どこまでも続く真っ青な空と海。南の島は、忙しい毎日を送っている私たちがリフレッシュするには恰好のリゾート空間です。そんな天国にも思えるビーチリゾートでの時間をさらに贅沢にしてくれるのが好きな音楽。今回はビーチリゾートで聴きたいジャズ(JAZZ)を朝から夜中までの一日のシーン別にご紹介いたします。

ラルフ・マクドナルド 「ジャスト・ザ・トゥー・オブ・アス」

ジャスト・ザ・トゥ・オブ・アス

ジャスト・ザ・トゥ・オブ・アス

南の島で迎える朝は、都会での慌ただしい一日の幕開けとは違い、リラックスしたいものです。そんな時にピッタリのBGMがこのCDです。

1曲目「エンジェル」を聴けば、このCDがとてもゆったりとした音世界を持つ事に気付くはず。南の島独特のエキゾチックなサウンドにリーダーのラルフ・マクドナルドのパーカッションをフレーバーとして、洗練をも感じさせる音空間が耳に心地よくあくまでもやさしく響きます。

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ビーチリゾートの代表格 ハワイ ホノルル

2曲目「ジャスト・ザ・トゥ・オブ・アス」は有名サックス奏者のグローバー・ワシントン・ジュニアのバージョンで大ヒットした曲です。この曲を作曲したのがこのラルフ・マクドナルド。本人によるカヴァーも、さすがに甲乙つけがたい素晴らしい出来になっています。

ラストの「ミスター・マジック」まで、アルバム全編を通して、バラードありアップテンポありとバラエティに富んだ内容ですが、どの曲を取っても包み込むような優しいサウンドは変わりません。ラルフのリゾート世界とでも呼びたい様な統一感が、聴いているあなたを癒し、朝のまどろみの中で繰り返してBGMとして聴きたいアルバムです。

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ボブ・ジェームス 「レストレス」

レストレス

      レストレス

照りつける南国の太陽の下、冷房の利いた部屋でほてった体をクールダウンさせたい時にピッタリなのがこのCDです。1曲目の「ロータスリーブス」から、ピアノの音色がアジアンリゾートを想わせる静謐なオリエンタリズムを感じさせ、聴いていくほどに気持ちも澄んできます。

3曲目の「レストレス」は、ボブ・ジェームスの作品に長年参加している有名アルトサックス奏者デイヴィッド・サンボーンとのいつものコラボレーションかと思いきや、なんとアルトサックスがアンディ・スニッツァーとのクレジット。アンディのあまりにデイヴィッドへのなりきりぶりに、今更ながらデイヴィッド・サンボーンの影響力の大きさを感じます。

デイヴィッド・サンボーンは、チャーリー・パーカー以降、ジャズ・フュージョンの世界で最も影響力あるアルト奏者と言えます。そのサンボーンとパーカーの両者に共通する点は大きく3つあります。

1つには、その音の大きさ。どちらも共演者から「驚くほどのビッグサウンド」との証言があります。2つには、そのアルトサックスの音楽的方法論のゆるぎなさと、アカデミックな観点からのわかりやすさ。

サンボーンはジャズ界のみならずポピュラーシーンでのサックススタイルの決定版とも言うべきスタイル(主にペンタトニックを用いたソロ構成。ペンタトニックとはド・レ・ミ・ソ・ラの5音音階の事)を拡げた人。パーカーはモダンジャズの始まり「ビ・バップ」の創始者として有名です。

3つには、それゆえに、そっくりさんやフォロアーが長年に渡って相当数現れている事。以上3点です。両者の影響は、現在に至っても強力で、今後は二人に並ぶ革新的なアルトサックス奏者の出現に期待したいところです。

ここでのアンディ・スニッツァーは、そっくりに吹くことによって、サンボーンをリスペクトし、しかもそれを楽しんでいる様にも感じます。

CDは流れ、ガットギター(6弦からなるアコースティックなクラシックギター)とピアノの絡みが美しい「キッシング・クロス」、女性ボーカルが良い雰囲気の「ストーム・ウォーニング」や曲想が楽しい「アニマル・ドリーム」へと続きます。

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アジアンリゾートの代表格 バリ島

その次に、いよいよアジアンビーチリゾートの中でもトップクラスの楽園、バリ島への思いを込めた曲、「バック・トゥ・バリ」が始まります。

都会の喧騒を離れ、この地に天国を求める旅行客の気持ちは皆同じです。この演奏ではボブ・ジェームスのピアノソロがやはり秀逸。一度でもバリ島を訪れた事があるのならば、この地に戻りたいと願うボブの切ない気持がわかるはず。抜けるような青い空とオレンジ色に染まるサンセットが目の前に広がるようです。

8曲目「イントゥ・ザ・ライト」は美しいサンセットをバックに夕食前の、バーで一杯と言った感じにピッタリの曲です。そして最後の曲10曲目の「アウォークン・アス・トゥ・ザ・ブルース」は、イントロからピアノにストリングスが絡み、これから始まる楽しい夜への期待感を表しているようです。

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ウェザー・リポート 「ミスター・ゴーン」

ミスター・ゴーン

ミスター・ゴーン


 
このCDは、ジャケットから、神秘的で不思議な南国のイメージを醸し出しています。「ウェザー・リポート」は、ウィーン生まれのキーボード奏者ジョー・ザビヌルとテナー・ソプラノサックス奏者ウェイン・ショーターの二人が中心になって1971年に結成されたバンドです。70年代から80年代前半までのジャズ・フュージョン界を代表するバンドと言ってよいでしょう。

天気予報というバンド名の通り、従来の都会や地下室、酒場などインドア志向のサウンド作りが強いジャズ界にあって、アウトドアな大自然に向けたサウンド志向のバンドです。

このCDでも屋外や自然を想わせる突き抜けたサウンドのアルバム作りをしています。真夏の夜の怪談やきもだめしのような、一種エキゾチックでミステリアスなサウンドは1曲目の「貴婦人の追跡」から始まり、全編に渡って共通しています。

全曲熱演ですが、特に3曲目の「ヤング・アンド・ファイン」は、テナーサックスのウェイン・ショーターの好演もあって聴きどころの多い人気曲になっています。8曲目「アンド・ゼン」では音楽が途中で終わってしまうかのようにフェイドアウトします。この先、また違う彼らのミステリアスツアーが始まる予告なのかもしれません。

松明のゆらぐシーサイドバーで、叶うならば生演奏で聴きたいサウンド。名人たちが練りに練った計算しつくした音世界は、満天の夜空にひときわ輝く南十字星にも負けない世界観を醸し出しています。

こんな時には、トロピカルドリンクも良いけれど、ドライマティーニやサイドカーなどのショートカクテルで思いっきり酔ってみるのも良いかもしれません。星空の下、スリリングでビターな南国の夜を、思いっきり楽しんでください。

南の島ジャズツアーはいかがでしたでしょうか。ぜひあなたも大好きなBGMを持って、お出かけくださいね。仕事も勉強もやりすぎると空回りするもの。余裕を持ったオフを楽しんでください。また次回お会いしましょう!

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