手書きをやめバーコード管理を目指す
営業が外へ出ていれば、戻ってくるまで確認ができません。そこで倉庫の棚にバーコードを貼り付け、納品でピッキングする時にスキャンし手書きをやめることを検討しました。どういう手順で導入すればよいかみていきましょう。
バーコードを発行するにはJAN企業コードが必要
バーコードはJANコードと呼ばれています。JANコードは国コード、メーカーコード、商品アイテムコードから構成されていて、自社で初めてJANコードをつけるにはJAN企業コードを取得しなければなりません。個人事業主でも取得できます。JAN企業コード利用の手引きを商工会議所、商工会でまず購入
料金は業種、年商規模によって異なっており製造業で年商が1億円未満なら初期手数料は無料、登録管理費(3年分)が1万500円かかります。JAN企業コードは貸与の形になっており3年ごとに「更新手続き」が必要です。
JAN企業コードが発行されたら自社内でだぶらないよう商品に商品アイテムコードをつければ、商品につけられるJANコードは世界に一つだけになります。そのまま全世界で利用することができます。
商品に商品アイテムコードをつける
商品に商品アイテムコードをつける
以前の商品アイテムコードは5桁あり99999アイテムをつけられましたが、全世界でバーコードシステムに参加している国が100カ国を超えるまでになり、またJANコードの使用状況を調べると1,000アイテムを超える企業が1割にも満たないことが分かったため、資源の有効活用から現在の商品アイテムコードは3桁で999アイテムまでになっています。商品アイテム数が1000を超える場合は複数のJAN企業コードを発行してくれますので、別に999アイテムを追加できます。
バーコードラベルプリンターを用意する
バインダーの背表紙に貼るラベルを印刷するテプラーでOK
プリンターが揃ったら、さっそく商品に割り振ったJANコードをバーコードにしてバーコードを倉庫の棚に貼っていきます。
ものによっては1個単位や箱単位でも売る場合があります。販売単位が異なる場合はそれぞれ違う商品アイテムコードをつけます。同様に100g入り、1kg入りと容量が異なる場合、同じ品目でも地域のよって呼び名が違う場合があり、別の商品アイテムコードにします。
大変なのが商品名登録
ひたすら品名登録をしないといけない
仕入ているメーカーがバーコードを商品につけているのなら、バーコードに対応する商品データをもらえば、その分、入力の手間を減らせます。メーカーなどが出荷段階で、あらかじめJANコードをマーキングすることをソースマーキングと呼びます。これに対して店でJANコードをマーキングすることをインストアマーキングと呼んでいます。
価格は自社でつけますので、これは自社で入力するしかありません。商品点数が多い場合はアルバイトを動員するしかありません。入力がきっちりできれば、データを使いまわすのがシステムの鉄則ですので、入力間違いがないか精査が必要。
バーコードスキャナーを導入し、納品、在庫管理
蓄積タイプのバーコードスキャナを導入します。広い倉庫でバーコードをスキャンし無線でパソコンまで飛ばすとなると新たにLANシステムを導入しなければならず設備投資が大変です。そこで取引先ごとにバーコードをスキャンし次に数量を入力してピッキングし、このデーターをスキャナに蓄積します。作業が終わったら保存したデータをパソコンに取り込みます。商品アイテムコードとパソコンに保存されているコードと突き合わせて得意先ごとに納品書を印刷することができます。これで手書きによる問い合わせから解放され請求書作成まで一連の流れで作業できます。
このシステムに在庫数を入れれば在庫管理に発展させることができますが、ただし商品名登録と同様に棚卸した在庫数を入力しなければならず、商品点数が多いと大変な作業になります。
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