中国/中国旅行のモデルプラン

始皇帝とラストエンペラーの軌跡を辿る4泊5日の旅

北京・西安、たった2都市の訪問で、中国のランドマーク的な世界遺産――万里の長城、故宮博物院(紫禁城)、兵馬俑を網羅できてしまう、中国旅行の黄金コースです。アクセスも短時間で手軽ですし、中国旅行は初めてという方でも安心です。

鈴木 晶子

執筆者:鈴木 晶子

中国ガイド

北京と西安の2都市で、中国を代表する世界遺産を網羅

北京・西安旅行「故宮博物院(紫禁城)」

景山公園から見る紫禁城の全容。夕暮れ時は最高の景観になることで有名

北京・西安旅行「兵馬俑」

偉大な始皇帝もまた一人の人間。死をおそれ、陵墓の近くに素焼きの近衛軍を埋葬した (C)ToshioS

北京西安、たった2都市の訪問で、中国のランドマーク的な世界遺産――万里の長城故宮博物院(紫禁城)、兵馬俑を網羅できてしまう、中国旅行の黄金コースです。アクセスも短時間で手軽ですし、中国ビギナーでも安心です。

北京は現在も中国の首都ですが、王朝時代も遼、金、元、明、清に都が置かれた古都としても知られます。一方の西安はかつて長安と呼ばれた有名な古都で、秦、漢、隋、唐など13の王朝の都として栄えてきました。

そんな2都市ですから見所は星の数ほどあるのですが、その中でも、世界でも高名な観光スポットといえば、北京はラストエンペラーで知られる清朝の遺跡と、西安は秦の始皇帝で知られる秦朝の遺跡。このコースは、そんなマストな観光地をあますことなくピックアップして、無理なく上手に組み込んであります。

行程は日本→北京→西安→北京→日本。西安から直接日本に帰る方法もありますが、そうすると、帰国便が成田行きに限定されたり、日程や時間が制限されたり、経由便なので結局長時間になったり、なにより予算がかなり高額になるので、一度、北京を経由するお得なコースにしました。なので、航空券は日本(成田、羽田、関西、中部、福岡、札幌、仙台、広島、沖縄)⇔北京の国際便、北京⇔西安の国内便を手配することになります。北京⇔西安便は週145便飛んでいてとても便利! 西安を朝早く出発の便にすれば、その日のうちに日本に着きますし、もし、北京で一拍することになっても、ずっとリーズナブルです。

出発前に、映画『ラストエンペラー』と『ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝』の鑑賞をおすすめします。遺跡を観る度に、皇帝や当時の様子を立体的にイメージできて、旅が更に充実すること間違いなしです!

■おすすめシーズン
9月上旬から10月下旬がベストシーズンですが、暑さ寒さの対策をすればオールシーズンOKです。ただし、中国の連休時は観光ラッシュで身動きがとれなくなるので、避けてください。

>>>中国の法定祝日については「中国の季節(気候・気温)・祝日・イベント」をどうぞ。

■日本~北京・天壇公園~故宮博物院(紫禁城)~万里の長城~兵馬俑~秦始皇陵~華清池~北京~日本
  • 1日目:日本(成田、羽田、関西、中部、福岡、札幌、仙台、広島、沖縄)>北京
  • 2日目:北京観光/天壇公園&故宮博物院(紫禁城)
  • 3日目:北京観光/万里の長城>西安
  • 4日目:西安観光/兵馬俑、秦始皇陵&華清池
  • 5日目:西安>北京>日本

1日目 日本→北京

北京・西安旅行「后海」

北京の昔ながらの町並みが今でも残る后海

北京・西安旅行「前門」

天安門広場の南に位置する前門。伝統的な老舗店が軒を連ねる北京の下町

まずはラストエンペラーの舞台、北京に向かいましょう。日本と北京を結ぶ便は、成田(週65便)、羽田(週28便)、関西(週35便)、中部(週19便)、福岡(週11便)、札幌(週4便)、仙台(週4便)、広島(週5便)、沖縄(週4便)と、とても多く便利です。

早朝便で早めに北京に到着した人は、半日観光を楽しみましょう。おすすめスポットは「后海」と「前門」。后海は伝統的な路地・胡同にお洒落なカフェやショップが並ぶ、近年人気のエリアで、前門は中国茶や漢方の老舗店が並ぶエリアです。どちらも観光はもちろん、ショッピングも満喫できます。

>>>后海と前門については「后海の観光」と「伝統的な北京を満喫できる前門/北京」をどうぞ。

2日目 北京観光/天壇公園~故宮博物院(紫禁城)

北京・西安旅行「故宮博物院(紫禁城)」

故宮太和殿。清朝歴代皇帝の即位式などが行われたメインスポット

北京・西安旅行「天壇公園」

天壇祈谷壇(祈年殿)。皇帝が五穀豊穣を祈った場所

午前中は「天壇公園」の観光です。天壇はいにしえの皇帝が天と交信をするために、古代中国の宇宙観に基づいて造られた“聖地”でした。ラストエンペラー・溥儀は1910年、ここ天壇で歴史上最後の祭天儀式を施行。当時4歳という幼い身で、広大な天壇で何を考えていたのでしょうか……。それからわずか2年後、1912年に退位を迫られ、300年弱の清朝の歴史の幕が閉じたのでした。

神秘的な天壇観光の後、午後は「故宮博物院(紫禁城)」です。映画『ラストエンペラー』はここ故宮で世界初のロケーションが行われ、話題となりました。実際、壮大な故宮を歩いていると、映画の各シーンが浮かんできますし、人気のない路地に立つと、ふと赤い宮殿から溥儀が現れるような感動を覚えます。

>>>天壇と故宮については「天壇公園/北京」と「故宮博物院(紫禁城)/北京」をどうぞ。
  • 1
  • 2
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます