母乳育児・授乳/母乳育児トラブル

副乳とは?原因・できる位置・腫れた時や痛い場合の対処法

「副乳」とは、正常乳頭のほかに脇の下などに副乳頭が出来るものを言います。副乳は妊娠を機に気が付く人が多く、産後ゴルフボール大に腫れる人もいます。今回は、副乳の原因やできる位置などを解説。対処法は保冷剤で冷却すると治まります。

浅井 貴子

執筆者:浅井 貴子

母乳育児ガイド

 

副乳とは? 原因・できる位置・腫れた時の対処法を解説           

副乳の対処法とは?

副乳はこの線上にできやすい

乳房の正常な存在部位以外に、通常とは異なった場所、多くは脇の下や正常乳房の下内側前胸部下方に乳頭、あるいは乳腺組織が存在することを「副乳」といいます。

これは生まれつき赤ちゃんの時からのものであり、そのうち乳頭だけが存在するものは「副乳頭(多乳頭症)」、乳腺組織が存在するものを「副乳腺(多乳房症)」と呼びます。

動物の哺乳類は沢山の子供を出産するの で、沢山の乳頭があります。代表例が犬や猫になります。簡単に言えば、そのMILK LINE(ミルクライン)の名残だと思えば分かりやすいでしょう。
 

副乳は妊娠すると色が濃くなり気が付く

副乳 画像

副乳は妊娠すると気づく人が多い

副乳の存在に気が付くのは、女性ホルモンの分泌が出る、「思春期」「妊娠」がきっかけとなることが多いです。思春期の頃や妊娠前は「ホクロかな?」と思う程度で様子をみたり、「いぼ」かもしれないと皮膚科に受診するケースが多いようです。
副乳 画像

副乳が乳房の下にある人もいます

しかし妊娠が分かると見る見るうちに、色がエストロジェンの作用で濃くなってきて驚かれる人が多く、妊婦健診の時に相談される妊婦さんも少なくありません。左右両方ある方、片側だけに見られるケース、女性だけでなく男性にもある場合も あります。

また乳腺組織がある「副乳腺」は、正常乳腺と同様でホルモン分泌に反応するため、女性では生理前のホルモン分泌の多い時期(黄体期)に副乳腺が晴れてきたり痛みを伴うことが稀にあります。また授乳期にも正常乳腺同様、副乳腺も成長するので母乳が出てくる産後3~4目頃からゴルフボールのようなシコリになり腫れることがあります。

乳口がないので乳汁が出ないのが一般的です。
 

副乳の手当や対処法には保冷剤が大活躍

副乳の手当には保冷剤を

副乳の腫れを引くには保冷剤が大活躍

産後おっぱいが張ってくると副乳も乳腺がはるので脇のしこった違和感を覚えます。熱く感じる方もいるようです。このような場合は、局所を冷却し炎症をおさえることで少しずつおさまってきます。 保冷剤をガーゼで包み、冷湿布をします。これを何回か繰り返すと張れも引きしぼむような形になります。熱感がある場合はペパーミントの精油を入れたおしぼりを作り、適宜交換するとかなり楽になるでしょう。

洗面器1杯の水にペパーミントの精油を5~6滴垂らし、おしぼりを数本入れて搾りジップロックで冷蔵庫で保存します。

乳頭がないけど、脇がしこる または大きさが異常に大きいようで心配の場合は産婦人科あるいは乳腺外科を受診しましょう。

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