現代医学では、便秘を「器質性便秘」と「機能性便秘」に分けています。前者は、大腸がんや大腸ポリープなど大腸に問題がある場合、後者が私たちの生活習慣に原因がある場合で、環境の変化による「一過性」と慢性化している「常習性」の2種があります。今回は、この2つの中から5つのタイプの「便秘」を紹介し、それぞれに相応しい「食材」をお教えいたします。
貴方はどのタイプ?
1. 手足にいつも冷えやむくみがある、温かいものを好む2. 足がつりやすい、髪・皮膚が乾燥気味、コロコロ便、のぼせ、手足のほてり
3. お腹の張りやおならやゲップが出る、不安がある、イライラする
4. 疲れやすい、食後すぐに眠くなる、声が小さい、排便の時間が長い
5. 便が臭い、小便の量が少なく色が濃い、熱っぽい
1 冷えタイプ

内臓を温める食材
■おススメ食材
鶏肉、羊肉、鰺、鮭、にら、葱、ピーマン、唐辛子、生姜、胡椒、グローブ、フェンネル、ニンニク、黒砂糖
■お料理例 「バルサミコ漬鶏肉のグリル」
鶏肉、または羊肉をバルサミコ酢、ハーブ、ニンニク、塩、胡椒と一緒に漬け込んだ後にグリルするだけ。冷えを改善するだけでなく、血流改善にもつながります。
■NG食材
夏野菜(ウリ科、ナス科)、貝類、カニ ⇒ 温かいお料理で食べるようにしましょう。
果物類 ⇒ 食べ過ぎは控えましょう。「桃」「さくらんぼ」は体を温める果物です。
2 貧血、潤い不足タイプ
体を潤す力が低下、乾燥により便秘。血や体に必要な潤いを養う食材を積極的に摂るように心がけましょう。
体を潤す「豚肉」のトマト煮込み
血を養う食材 ⇒ にんじん、ほれんそう、落花生、ぶどう、ライチ、プルーン、トマト、豚足、豚のレバー、烏賊、蛸、赤貝
■お料理例 「豚肉の柑橘ソース煮込み」
豚肉をグリルし、檸檬汁とトマト缶と一緒に煮込むだけ。豚肉は腸を潤し、お通じ改善にぴったりな食材。また、体を潤すだけでなく、余分な熱を取り除いてくれる暑い季節にぴったりのお料理
体を潤す食材 ⇒ 小松菜、アスパラガス、トマト、きゅうり、大根、ごぼう、蓮根、長いも、白きくらげ、松の実、ゴマ、イチゴ、梨、百合根、豚肉、牛乳、チーズ、ヨーグルト、あわび、牡蠣、ホタテ貝、ムール貝、クコの実
■NG食材
香辛料、スパイス類 ⇒ 発汗を促すので摂りすぎは控えましょう。