金魚/はじめての金魚の飼育

金魚の飼育容器を選ぼう! 金魚の魅力を最大限楽しむ

飼育容器を選ぶこと、それは「金魚をどのように観賞したいのか」という問いに対しての、飼育者なりの答えなのです。金魚の見方にも、少しこだわってみませんか? ぜひ自分が飼育することになった金魚を、どう観賞するのが一番面白いのか、色々工夫してみましょう。

執筆者:吉田 真

金魚の飼育容器の選び方

金魚の飼育容器の選び方

金魚の飼育容器の選び方

金魚を飼育する際には、金魚を健康に長生きさせるために、いくつか用意すべき物があります。そしてまず最初に間違いなく必要になるのが、金魚の生活空間となる、飼育容器です。

今回は、金魚飼育に使用できる飼育容器を紹介していこうと思います。いまから金魚の飼育を始める方はもちろん、もう既に金魚の飼育を楽しんでいるという方もぜひ、あなたが飼育することになった金魚の「観賞の仕方」について考えてみてはいかがでしょうか。
 
<目次>
 

永遠の定番 水槽

水槽

水槽は最も一般的に使用される飼育容器だ

まず金魚を飼育する容器として思い浮かぶのが水槽ではないでしょうか。そして大抵の場合、金魚を室内で飼育する場合使用されるのが水槽です。水槽は一般的にガラスやアクリル、プラスチック等の透明な素材でできているので、横から観賞することができます。それゆえ魚の顔をしっかり観察することが可能で、表情が良くわかります。その分愛着もわきますし、万一、金魚が体調不良や病気になったときも、早期発見しやすいといったメリットがあります。

水槽は入手性も非常に高いですし、水量の確保やろ過器の設置も容易ですので、金魚にとって良い飼育環境を整えることがとても簡単です。
今日では、金魚を飼育するために必要なものが、水槽を筆頭に全て付属している「金魚飼育セット」もお店に行けば用意されていますので、金魚飼育のスタートには最適でしょう。初めての金魚飼育であれば、まずは水槽で飼育することをオススメします。

また、背の低いタイプの浅い水槽、通称「らんちゅう水槽」と呼ばれる物もあります。このようなものは、横からの金魚観賞はもちろん、後ほど詳しく説明しますが、金魚を上から見る「上見(うわみ)」にも適しており、金魚の美しさを存分に堪能するには最適な飼育容器と言えるでしょう。
 

一度は楽しみたい! 金魚鉢あるいは類似する透明な容器

金魚鉢

独特の形がなんとも魅力的だ

昔ながらの金魚鉢。その風流な容器で金魚を楽しみたいと思われる方もいらっしゃるのでは。観賞上での金魚鉢で飼育するメリットは、ガラスの曲面によって丸い形の金魚の丸みがより強調され、コロコロと可愛らしく見えることでしょう。しかし、金魚鉢で金魚を長期的に飼育するのはかなり困難と言わざるを得ません。

金魚鉢を水槽と比較したとき、決定的な差となるのは水量の少なさと、金魚鉢の形状の特殊性から由来する、対応する飼育器具の少なさです。水量が少ない分、水質が悪化しやすく、使用できるろ過器も、エアーポンプを使用した非常に小型の物ぐらいしか選択肢がありません。よって、金魚鉢で金魚を飼育するのであれば、大前提として金魚の匹数は小型の金魚1~2匹に抑えるべきです。

また、水質の維持に関しては、ろ過器は酸素の補給用途と割り切って、水換えをこまめに行うことで水質を維持すると考えましょう。水中に入れておくだけで一定期間酸素を供給してくれる石のような製品も販売されているので、そういった製品を使用することを検討しても良いでしょう。

ちなみに、良い環境を整えることの難しい金魚鉢の中で、一度金魚が体調不良や病気になってしまうと、完治させるのはかなり困難です。以上のようなことから、金魚鉢での飼育は基本的にオススメできるものではありません。しかしながら、こういったデメリットがあるとしても、金魚鉢で飼育するからこそ味わえる清涼感や爽やかさが存在するのもまた事実だと思いますので、いざというときには移動できる水槽も用意した上で、あくまで金魚鉢は一時的な観賞用の容器として使用するのが良いのではないでしょうか。
 

本格派ならこれ? その他、非透明の容器

タライ

水さえ張れれば何でも飼育容器になる

金魚はもともと、池や瓶などに入れて観賞されてきたことから、上から見ることを主眼として改良されてきた金魚の品種も多いのです。特にらんちゅうや土佐金といった高級金魚はその傾向が強く、品評会等でも上から見たときの美しさで順位を競い合います。ちなみに、金魚の世界では、金魚を上から観賞することを「上見(うわみ)」と言っています。

その際使用されるのが、トロ舟やスイレン鉢といった容器になります。これらの容器は素材が透明ではないため、横から観賞はできませんが、その分金魚が落ち着き、金魚の品種ごとの特徴も出やすく、形、色とも良くなるというメリットがあります。前述したらんちゅうや土佐金の品評会で高評価を受けるようなすばらしい個体は、大抵こういった容器で育てられてきた金魚なのです。また、それ以外の品種であっても、横から見ると何の変哲もない金魚でも、上から見ると思いもよらぬ美しい色や柄を持っているといった場合もあるでしょう。ですから、せっかく金魚を飼育するのであれば、品種にとらわれることなくぜひ一度は「上見」に挑戦してみていただきたいと思います。

ちなみに、今回の記事では基本的に屋内で金魚を飼育することを前提にしていますが、屋外で金魚を飼育する場合には、非透明の容器を使用することをオススメします。ガラスやアクリルの水槽では、屋外の厳しい環境では劣化が激しく、水漏れ等のトラブルの原因になります。また、屋外では電源が必要な保温器具やろ過器の使用もなかなか難しく、あまり水槽を使用するメリットは無いと思われます。
 

最後に

金魚は同じ品種であっても、個体ごとの個性がハッキリした生き物です。全く同じ柄、体形の金魚は一匹たりともいないのです。

ですから、ぜひ自分が飼育することになったオンリーワンの金魚を、どう観賞するのが一番面白いのか、色々工夫してみましょう。その一匹の、新たな魅力を再発見できることでしょう。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。

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