マンション購入術/新築マンション購入の流れ

還暦過ぎても、2~3回の住み替えは当たり前になる(2ページ目)

1955年ころの平均寿命は67歳程度、定年は55歳、定年後12年ほどが老後期という位置づけでした。ところが、2000年になると寿命は85歳程度にまで伸びました。それにともない定年も65歳まで延長。定年後の66歳からの20年を、老年期と見なすのは元気なシニアが多い中、今の住まいスタイルは実態に合わないように思います。

大久保 恭子

執筆者:大久保 恭子

これからの家族と住まいガイド

老後期の住み替えは大きく2つに分かれる

その次の10年に訪れる老後期。この時期の住み替えは大きく2つに分かれます。

一つ目は、60代からの住まいにぎりぎりまで住み続ける、ことです。住み替えこそしませんが、健康状態の悪化や介護を必要とする状態に合わせて、自宅をリフォームします。老後期の暮らしの変化に対応した器へと、住まいを改造し、介護サービスなどの外部生活支援サービスを受けながら、限界がくるまで自宅で生活するというものです。

ただし、骨折などで寝たきりになったり、認知症になったら介護付き有料老人ホームや特別養護老人ホームなどへの入所は避けられないことだと考えられます。多くのシニアが子どもに面倒をかけたくないという思いを持っており、自宅で子どもに看取られながら最後を迎える、というケースは減少し続けることが予想されます。

2つ目は加齢にともなう身体の変化や生活自立度に応じて、適切なところに住み替えるという選択です。まだまだ元気だけれど、万一の病気や怪我にそなえて、予防的に住み替えるとしたら、サービス付き高齢者住宅(賃貸)や高齢者向けマンション(分譲)があります。自立した暮らしができるうちは、見守りサービスや食事サービスが付いて安心、という以外は普通のマンションに住んでいることと変わりません。

身体の衰えが進み、日常生活の支援や通院の介助が必要になってきたら、サービス付き高齢者住宅や高齢者向けマンションに住みながら外部から介護サービスを受けながら暮らす。あるいは、より介護・医療サービスの安心を求めて介護付き有料老人ホームへ住み替える。更に寝たきりに近い状態や認知症になったら、特別養護老人ホームやグループホームへ住み替えるといったステップを踏みます。

ひとり暮らしの住み替えは先手を打つことが大事

しかし、いざ、そういう状態に陥ったときには、既に自分で判断する力がない、というのが往々のケースです。妻(夫)がいない、子どもがいない、近しい親戚がいない、というひとり暮らしの高齢者には、そうした問題を避けて通ることはできません。

では、どうしたらいいの?という声が聞こえてきそうですね。

最大の自衛手段は、先手を打って行動することでしょう。元気なうちにサービス付き高齢者住宅を調べておき、いつでも入居できる体制をつくっておく。まだまだ介護サービスが必要ではない段階からどうすればサービスを受けられるか調べ、ケアマネージャーと顔見知りになっておく。寝たきりや認知症になる前にそうなったときの支援をしてくれる後見人制度の利用の仕方やいざとなったときに依頼する後見人をあらかじめ心づもりしておくなど、です。

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