最近では、ちょっと街に出るだけで色々なお店のBGMに、ジャズが使われているのを耳にします。特に、デートで使うバーや、レストランなどでは、今やジャズは欠かせないトレンド。あなたのお部屋での恋愛シーンをカッコよく演出するためにも、お気に入りのジャズCDは揃えておきたいところです。

「でも、何から聴いたら良いのか分からない」という人のために、今回は、恋愛シーンにピッタリな定番7選を七位から順にご紹介しますね。

第七位 超有名ピアノ奏者 ビル・エヴァンス 「ワルツ・フォー・デビー」より
「マイ・フーリッシュ・ハート」

ワルツ・フォー・デビイ+4

ワルツ・フォー・デビイ+4


「ジャズは興味があるけど、ドラムがうるさく感じて……」という方は意外と多いようです。それでも「ジャズはあまり分からないけれど、後ろの方でシャーッというのはすごく好きです」という話も良く聞きます。そのシャーッという擬音で表現される楽器が、実はうるさいと言われているドラムのブラシの事なのです(ブラシとは、ドラムが通常のスティックではなくて、文字通りブラシ状のものでミュートを効かせて演奏する方法、シャー・シャーとかシャカ・シャカという風に聞こえます)。

特にブラシが好きという女性は多いようです。この超有名ピアノ奏者、ビル・エヴァンスによる「ワルツ・フォー・デビー」は、そんなブラシ好きのあなたにピッタリのアルバムと言えます。

このCDではビル・エヴァンス・トリオ(ビル・エヴァンスのピアノとベースとドラムによる三人)のベース奏者、スコット・ラファロにばかり目が行きがちですが、ドラム奏者のポール・モチアンのブラシプレイも見逃せません。

ポール・モチアンは、収録された曲のほとんどをブラシで演奏している徹底ぶりで、このトリオの繊細な音づくりには、ドラムのブラシが計算された物だという事がわかります。

このライブCDは今から52年前の1961年、6月25日の日曜日に、ニューヨークの由緒あるジャズクラブ「ヴィレッジ・バンガード」で録音されました。ライブだけあって演奏の後ろからは、グラスの音やお客の笑い声などが入っていて、聴いている私たちは、まるで雰囲気の良いバーかホテルのラウンジでリラックスしている様な贅沢な時間を過ごせます。

ピンと張りつめたエヴァンストリオの演奏ですが、いつの間にかその緊張感は気にならなくなって、どんどん二人の会話が弾んでしまうという感じです。そのわけは、このCDがジャズクラブの雰囲気ごと全て録音されているからかもしれません。

会話に夢中の内にいつの間にかCDが終わり、また一曲目の「マイ・フーリッシュ・ハート」が始まる。そこで、見つめ合う二人は、ピアノの美しさにあらためてハッとするというような、理想的なCDです。

Amazon

第六位 有名アルト奏者、ジャッキー・マクリーン「4,5&6」より
「センチメンタルジャーニー」

4,5&6

            4,5&6

 
このCDも何と言っても一曲目の「センチメンタルジャーニー」から聴いてください。この「センチメンタルジャーニー」は、ポピュラーソング「ケ・セラ・セラ」の大ヒットで、アメリカのみならず、全世界的に有名な歌手、ドリス・デイの1944年の初ヒット曲です。その有名なテーマを、ジャッキー・マクリーンは独特のアルトサックスの音色で、奇をてらう事無く、切々と奏でます。
 

ジャッキー・マクリーンと言えば、思春期の甘酸っぱさを思わせるトーンと一言一言語りかける様なプレイが真骨頂。この録音当時25歳になったマクリーンの、10代のメジャーデビュー以来変わらないその瑞々しさは際立ちます。

最初は喜びであったものが、いつしか当たり前になりがちなのが、恋愛感情です。もし、お二人の関係が今少しクールダウンしてきたとお感じでしたら、ぜひこのジャッキー・マクリーンの「センチメンタルジャーニー」を聴いてみてください。

チャーリー・パーカー直系の有りあまるテクニックを持ちながらも、それを感じさせる事無く、聴いている方がはにかむくらいに、ストレートにテーマを歌いあげるマクリーンの純粋さに、お二人が出会った当初を思い出させてくれるかもしれません。いつまでもフレッシュな関係でいたいお二人におススメです。

Amazon

第五位 有名ピアノ奏者、アート・テイタムと有名テナーサックス奏者ベン・ウェブスター 「クァルテット」より
「オール・ザ・シングス・ユー・アー」

アート・テイタム~ベン・ウェブスター・クァルテット+3

      アート・テイタム~ベン・ウェブスター・クァルテット+3

このCDは例えるなら、ヨーロッパを感じさせる古い映画のワンシーンです。人気のない曇り空の遊園地。大観覧車をバックに、トレンチコートの襟を立てたオーソン・ウェルズ似の男がどうやら誰かを待っているようです。

流れる曲はCD二曲目の「オール・ザ・シングス・ユー・アー」。バックでは静かにウッドベースのアルコ(弓弾き)が男の状況の深刻さを表し、次のシーンでは乗る人のいないジェットコースターのようなアート・テイタムのピアノが、忙しげに上下降しています。

そこに、ダンディズムを湛えるテナーサックスがかすれたサブトーン(サックスの息が漏れる様な低い音で、ビブラートをかける奏法)で待っている男のテーマを奏で、大人の色気を醸し出します。

テナーサックスでムードを出すのにサブトーンほど、もっとも伝統的でしかも効果バツグンの奏法はありません。でも、あまり使い過ぎると、下品な感じになってしまうのもこのサブトーンの難しいところ。ここではサブトーンの第一人者、有名テナーサックス奏者ベン・ウェブスターによってあくまでも上品に奏でられています。

恋愛シーンでは常に状況に応じたムードを演出する必要があります。このCDは、大人のミッドナイトに最適なムード空間を提供してくれます。二人の大切な時間に、このCDがふさわしいと感じたら、もう二人だけの濃密な恋の時間の始まりです。

恋愛シーンにピッタリな定番ジャズ・JAZZベスト7、第四位からは次のページで紹介します。

Amazon