トラブル時の英会話、もしもの時に役立つフレーズをレクチャー!
楽しい旅行のピンチを乗り切ろう
旅行シーズンが近づくとあれこれと計画を立てている人も多いと思いますが、いざ外国に行ってみると楽しいことばかりとは限りません。思うようなサービスが得られなかったり、困ったことがあったりしたら、現地の人に自分でアピールしなければなりません。果たしてどんな英語表現が役に立つのか、見ていきましょう。
トラブルで役に立つ英会話1:「困っています」を英語で言うと?
意外とよくあるトラブル「シャワーの温水が出ない」どう伝える?
海外でトラブルにあったとき、まず気をつけなければいけないのは、「自分が困っている」ということをはっきり伝えること。日本の人はつい、「わざわざ言わなくてもお店の人がなんとかしてくれるだろう」と期待してしまいがちですが、外国ではたいていの場合、自分から言わなければ対応してもらうことができません。
「困っている」ということをまず伝えるには、こういう言い方があります。
I have a problem.(困っているんです)
この次に、問題の具体的な内容を告げます。例えばホテルのトラブルだと、このような表現があります。
There's no hot water in the shower.
(シャワーのお湯が出ないんです)
The air conditioner doesn't work.
(エアコンがきかないんです)
The toilet doesn't flush.
(トイレが流れないんです)
レストランやお店でトラブルを伝えるとしたら、こんな例があります。
This is not what I ordered.
(頼んだものと違います)
The steak is cold.
(ステーキが冷めています)
I bought this handbag but the buckle is broken.
(このハンドバッグを買ったのですが、留め金が壊れています)
こういったセリフがパッと言えるにようになるには、ボキャブラリーを増やし、頭に浮かんだことを英語にする表現力が必要になってきます。英文を見て理解するだけではなく声に出して練習し、口からスムーズに出てくるようにしておきましょう。
トラブルで役に立つ英会話2:対応が遅い! 急いでもらうには?
さて、ホテルやお店の人にトラブルを報告したとき、たいていはLet me check it.(確認させてください)、I'll take care of it right away.(すぐに処理します)のように言って対応してくれるはずですが、なかにはひどく待たされたりすることもあります。そんなとき、どう言って催促すればいいのでしょうか。Hurry up!(急いで!)は命令しているようで横柄に聞こえ、I'm waiting.(待っているんです)では「待っているから大丈夫」とも受けとられかねません。「早くしてくださいね」と、丁寧に頼むにはどうすればいいのでしょうか。
トラブルで役に立つ英会話3:丁寧に催促してみよう
海外でトラブルにあったときは、問題があることをはっきり伝えなければならないとお伝えしました。でも、「早く解決してください」と頼むのに、Hurry up!(急いで!)ではあまりにも横柄に聞こえますよね。例えば、こんなふうに催促してみてはどうでしょうか。As soon as possible, please.
(できるだけ早くお願いします)
as ~ as possibは「できるだけ~」という表現で、as quickly as possible(できるだけ速く)、as long as possible(できるだけ長く)と使ったりします。
催促する方法は他にも、How long does it take?(どれくらい時間がかかるんですか?)、I hope it'll be done in 10 minutes.(10分で片付くといいんですけど)と言って、暗に急かすという手があります。
トラブルで役に立つ英会話4:「悪かった」と謝るには?
トラブルはいつも相手に原因があるとは限りません。自分の失敗のせいでお店に迷惑をかけてしまった、困ったことが起こったので誰かに助けてほしいということもあります。例えば、レストランやカフェでコップを落として割ってしまったなどというときは、こう言うといいでしょう。
Excuse me, the glass fell off the table and got broken. Could you please clean it?
(すみません、コップが落ちて割れてしまいました。片づけてもらえますか?)
ここでポイントになるのは何を主語にするかということ。the glassを主語にして「そういうつもりではなかったけれど、ついうっかり割ってしまった」というニュアンスを出します。
日本語は主語がなくても成り立つ言葉なので、日本人はこういった主語の使い分けを苦手としているようです。たとえ頭ではわかっても、いざしゃべろうとすると、なかなか言葉になって出てこないもの。普段から"モノ"を主語にした英文を作る練習をして、口頭での文の組み立てに強くなっておきましょう。
なお、相手がお店の人であれば自分に非があることを強調する必要はありませんが、たまたま近くにいた人にこぼれた飲み物がかかってしまったときは、こう言ってきちんと謝る必要があるでしょう。
I'm so sorry. I was careless.
(申し訳ありません。不注意でした)
それでは、財布を落としてしまって探すのを手伝ってほしいというときは? この場合は「謝る」のではなく「お願いする」のがポイントです。
トラブルで役に立つ英会話5:財布を落とした! 手伝ってもらうには?
テーブルの下に落としたかも…お店の人に一緒に探してもらおう
海外旅行でトラブルにあったときの表現をいろいろと見てきました。財布を落として、お店の人やホテルの人に見つけるのを手伝ってほしいというとき、あなただったらなんと言うでしょうか?
Please find it.(見つけてください)では、命令しているようにしか聞こえません。相手には面倒をかけることになるので、こんなふうにお願いしてみてください。
I lost my wallet. Could you please help me find it?
(財布をなくしたんです。見つけるのを手伝っていただけませんか?)
その後に、I think I left it in the bathroom.(トイレに忘れたと思うんです)、I think I dropped it somewhere near the table.(テーブルの近くに落としたと思うんです)といったように説明してあげましょう。
とっさに英語が出てくるように練習しよう!
いかがでしょうか。トラブルを伝えるとき、催促するとき、謝るとき、助けてもらうとき……状況によっていろいろな表現を使い分けなければならないことが、わかってもらえたでしょうか。正直、英語の表現集を見ながら一文一文覚えていっただけでは、とっさに必要な表現を思い出すのは難しく、そもそも状況に応じて使い分けられるようにはなりません。学習教材などを使って日頃からさまざまな場面を想定した英語に触れ、その表現が使われる場面、意味のニュアンス、それを伝える相手などを意識しながら練習してみましょう。
英会話の練習はとかく一人ではやりづらいものですが、マイクを使ってパソコンに自分の声を録音し、それを聞きながら発音を直していくだけでも、だいぶ口がなめらかに動くようになってきます。
基本的には1日10分以上、できれば30分程度やってみてください。今から始めれば、1か月後、2か月後の海外旅行の時期に違いを実感できるようになっているはずです!
【関連記事】