マンネルヘイム通りは、絶好の「文化&アート」探訪コース
マンネルヘイム通りは、街の主要施設が建ち並ぶ目抜き通りだけあって、トラムやバスの多くのラインが常に行き交っている。奥手に見える尖塔の建物は国立博物館
現代美術館キアズマ前で存在感を放つ、通りの名のシンボル・マンネルヘイム元帥の銅像
通りの名前になっているマンネルヘイムとは、世界大戦や内戦で国内が混沌としていた20世紀前半から半ばにかけて、フィンランド軍の最高指揮官として数々の戦争を指揮し、一時期大統領にも就任した英雄的軍人の名前。現代美術館キアズマ前の広場には、彼の功績をたたえた立派な乗馬像が、中心街を見渡すようにそびえたっています。
端正なギリシャ風建築の国会議事堂。正面階段や芝生では、時おり一般市民が堂々とくつろぐ姿も見られる
いっぽうで、ヘルシンキ中央駅の北側にたたずむヘルシンキ市民の憩いの場であるトーロ湾の西岸とも接しており、首都のど真ん中の大通りでありながら、美しい水辺の風景が楽しめる緑道のプロムナードにも立ち寄りつつのんびりと散策を楽しめるのも、通りの魅力のひとつといえるでしょう。
2011年にオープンしたヘルシンキ音楽センターは、首都の2大オーケストラの新たな本拠として音楽家たちや市民に歓迎された
たとえすべての館内見学は難しくても、それぞれの建築の建設時代を反映した個性的な外観デザインを眺めてまわるだけでも、ヘルシンキの街並みの歴史や移ろいを体感できるはず。スタート地点となるスウェーデン劇場から、ゴール地点ヘルシンキオリンピック会場までの約2キロの一本道を、「文化施設・建築めぐり」というテーマで一緒に歩いてみませんか?
文化施設巡りの強い味方、ヘルシンキカードも要チェック
市内散策の強い味方、ヘルシンキカードは、利用区間や日数に応じて数種類から選べる
市内の多くの博物館施設が無料または割引料金で見学できるだけでなく、市内の交通情報で紹介した公共交通機関の乗り放題チケットと同じ機能が備わっており、さらにガイドつき市内観光パノラマバスへの乗車パスポートになったり、提携レストランなどで割引が利いたりと、市内観光に際して活躍の場が多いカードです。料金は利用日数やエリアに応じて38ユーロから(16歳以下の学生割引あり)。
利用方法の詳細や提携施設一覧は、公式ガイドサイト(日本語概説あり)でご確認ください。
スウェーデン劇場の円筒状正面口から散策スタート
円筒状のファサードが可愛らしくもあるスウェーデン劇場
当初の木造劇場は今より少し東側のエスプラナディ公園内にありましたが、その後焼失などを経て1866年に今日の場所に再建。さらに1935年に、ヘルシンキ中央駅のデザインを手がけた建築家エリエル・サーリネンの息子、エーロ・サーリネンらによって拡張のための一新工事がなされ、シンプルな円筒状のファサードをもった、機能主義建築と呼ばれる現在の姿になりました。
上演演目は当然ながらすべてスウェーデン語の作品ばかりで鑑賞は難しいかもしれませんが、上演中は建物上部が演目の内容によってさりげなく異なる色にライトアップされているのにも(ミュージカルは赤、子供用劇は黄色など)ぜひご注目ください。
アクセス:ヘルシンキ中央駅より徒歩7分、トラム6,10番「Ylioppilastalo」下車すぐ
※スウェーデン劇場公式サイト・チケット案内はこちら
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