和菓子/デパ地下・商業施設の和菓子

「KITTE(キッテ)」の和菓子&和カフェ!

2013年3月21日オープンのJPタワー商業施設「KITTE(キッテ)」。注目の和菓子店と和カフェを訪ねてきました!

原 亜樹子

執筆者:原 亜樹子

和菓子ガイド

KITTE(キッテ)の和菓子

2013年3月21日オープンのJPタワー商業施設「KITTE(キッテ)」。注目の和菓子店と和カフェを訪ねてきました。

KITTE(キッテ)とは

日本郵便による初めての商業施設「KITTE」。東京駅の地下道直結の便利な立地で、地下1階から6階まで、7フロアに全98のショップ&レストランが入ります。今回訪ねたのは和菓子店3店舗と「丸の内CAFE 会」。

3つの和菓子店が入るのは、東京駅丸の内地下広場から直結している地下1階、食のフロア「KITTE GRANCHE(キッテ グランシェ)」。「全国ご当地銘品フロア」をテーマに、全国各地の34のショップが集います。

落雁諸江屋

落雁諸江屋

「落雁諸江屋」同店の代表作のひとつ、落雁の詰合せ「わび」も大々的にリニューアル

「落雁諸江屋(らくがんもろえや)」は、京都で修業した初代、嘉平氏が嘉永2年(1849年)に故郷金沢に開いた菓子店。落雁の老舗として知られ、和紙で包んだ姿がうさぎの姿を思わせる「花うさぎ」をはじめとする落雁、京都の影響を色濃く伝える州浜(すはま;大豆の粉と砂糖、水飴などを合わせたもの)を挟んだ「方丈菓子」や加賀宝生流の能楽をイメージし、羊羹を挟んだ「加賀宝生」などの生落雁が代表銘菓として知られます。固い落雁は口ほどけの良さと和三盆糖の余韻が、蜂蜜などを使いしっとりと仕上げた生落雁は作り立てを思わせる柔らかな食感が楽しめます。
加賀宝生

「加賀宝生」(2個入210円)


伝統を大切にする一方で、食のセレクトショップ「DEAN & DELUCA(ディーンアンドデルーカ)」に商品を置くなどモダンな試みも忘れません。
千代古禮糖&美人

「千代古禮糖(ちよこれいとう)&美人」(6個入り1,050円)


東京での初の直営店、KITTE GRANCHE店限定の「千代古禮糖(ちよこれいとう)&美人」は是非入手したい逸品。加賀平野産のもち米粉や能登産の塩で作る「加賀宝生」をベルギー・ベルコラーデのチョコレートでコーティングしたもので、とろりとまろやかなチョコレートと、しっとりほろりとした落雁の組み合わせの妙が魅力。ブラックとホワイトのチョコレートの滑らかさの中にある生落雁のホロリとした食感が新鮮です。

今回新たに考案したものかと思いきや、実は50年前に作られ人気を博したものの、手間がかかるため製造を停止していたのだそう。お抹茶よりむしろコーヒーとの相性が良いようで、お茶席のイメージの強い落雁に新たな可能性を吹き込みます。
獅子最中

「獅子最中」(1個137円)贈り物にも最適

もうひとつの限定品は、「獅子最中(ししもなか)」。お話を伺った社長の諸江隆さんによれば、加賀の獅子舞はいわば喧嘩獅子。男の子が生まれると贈る習慣となっている獅子頭も猛々しい姿をしているのだそうです。「獅子最中」は勇ましい獅子頭を模しており、香ばしい皮の中には瑞々しい粒餡がたっぷり。甘さの中に旨味があり、焙じ茶と楽しみたくなります。こちらもかつて作られていたものを復刻したもの。諸江屋と加賀の歴史を伝えるお菓子です。

新潟 大阪屋

新潟 大阪屋

「新潟 大阪屋」

「新潟 大阪屋」は大阪で菓子修行をした初代が、安政五年(1858年)に新潟に創業した老舗菓子店。新潟産の特別栽培米「こがねもち」や「わたぼうし」などの餅米を使った大福や餅菓子など、新潟の恵みを生かした生菓子が実に味わい深いのですが、全国的に知られる銘菓といえば、年輪状に焼き上げたクリーム入りのソフトクッキー「万代太鼓(ばんだいだいこ)」。新潟土産として口にしたことのある人も多いのでは。
万代太鼓

「万代太鼓」(6個入680円)

東京初出店店舗となるKITTE GRANCHE店では、大福や餅菓子などの朝生菓子は扱っていませんが、注目はここでしか味わえない様々なバリエーションの万代太鼓。伝統の「プレーン」の他に10種類、計11種類のクリームが味わえます。果肉を使った「イチゴ」や「バナナ」、「ブルーベリー」に「柚子レモン」、「マンゴー」のクリームはフレッシュで優しい風味が子どもにも喜ばれそう。「アーモンドカラメル」や「マロン」、「カフェ」に「ショコラ」、「抹茶」のクリームはほろ苦さやコクがあり大人向き。家族で楽しめるので、ファミリー向けの手土産としてもおすすめです。

にいがた本高砂屋

にいがた本高砂屋

「にいがた本高砂屋」

「にいがた本高砂屋」は神戸の老舗和洋菓子店、本高砂屋の和菓子の工場としてスタートし、昨年9月に新潟・魚沼に店舗を構えました。こちらも東京初出店です。魚沼産のこがねもち米やコシヒカリ、手摘みするよもぎなど、新潟・魚沼の恵みを用いて作るのは、どら焼き、団子、餅菓子など、親しみのあるお菓子。いずれも一工夫されていてサプライズがあり、ちょっとした手土産にもぴったりです。
なんともやわもち餅

「なんともやわもち餅」(きなこ・茶豆・よもぎの3種箱入り157円)

名前から気になる「なんともやわもち餅」は、特産の黒崎茶豆を練り込んだものと、ほろ苦い「きなこ」、新芽を練り込んだ「よもぎ」の3種類。口に入れた瞬間、予想外のふわふわトロトロの食感にびっくり。お店の方からは「餅でもなく飴でもなく求肥でもなく」と説明を受けましたが、たっぷり空気と水分を含ませた求肥のよう。癖になる新食感です。
醤一位銅鑼

「醤一位銅鑼」(1個180円)

いくつか試食した中でもうひとつ印象に残ったのは、生地に新潟の山崎醸造の醤油を使ったどらやき「醤一位銅鑼(しょういちいどら)」。大粒小豆のふっくらとした餡の甘さ、醤油を使った生地の塩味と旨味と香ばしさ、クルミのカリッとした食感。メリハリの効いた食べ応えのあるどらやきです。
田舎振り

「田舎振り」よもぎ・しょうゆ(1個各157円)

そしてKITTEグランシェ店限定で登場するのは2種類の大福「田舎振り」。ゴツっとして見えるのは、餅米の王様とも称されるこがねもちを完全に餅にせず、少し形を残しているため。コシの強さと食感の面白さ、よもぎとしょうゆの香りの良さに嬉しくなります。

丸の内CAFE 会

丸の内CAFE 会

「丸の内CAFE 会」全70席、うち喫煙8席

1階に入る「丸の内CAFE 会」は、タリーズコーヒージャパン株式会社による新スタイルの和カフェ。伊藤園とのコラボレーションによるトライアル店で、「和と洋の出会い、東京(丸の内)と世界の出会い」をコンセプトに日本茶やコーヒー、軽食やデザートなどが楽しめます。
宇治抹茶ラテ

「宇治抹茶ラテ」(600円)

コーヒーも日本茶も産地による味の違いを楽しんでほしいと厳選された様々な産地のものを仕入れているのが特徴。宇治の玉露に静岡・川根の煎茶など、上質の茶葉を使用した日本茶のメニューが並ぶ中、私が選んだのは温かい「宇治抹茶ラテ」。抹茶の香り高さと甘さが、ミルクを加えることで柔らかく丸みを帯び、心和む味わいに。
パフェ&あんみつ

左「宇治抹茶パフェ」(800円)、右「白玉わらびあんみつ」(750円)

「パンケーキ」や「チーズケーキブリュレ」、「クッキー」など、アメリカのカフェらしいメニューに加え、「おはぎ」や「団子」、「パフェ」や「あんみつ」、「宇治抹茶ティラミス」など和の甘味も充実。実はコーヒーとの相性も抜群に良い和のお菓子。日本茶だけでなくコーヒーのお伴にもおすすめです。

このほかパスタやリゾットなどの食事メニューも充実。使い勝手の良さからも、ぜひ覚えておきたい大人のカフェです。

<店舗情報>
KITTE 
所在地:東京都千代田区丸の内2-7-2 
JR「東京駅」丸の内南口より徒歩約1 分/丸ノ内線「東京駅」より地下道直結
千代田線「二重橋前駅」より徒歩約2 分/三田線「大手町駅」より徒歩約4 分
KITTEインフォメーションセンター: 03-3216-2811(10:00~19:00)
営業時間:
ショップ 11:00~21:00 (日・祝日11:00~20:00)
レストラン・カフェ 11:00~23:00 (日・祝11:00~22:00)
KITTEグランシェ 10:00~21:00(日・祝 10:00~20:00)
※一部営業時間が異なる店舗あり

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※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。

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