リーダーシップ/リーダーシップ活用事例

グローバルリーダーへの道-8(最終回)(2ページ目)

今回がシリーズ「グローバルリーダーへの道」の最終回です。まずは弊社で採用した華僑系インドネシア人留学生を媒体とした気づきから始めたいと思います。最後に、まとめと総括で結びたいと思います。

藤田 聰

執筆者:藤田 聰

キャリアプラン・リーダーシップガイド


まとめと総括-世界標準の共通言語とは何か

リーダーとしての共通言語は何かを探ればこれからのリーダー像が自ずと見えてくるだろう

リーダーとしての共通言語は何かを探ればこれからのリーダー像が自ずと見えてくるだろう

現在、大手企業のみならず、中小企業に至るまで、グローバル人材の育成に躍起になっています。これは経営課題の最重要なテーマの一つになっているからです。

私はリーダーはリーダーであって、どこの国でも能力要件や性格要件は大差がないと考えます。グローバルという枕詞が付くのは日本という特殊な地理的・心理的要素があるからです。よって、まずはリーダー開発が前提であり、その上で、諸外国でもリーダーシップを発揮できる人材の育成を手掛けるべきでしょう。

1点、文化コードの違いはグローバルで仕事をする際、きちんと理解する必要があります。神への絶対的な価値観が存在するコード、道徳や人間関係が重視されるコード、法やルールに厳格で倫理観が確立されているコードにより、契約や仕事のコンセプトが全く違うものになるからです。国際ルールを守らないと訴訟で負けたり、数百億円単位の大きな損害を受けるリスクがあります。

今の時代、リーダーとは「指導者」ではありません「命令と服従」ではなく、「納得と同調」が求められます。「オピニオン・リーダー」と言う言葉はこれを最も言い当てているかと思います。メンバーやフォロワーが納得する前提として、その分野での実績が卓越しているかどうかです。

あとはメンバーとの「対話力」です。一方的な指示でなく、双方向の対話により、合意や納得が生まれるのです。コーチングというのはこの部分の技術です。或る調査によれば、強制目標と納得目標とでは、納得目標の方がモチベーション(やる気)に関して約3倍高いとのことです。

リーダーの職務はビジョン・方向性を示し、メンバー一人ひとりのやる気を高めることに尽きるでしょう。

プロスポーツの世界は体で表現する技術そのものが世界の共通言語です。ビジネスの世界では卓越した専門性(技)や人間的魅力(心)に加え、異文化理解と語学力を含めたコミュニケーション・リーダーシップが世界標準の共通言語と言えることでしょう。

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