2、曲選びと譜面

さていよいよ、ベースと練習場所が準備できたら、次は曲選びと練習方法などが書かれた教則本が必要です。今回おススメしたベースのセットには教則本もついていますが、ジャズのラインを学ぶには次の教則本がおススメです。

教則CDがついていますし、内容も多岐に渡って説明されていますので、一つ一つ覚えて行けば必ず上達するはずです。カラオケCDを鳴らして、必ずリズムを取れる様にして練習してください。

ベースの場合は、ラインを構成する音使いも重要ですが、それよりもリズムの方が重要です。音の立ち上がりが思っているよりも遅いので、4ビートの基本になる4分音符をリズム感良く鳴らせるように、覚えたラインを根気よく繰り返して練習してください。

最初に、ブルースや循環コードなど基本的なところから、練習したら、教則本に載っている曲をどんどん練習してレパートリーを増やしていきましょう。

ジャズベース演奏参考曲 第二位
マイルス・デイヴィス「カインド・オブ・ブルー」より「ソー・ホワット」 

カインド・オブ・ブルー+1

カインド・オブ・ブルー+1

ここでは、ハードバップ(50年代に流行ったモダンジャズのスタイルの一つ、ビバップをより洗練させたもの)を代表する人気ベーシスト、ポール・チェンバースの演奏を堪能できます。

この「カインド・オブ・ブルー」は、マイルス・デイヴィスが、行き詰った感があったそれまでのバップに対しての新提案をしたスタイル、モード・ジャズ(それまではコード進行に沿った曲作りだったが、モードと呼ばれるスケールに沿った曲による新しい考え)の代表的な名演です。ポールによる代表的なモード・ジャズのベースラインを聴く事が出来ます。 

言わばマイルス・デイヴィスがモード宣言を行った記念すべき第一弾で、いまだにモードを代表する曲です。ポールが主体となったコールアンドレスポンス形式(主旋律において、呼びかけとそれに対する返答から成る形式)のテーマからランニングベースに入り、マイルスが静かにソロを展開する辺りは、モードジャズの醍醐味に溢れています。モードにおけるベースラインはこのポールの演奏から、雰囲気をつかんでください。

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ベースは、ギターと違い基本単音でラインを紡いでいくものなので、もしかしたら意外と早く成果が見れるかもしれません。頑張りがいのある楽器と言えます。また、バンドをやっていた実感から、ベーシストは比較的に真面目で、実直な人が多い印象です。

ジャズの世界でも、有名なベーシストは、今回ご紹介した暴れん坊のチャールズ・ミンガスを除けば、大人しいイメージの人が多いようです。そんな優等生のベーシストの世界に、70年代後半になって彗星のごとく現れた異端児が最後にご紹介するこの人、ジャコ・パストリアスです。


ジャズベース演奏参考曲 第一位
ジョニ・ミッチェル「シャドウズ&ライト」より「ドライ・クリーナー・フロム・デ・モイン」 

Shadows & Light

Shadows & Light

ジャコ・パストリアスと言うと、それまでウッドベースがほとんどだったジャズベース界にエレキベースの新風を巻き起こした革命児と言われています。ジャコが有名になったのは、なんといっても「ウェザー・リポート」での活動ですが、1976年には自身の初リーダー作を発表しています。

マイルス・デイヴィス作曲の「ドナ・リー」や、その次の1981年の作品「ワード・オブ・マウス」に入っていたポール・マッカートニーの「ブラック・バード」などは、私が大学にいた1982年当時は、ジャズ研のエレキベーシストみんなが弾いていた懐かしい曲でもあります。

ここでご紹介するのは、初心者におススメのジャコがブルース進行を弾いているジョニ・ミッチェルの「シャドウズ&ライト」の「ドライクリーナー・フロム・デ・モイン」です。

これぞイノベーター、ジャコのランニングベースとでも言うべき、特徴的なラインを、ブツブツとした粒立ちの音で綴っていきます。ソロをとる、マイケル・ブレッカーも古さと新しさを行きつ戻りつしながら、熱いソロを繰り広げます。ドラムが、普段はパーカッションを演奏する事が多いドン・アライアスなのも面白いところです。

ここで、ジャコは従来のブルース進行におけるベースラインの他に、ハーモニクス(主にギターなどで行う倍音を出す奏法、ファーンと言う感じに聴こえる)など彼の遊び心とでも呼びたいフレーズをちりばめ、縦横無尽にソリストを盛り上げます。

ラインを弾き始めて2コーラス目の8小節目の部分(1:30のあたり)では、ホーン奏者のようないわゆるツーファイブフレーズ(ジャズのアドリブにおいて、常套句とも言うべきコード進行上のフレーズの事、この場合は9小節目の2度マイナーに対するツーファイブ)を横取りするように弾いているのが、ジャコらしい茶目っけと言ったところです。

さあ、今回の「忙しい方のための ジャズ楽器やろうぜ! ベース」編はいかがでしたか。ベースはやればやるほど自分でステップアップの確信が持てる楽器です。地道に努力すれば、すぐにセッションでも参加する事が出来ますので、ぜひ頑張ってください!


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