授乳時に乳首が痛い!3大トラブルは、裂傷、白斑、水泡

授乳時の乳首・乳頭の3大トラブルは、裂傷、白斑、水泡
赤ちゃんが母乳を吸う吸綴(きゅうてつ)刺激を受けることで、ママは母乳が出るようになりますが、生まれてすぐの赤ちゃんはファストフードのシェイクが吸えるほどの強い力でママの乳頭をしごくように吸ってきます。
そのため、出産後すぐから始まる1日10回前後の授乳で、乳頭亀裂、裂傷、白斑(はくはん)、水泡、血豆などの乳頭トラブルが起こり、乳首が痛くてつらい!というママは多いもの。乳頭トラブルが起こると、楽しいはずの母乳育児が大きなストレスや負担になってきます。
産後6ヶ月までに多い乳頭トラブルは、主に以下の3つです。
- 乳頭亀裂または裂傷
- 白斑(乳口炎)
- 水泡、血豆
その他、乳管炎、乳輪部の浮腫、擦過傷などもあります。それぞれについて、順番に原因と対処法について説明します。
乳頭亀裂、乳頭裂傷の原因とケア
乳首の痛みの多くは、抱っこのポジションやおっぱいの含ませ方、また授乳後のおっぱいから赤ちゃんの離し方が間違っていることに起因していることが多いです。■基本の上手な吸わせ方
まず赤ちゃんに大きな口を開けてもらい、乳輪部全体を含ませます。赤ちゃんが寝てしまうときは、足裏を刺激して起こして、口が大きく開いたときに首の後ろを支えてパクリと吸わせましょう。赤ちゃんの下唇と上唇がドナルドダックのように外側にめくれて、角度は130度ぐらい大きく開けます。
しっかり大きく含ませながら、痛いところが赤ちゃんにしごかれないように、フットボール抱き、横抱きなどいろいろな方向から吸ってもらい、どこか痛くない場所がないか探しましょう。
乳頭の付け根が切れている場合は、どの抱き方をしても痛いと思います。激痛が走る場合は、搾乳して哺乳瓶であげるなど、授乳をお休みすることも必要です。乳頭保護器もよいのですが、傷の状態によっては悪化してしまう場合もあります。お近くの助産師さんに相談して見てもらいましょう。
乳頭裂傷で乳首が痛い際のケア
傷が痛むときは、赤ちゃんが舐めても大丈夫な薬を塗布しましょう。授乳後に、
軽い傷ならカレンデュラオイルで治る
ピュアレーンやランシノーは付けたまま授乳しても差し支えありませんが、病院などで別の軟膏を処方された場合は、清浄綿などで拭き取ってから授乳をするようにしましょう。
最新の傷を治す方法はメデラ社のハイドロジェルパットを乳頭にかぶせる方法が一番治りが早いです。ヒリヒリする時は目に見えない細かい傷が無数についています。
早めにその時から人工のふたを作ってくれますし、深い傷の時にも冷蔵庫で冷やしてシートを乳頭全体にかぶせると冷却効果でとても楽になります。
乳頭の白斑(乳口炎)の原因
左下に白いにきび状のものが白斑
白斑の原因はさまざまで、脂っこい食事、添い乳、つぶし飲み、ママのコレステロールが高い、などが多いですが、ストレスを溜めやすい人もできやすいようです。
乳頭の白斑(乳口炎)の手当てとケア法
脂っぽい食事を避けて白斑ができないようにするのが理想ですが、できてしまった白斑は、以下のような手当てをしましょう。スクワランなどの良質のオイルを塗布するとふやけて破れやすくなる
- 乳頭のオイル湿布
スクワランなどの良質のオイルをコットンにつけて湿布する - 湯船に浸かり、乳頭のマッサージ
詰まっている脂や白栓が出やすくなる - おっぱいがつまらないハーブティーを飲用する
- 吸わせる角度を変えて、詰まらないようにする。詰まると、乳腺炎になってしまいます。食事も和食であっさりしたものにしましょう
- 添い乳は禁止。赤ちゃんがつぶし飲みをしないように大きく含ませる
- それでも解消しないときは、助産師さんに母乳マッサージや搾乳をしてもらう
母乳支援団体については、オケタニ母乳マッサージ、ラレーチェリーグ、ラクテーションコンサルタント、メデラ社のサイトをご参照ください。
授乳による水泡、血豆の対処法
水泡、血豆についても、乳頭裂傷と同じケアの仕方(吸わせ方、薬の塗布)が基本になりますが、一番注意したいのは水泡が破れると細菌が繁殖して、細菌性の乳腺炎になりやすいことです。「紫雲膏」の成分が水泡、血豆、乳頭の傷に効果あり
また昔からある「紫雲膏」もよく効きます。昔からあらゆる傷に紫雲という植物の根っこの成分から出来たのものですが、やけどや傷の手当によいとされています。