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日本語の語彙数から考える、英語の単語力……大人語を捨てる⁉

「とにかく語彙数が足りない!」「英語を話そうとすると、知らない単語ばかり」。そう感じることもあると思いますが、まずは日本語の語彙数について考えてみましょう。単語数が足りなくても、なんとかする方法があるのです。大人語を「捨てる」ということは?

青木 百香

執筆者:青木 百香

英会話術ガイド

<目次>

日本語の語彙数から考える! 大人の英語

日本語の語彙数から考える英語力

日本語の語彙数から考える英語力

あなたは、英語を話す時十分な語彙を持っていると感じますか? それとも、「知らない単語だらけ!」と感じているでしょうか?

日本人の大人の日本語の語彙数は、諸説ありますが、およそ5万語あると言われています。これに対して、英語を母国語としている大人の英語の語彙数も、同じく5万語と言われています。

ここで、みなさんの持っている日本語の語彙数について考えてみましょう。この日本語の「5万語」、みなさんは20年、30年、40年、50年かけて培ってきたものではないでしょうか? これを、英語でも同じ数だけ持とうと思うと、相当な労力がいるとは思いませんか?
 

高校英語の語彙数

ちなみに、高校まで英語を授業でしっかり勉強してきた場合の、英語の語彙数というのは、約2000語と言われています。5万語には、及びもつかない印象ですよね……。

しかし、これに対して、英語を母国語とする5歳児について考えてみます。
5歳児はコミュニケーション上手

5歳児はコミュニケーション上手

5歳児、結構ペラペラです。先生とも意志の疎通が取れます。お友達も喧嘩だってできちゃいます。お家の人とも、しっかりコミュニケーションをとっていて……そんな彼らの持つ、英語の語彙数は一体何語くらいでしょうか?

実は、しっかりコミュニケーションを取っているように見える彼らの語彙数は、700~1000語ほどというふうに言われているのです。

これは、日本の中学校で習う語彙数とほぼ同じ。日本の高校生の約半分です。

そう。実は、中学校レベルの英語力があれば、もう英語は話せてしまうのです!
 

「大人語」を捨てる

ポイントは、「大人的」な日本語を、「大人的」な英語に変換しようとしないこと。

大人語を捨てて……子供語に変換します。

大人語と、子供語の違いを日本語で説明してみると、例えば、「参加する」よりは、「行く」と表現した方がシンプルな子供の言葉ですよね。「購入する」というのが大人語ならば、「買う」が子供語、という感じです。

では、英語の文章を考える時も大人語を捨てて子供語に変換してみましょう。


例えば、「彼、プロポーズしたんだけど、ふられちゃったんだって!」と言いたいとき。

普通に考えると、「拒絶される」って何だっけ? と考えてしまいがちです。

しかし、その大人語を捨てて、子供語に変換してみましょう。

すると、「彼女、彼にノーと言ったんだって!」
She said NO to him.

と、簡単シンプルな表現を使っても、十分に通じてしまうのです。

ほかには、「彼、外車買ったらしいよ。これ見よがしに運転してたって!」と言いたいとき。「これ見よがし?=誇示して?」と、考えてしまいがちです。

しかし、その大人語を捨てる。では、何と考えたらよいのでしょうか?

「彼、みてみて! って感じに運転してたよ!」と考えてみる。
He was like “look at this”.

これで、これ見よがしな雰囲気も十分伝わってきませんか?

ポイントは、大人的な日本語を大人的な英語に変換しようとしないこと。みなさん、もう話せるだけの十分な語彙を持っているのです。自信を持って、「大人語」を捨ててみてください。
子供に聞かれたら何て答える?

子供に聞かれたら何て答える?

子供に質問されたとしたら、何と答えるか。
自分が子供の語彙しか持っていないとしたら、どうやって話すかを考えてみましょう。

知らず知らずのうちに、「英語も同じように、大人語で話さなくてはいけない」と思い込んだ結果、「あー、この単語が分からない!」「あの単語も分からない!」と、「自分の問題点は、単語力なんだ!」と思い込んでいる方が非常に多いのです。

「あれ? ○○って英語で何ていうんだっけ?」と止まってしまった時は、子供に「○○って何?」と聞かれたら何と答えるか、を考えてみてください。

意外と自分の単語力で表現できる内容の多さに驚くかもしれません。

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