経営者のみならず、全てのビジネスパーソン対象の良著
ドラッカー氏の著作はある程度のキャリアを積んだ方に響くと思う
さて、この本の原題は、「The Effective Executive」とあるように、実践的なもので、意訳すれば、「できる人」ということです。よって、経営者のみならず、全ての人に当てはまる内容です。
“エグゼクティブの仕事は成果を上げることであるが、成果を上げている人は実は一握りである。知力も想像力もあり、知識水準も高い人でも呆れるほど成果が上がらない。これらは基本的な資質であるが、それらを結果に結びつけるには、成果を上げるための能力が必要である”と唱えています。
経営者が成果を上げるための能力を次の5つと捉えています。
1. 汝の時間を知れ(時間を管理する力)
“成果を上げるには、自分の時間の管理を徹底する必要がある。まず、自分が時間をどう使っているかを記録し、不要な仕事があれば捨てる。そして、その時間を集約して、成果を上げるために使う。”→時間配分のポートフォリオが適切であれば成果が上がるということです。
2. どのような貢献ができるかを問う(チームに貢献する力)
“成果を上げるには、自らの果たすべき「貢献」を考えなければならない。貢献にフォーカスすることで、組織全体の成果に注意を払うようになる。また、顧客の視点から物事を考えざるを得なくなる。その結果として、仕事の質が変り、成果が上がる。”→組織の中でどのような役割と貢献ができるかを、常にメンバー一人ひとりが考え行動すれば成果が上がるということです。