ストレス/家庭・育児・嫁姑・義理づきあいのストレス

夏休みは「限界設定」で自由すぎる子どもに喝!

1日中子どもと一緒に過ごす夏休み。わがまま放題の子どもに手を焼いているお母さんも多いことでしょう。この夏休みには、「限界設定」の手法で、自由すぎる子どもの行動に制限を加えてみましょう。きっと子どもの行動が変わるはず!

大美賀 直子

執筆者:大美賀 直子

公認心理師・産業カウンセラー /ストレス ガイド

「やりたい放題」の子どもの夏休みに、もう限界!?

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やりたいことをやらせているだけで、いいの?

愛するわが子と1日中一緒にいられる「夏休み」。ところが、遊び放題、散らかし放題の子どもに手を焼き、「早く学校に戻って~!!」と叫びたくなるお母さんも多いことでしょう。

その反面、心の中には「夏休みくらい、思い切りやりたいことをやらせてもいいかな?」という親心もチラホラ……。ところが、その気持ちから「やりたい放題」を許してしまうと、わがまま行動は留まるところを知らず、エスカレートしてしまいます。

ご飯も食べずに次から次へとお菓子の袋を開け、宿題を放ったらかしでゲーム三昧。ソファに寝転がってアイスを食べていたかと思えば、急に飽きて「うちの親は、どこにも連れて行ってくれない!」と不満タラタラ。本人の「やりたい気持ち」に任せていると、あっという間にこんな生活になってしまうことも……。

子どもに「しつけ」が必要なわけ

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「快楽原則」にしたがって生きるのが子ども

こうした子を持つ親がすべて、育児に無関心な親とは限りません。むしろ、子どもの好奇心と自主性を尊重する、「意識の高い親」も多いものです。そんな意識の高さから、子どもの「やりたい気持ち」を尊重しすぎた結果、いつの間にか「野放図」を許しすぎてた、ということも多いものです。では、親はどうしたらいいのでしょうか?

子どもの「やりたい放題」は、実はとても自然な現象。なぜなら、幼い子どもほど「快楽原則」の世界で生きているからです。つまり、気持ちいいこと、楽なこと、楽しいことが大好きで、いつもそれを求めて生きているのが子ども。したがって、本人の欲求にだけ任せていたら、やるべきことは放ったらかし、なまけ放題、遊び放題になってしまうのも、無理はありません。

だからこそ、子どもには「しつけ」が必要になります。実際、「快楽原則」にだけしたがって生きていたら、この厳しい現実社会に適応していくことはできません。そこで子どもに、ガマンことはガマンする、やるべきことはしっかりやる、といった「現実原則」を教えていくのが、大切な親のしつけになります。

ただし、現実原則ばかりで縛り付けて、快楽原則を認めない状態になると、息苦しくなってしまいます。楽しいことを求める気持ちは、生きるエネルギーでもあるのです。そうした快楽原則を大切にしながら、現実原則も教えていく。こうしたバランス感覚が必要になります。
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