを3つ探します。ここでは、「空室にならない」「近隣の賃貸相場が上昇」「投資利回りが良い」をピックアップします。

■STEP3 ポイントの付加情報を加えましょう。
間違いやすい点は、ポイントを6つにすること。
たくさん提案しても覚えてもらえません。人の記憶力の観点から、ポイントは3つまでと心得ましょう。

「空室にならない」
― 「駅から1分のアクセスの良さ」
「近隣の賃貸相場が上昇」
― 「新駅開通が決まり地価上昇」
「投資利回りが良い」 
― 「昨年の賃料よりも上昇」

それぞれの付加情報となります。

STEP4 クロージングを考えましょう。
考え方のヒントは、相手の方が「早くしなきゃ!」「決めなきゃ!」と考え、行動を促すようなフレーズにします。

例:「この物件は問い合わせが多いので、明日午前中までにご連絡ください」

■STEP5 話のツカミを考えましょう。
フックが一番難しいので、最後に作ります。(これコツです。)

「すぐに借り手が決まる希少物件、ご覧になりますか?」など、このフックで相手の表情やリアクションなどを確かめるようにすると、引き込まれるピッチになるでしょう。

以上、エレベーターピッチの準備と作り方について解説してまいりました。ちょっとしたコツがわかるまでは、繰り返し作って練習してみましょう。

「考えをシンプルにし、コンパクトに話す」

これで、あなたもエレベーターピッチの達人になれます!

<参考>
■ピッチビルダー 15秒と30秒のエレベーターピッチの準備が簡単にできあがります。
『15秒で口説く エレベーターピッチの達人』(祥伝社)

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