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神秘的なパワー!星座にまつわるジャズ名曲名演(3ページ目)

晴れわたる夜空を見上げれば、そこには満点に輝く星の世界が広がっています。神秘的な星の輝きや瞬きは、どれほど眺めても飽きるということがないくらいに心を奪われるものです。今回は、そんな星の世界、星座にまつわるジャズをご紹介します。

大須賀 進

執筆者:大須賀 進

ジャズガイド

 

ポリリズムの鬼才!ドラム奏者 エルヴィン・ジョーンズ 「ライブ・アット・ザ・ライトハウス」より「トーラス・ピープル」(Taurus 牡牛座)

 

エルヴィン・ジョーンズ・ライヴ・アット・ザ・ライトハウス Vol.1

エルヴィン・ジョーンズ・ライヴ・アット・ザ・ライトハウス Vol.1

エルヴィン・ジョーンズは、ジョン・コルトレーン・カルテットで有名になった、ポリリズム(複合リズム、同時にいくつもの異なるリズムを重ねること)を駆使したテクニックの天才ドラム奏者です。1927年9月9日生まれの上記したウェイン・ショーターと同じ乙女座です。

そのエルヴィン45歳の誕生日、1972年9月9日にライブ録音されたのが、この「ライブ・アット・ザ・ライトハウス」です。この中で、演奏されたのが「トーラス・ピープル」(牡牛座の人)という曲です。

牡牛座は、4月21日~5月20日までの人で、根気があり芯の強い性格です。そのせいかどうか、この曲「トーラス・ピープル」(牡牛座の人)も、骨太で硬派な曲調です。決して聴きやすい音楽ではありませんが、演奏者に高度なテクニックを要求するマニアックな曲で、いちど好きになると、クセになる演奏と言えます。

ここでの主役は、エルヴィンはもちろんですが、スティーヴ・グロスマンとデイヴ・リーブマンという二人のテナーサックス奏者です。

二人は、当時ジョン・コルトレーン派の新鋭で、それぞれがマイルス・デイヴィスとの共演をはたした、同門ともいえる関係。そのせいか、プレースタイルも似ており、エルヴィンのスティックの庇護のもと、のびのびとサックスを鳴らしています。

このライブ録音は、全編このように熱いテナーとソプラノのバトルが記録されており、エルヴィンの作品の中でも、特にミュージシャン筋に評判が高かったものです。

私も学生時代に、先輩からこの録音の存在を聞かされ、当時は再発していなかったために手に入らないレコードを聴きに、ジャズ喫茶に通った思い出があります。

当時のテナーサックスを志す者は、ほとんどの者が通過しなければならない必修のような演奏だったわけです。その証拠に、このライブ録音のコンプリートな演奏を採譜したコピー本が、アメリカでは売っているくらいです。

今聞いても、その頃の熱い思いがよみがえってきます。スティーヴ・グロスマンとデイヴ・リーブマンは、大学ジャズ研の永遠のあこがれの存在として、これからも記憶されることでしょう。

エルヴィンとともにリズム隊をになうもう一人がベース奏者のジーン・パーラ。ジーンは、ピアノレスでサックスが2本と言う変則カルテットを下から支えて見事な演奏を聴かせています。

このジーンが1940年3月1日生まれの「魚座」。スティーヴ・グロスマンが1951年1月18日生まれの「山羊座」。デイヴ・リーブマンは1946年9月4日生まれの「乙女座」です。

エルヴィンは乙女座ですから、「トーラス・ピープル」(牡牛座の人)という曲をやっているのに牡牛座が誰もいないというところも、ちょっと可笑しいところです。

今回の星座にまつわる曲特集、いかがでしたか? また機会を見て、他の星座にまつわる曲もご紹介したいと思います。

星座占いを信じるかどうかは自由ですが、良いところだけ取り入れるというのがコツかもしれませんね。それでは、また次回お会いしましょう!

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