風光明媚な片田舎にある作曲家シベリウスの自邸〈アイノラ〉見学
森のような敷地内に埋もれるように佇むシベリウスの自邸〈アイノラ〉。敷地内にはシベリウスと妻アイノが一緒に眠るお墓もある
地下鉄でRautatientori駅(ヘルシンキ中央駅)まで戻ってきたら、そこから30分ほど近郊列車に乗って、ヤルヴェンパーという郊外の街へ(最寄り駅名はAinola)。そこからさらに15分ほどのどかな田園地帯を歩いて到着するのが、〈アイノラ〉の愛称で親しまれる、国民的作曲家ジャン・シベリウスの自邸。彼は1904年以降、亡くなるまで一家でこのお気に入りの家に住み続け、作曲に没頭していました。自邸には今でも当時の家具やピアノなどがそのまま保管されていて、5~9月の間のみミュージアムとして一般公開されています(2017年度は5月2日~10月1日)。
アイノラの西側に少し歩くと、シベリウスがいつも散策していた大きな湖が横たわっている
敷地内には、自邸以外にシベリウスと妻アイノが共に眠るお墓や、一家が愛用していたサウナ、モダンなカフェ付きのミュージアムショップなどがあり、風光明媚な景観を楽しみながらすべてをじっくり見て回るには2時間ほど見ておけばよいでしょう。ただし近郊列車は30分に1本の運行なので、復路の列車の発車時刻の確認をお忘れなく。復路は、時間に余裕があれば、シベリウスがいつも白鳥観察などをしていたという湖のほとりを歩きながら一駅先のヤルヴェンパー(Järvenpää)駅までのんびり歩くのも気持ちいいですよ。
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Ainola(アイノラ)
住所:Ainolankatu, 04400 Järvenpää
TEL:+358 9 287 322
アクセス:ヘルシンキ中央駅から近郊列車R線に乗りAinola駅下車(約30分)、西方向に徒歩で約15分
開館時間:5月上旬から9月下旬のみオープン、火~日曜10:00~17:00
定休日:月曜、10~4月
料金:10ユーロ(学生4ユーロ)
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フィンランドの作曲家シベリウスの自邸〈アイノラ〉
ヘルシンキ市内に戻り、公衆サウナで気持よく汗を流そう!
玄関前にバスタオル姿でクールダウンを楽しむ先客がいてもびっくりしないで!
ヤルヴェンパーからヘルシンキ市内に戻ってきたら、ディナーの前に余力と好奇心があれば是非チャレンジしてみてほしいのが、ヘルシンキにはもう片手で数えるほどしか現存しない公衆サウナ。サウナはフィンランドに古来根付く文化であり、生活習慣。かつては、日本の銭湯のように街角にいくつでもあり賑わっていた公衆サウナ文化も、今や各家に1室サウナがある時代なので廃れてしまいました。けれど今でも、昔ながらの常連さんや、レトロな雰囲気を好む若者、そして本場サウナを体験してみたいという観光客に愛される老舗サウナはひっそりと路地裏で生き残っています。
カウンターでは、飲料販売やサウナ内で身体を叩くと気持ちいい白樺の葉束もレンタルできる
地下鉄に乗ってSörnäinen駅で下車し、ハルュトリ(Harjutori)という緑地公園の南にあるコティハルュン・サウナへ。番台さながらのカウンターで料金を支払い、男女それぞれに分かれた更衣室に向かいます。基本的な流れは日本のお風呂屋さんと同じく、脱衣(水着などは着用できません)→シャワーで身体を流す→サウナ室へ。常連さんたちのやり方やくつろぎ方を真似ながら、ぜひサウナ文化の真髄を体験してみてください。さらに度胸のある人は、サウナで身体が暖まった後にバスタオルだけを巻いて玄関口に降りてきて、屋外で冷たい飲み物を飲みながらクールダウン……という、公衆サウナ愛用者にとっては当たり前のびっくりレジャーもぜひお試しあれ!
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Kotiharjun sauna(コティハルュン・サウナ)
住所:Harjutorinkatu 1, 00500 Helsinki
TEL:+358 9 753 1535
アクセス:地下鉄Sörnäinen駅から徒歩約5分
開館時間:火~日曜14:00~21:30(入館は20:00まで)
定休日:月曜
料金:13ユーロ(学生10ユーロ)※レンタルタオルは別料金
最終ページでは、4日目の日帰りムーミンワールドツアーと、現地最終日の空港へ向かうまでの過ごし方をご提案!