キャリアプラン

アドラーとは何か キャリアプランと人生の関係(2ページ目)

欧州を中心にフロイト、ユングと並び「心理学の三大巨頭」と称されるアドラーですが、これまで日本では日陰の存在でした。アドラーの教えを青年と哲人との対話で表現した「嫌われる勇気」と言う本が今年ベストセラーになり、アドラーの思想が注目されています。アドラーの考える人生やキャリアの捉え方にフォーカスを当てたいと思います。

藤田 聰

執筆者:藤田 聰

キャリアプラン・リーダーシップガイド


「いま、ここ」に強烈なスポットライトを当てるのもキャリア構築の考え方です

「いま、ここ」に強烈なスポットライトを当てるのもキャリア構築の考え方です

つまり、過去、現在、未来という時間軸でなく、「いま、ここ」に強烈なスポットライトを当てていたら、過去も未来も見えなくなるという発想です。「いま、ここ」を真剣に生きることが重要とアドラーは説いています。

その結果として、線で捉えたシンデレラストーリーは必要なくなることでしょう。エネルゲイア的な視点に立ったとき、人生は常に完結していると捉えることができます。未来への計画性よりも現在の偶然性が大切と説いた計画的偶然性理論とは?にやや近いポジションかも知れません。

アドラーの言う「導きの星」とは「他者への貢献」

通常、「導きの星」という言葉から頭に描くイメージは未来に輝く星をイメージすることでしょう。つまり、ビジョンであり、理想像であり、在りたい姿であり、目的地です。しかしながら、アドラーは違います。他者貢献と捉えています。

「他者に貢献するのだ」という導きの星さえ失わなければ、迷うことはないし、なにをしてもいい。嫌われる人には嫌われ、自由に生きてかまわないと捉えています。この星を掲げていれば、つねに幸福とともにあり、仲間とともにあると考えるようになると説いています。

この本は今、何かしら自分自身を変えたいと思う人にお薦めできる本です。キャリアを考える上でユニークな視点を提示している点でも一読の価値はあろうかと思います。自分自身を見つめなおそうというタイミングで何回も読まれるそんな本かと思います。

推薦図書:
嫌われる勇気(ダイヤモンド社 2013年刊)

【編集部おすすめの購入サイト】
楽天市場でキャリアプラン関連の書籍を見るAmazon でキャリアプランの書籍を見る
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます