プーアル茶とはどんなお茶?
中国茶は大きく分類すると、緑茶、黄茶、白茶、青茶、紅茶、黒茶の6種類に分けられます。その中の黒茶に属するのがプーアル茶です。プーアル茶は、製造工程で微生物の働きによって発酵させて作られる後発酵茶で、年数とともに熟成を重ね、長い年月にわたって変化を楽しめるのが他のお茶と違うところ。プーアル茶には、生茶と熟茶があります。生茶と熟茶の違いは、渥堆と呼ばれる人工的に発酵を促す工程があるかどうかです。どちらも晒青毛茶を原材料として作られますが、熟茶の場合は、晒青毛茶に適度な水分と温度を与えて発酵を進めることで、熟茶特有の風味が生まれ、数年で甘みのあるまろやかな味わいを楽しむことができます。
生茶は、ゆっくりと熟成していくのを待つ楽しみがあるお茶です。緊圧茶の形になっており、何十年も熟成させたものは陳年ものとして、どんどん高価になっていきます。深い黒褐色の多い熟茶に比べて、生茶の若いものは、白っぽい部分や黄緑色、深緑などが混じった薄い褐色で、熟成が進むにつれ、色も味も分かりやすく変化していきます。緑茶のような爽やかな味、苦味のあとに感じられる甘み、華やかな香りなどの変化を、長い年月をかけて味わう楽しみがあります。年数を重ねるごとにカドがとれてまるみのある味わいになり、陳香という特有の香りを楽しむことができます。